新型プロフィア・スーパーグレート・クオンの特徴・試乗感・馬力・ドライバーへの影響
公開 : 2017/06/29更新 : 2023/06/26
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
国産の大型トラック4車種のうち、なんと3車種が2017年いっせいにモデルチェンジしました。日野自動車のプロフィア、三菱ふそうのスーパーグレート、そしてUDトラックスのクオンです。今回は、この新型3車種の特徴、実際に試乗した感想をモータージャーナリスト森田アンソニー氏に綴っていただきました!
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目次
■執筆:森田アンソニー
某出版社で自動車雑誌の編集長を務めた後、定年退職と同時にフリーへ転身。
大型自動車免許を所持し、齢60歳を越した現在も数々のトラックを乗りこなす。
2輪から大型までを中心に各モーターメディアで活躍する、アメリカ生まれの日米ハーフ。
■編集:トラック王国ジャーナル編集長 前田絵理
伝説のギャル誌『egg』やカルチャー誌『別冊BUBKA』の編集者を経て、『トラック王国』へ入社。『トラック王国ジャーナル』立ち上げに奔走した結果、2017年 編集長に就任。
新型トラック3車種の特徴&乗ってみた感想[プロフィア・スーパーグレート・クオン]
かねてより話題となっていた、大型トラックの新型モデル3車種!
私、森田アンソニーは全車種の新型発表&試乗会を取材してきました。
今回は、そこで得た情報を赤裸々かつ大胆に記していこうと思います。
▲筆者、森田アンソニー(モータージャーナリスト歴40年)
さて、メーカーによる解説を聞いて、実物を見て触って乗ってきましたが、いずれも風格漂うデザインで迫力満点でした。
各新車種の特徴はそれぞれ後述しますが、ざっくりポイントをまとめると次のような感じです。
- 下記の各車種名をクリックすると、それぞれの解説詳細に飛べます。
- 1:新型プロフィア(日野自動車)
- ハンドリング性能、エンジンパワー、乗り心地の3つがアップグレード!平均して高性能なので、バランスの良さはピカイチ。
- 2:新型スーパーグレート(三菱ふそう)
- 2ペダル専用モデル化に踏み切った!新人や女性でも運転しやすいシンプルな構造で、運送業界の活性化に一役買いそうな予感。
- 3:新型クオン(UDトラックス)
- 大型らしい、質実剛健なデザイン!フロントの3本ラインは、早くもドライバー間で人気沸騰。人間工学に基づいて設計された内装も、操作性が良いと好評。
■大型トラック新型3種の特徴
それぞれの個性が光るなか、各車種の共通点としては軽量化がありました。
車両を軽量化すれば燃費が良くなりますからね。
そして、なにより積載量が増加しますから、効率アップを求めるドライバーには大きなメリットになるでしょう!
それでは、各車種の特徴を順にお話していきます。
1:新型プロフィアの特徴
インテリア・操作性・パワーすべてがハイレベル!
総合力の意地を見せたスーパー仕様!!
- ■エンジン
- A09C型
排気量:8.9ℓ
馬力:300~380ps - E13C型
排気量:13ℓ
馬力:410ps - ■ミッション
- プロシフト12/12速AMT
- 6速MT、7速MT、9速MT
- ■軽量化レベル
- −310kg(前モデル比)
新型プロフィアは、さすが大型・中型トラックのリーディングカンパニー『日野自動車』と思わせる総合力の高いトラックです。
インテリアのデザイン、質感にもよく表れていました。
機能的なシート、操作しやすく配置されたスイッチ類などなど、ドライバーが運転に集中できるキャブに仕上がっています。
ブラウンで統一されたインテリアカラーも、今までの国産トラックにはない高級感が漂っていました。
そして、今回の目玉である新開発の高機能シートは、合皮とファブリックのコンビ素材で乗用車並みの豪華仕様です。
5万円程度のオプションで設定されていますから、ぜひ装備したい逸品です!
高級素材を使用するだけでなく、減衰力を調整できるため、好みの乗り心地に合わせられることも魅力です。
そして、キャブサスペンションの質感もアップしていました。
搭載されるエンジンは2タイプですが、主力となる8.9ℓのA09C型エンジンの完成度はかなりのハイレベルと言っていいでしょう。
▲A09C型エンジンも、新型車の開発に合わせてリニューアル
実際にドライブしてみると、カタログのデータ以上にパワフルでした。
パワー感、回転のスムーズさなどは申し分ないうえ、-310㎏の軽量化も実現しています。
新型プロフィアに乗ってみた感想
さて、実際に乗ってみた感想を綴っていきます。
新型プロフィアの試乗会場は、『日野自動車』の羽村テストコースでした。
比較的せまいコースで最高速度は50㎞/h程度の設定ですから、高速走行のフィーリングはテストできませんでしたが、トラックにとって重要な低速・中速のスタビリティ(安定性)などを確認しました。
乗ってみた1番の感想は、「とにかく安定した走行性能!」といった具合です。
走行中の車線変更でも車体の姿勢変化が少なく、ハンドリングの応答性も十分。
特に、乗り心地の良いキャブは高く評価したいです。
上述した高機能シートは、めちゃくちゃ欲しくなりました。
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2:新型スーパーグレートの特徴
ベンツのテクノロジーが満載!
新人でも運転しやすいシンプルな操作性を実現
- ■エンジン
- 6S10型
排気量:7.7ℓ
馬力:354~381ps - 6S20型
排気量:10.7ℓ
馬力:360~428ps - ■ミッション
- シフトパイロット/12速AMT
- ■軽量化レベル
- −540kg(前モデル比)
新型3車種のうち、「最もセンセーショナルな変化を遂げたのがスーパーグレートかな」というのが、僕個人の感想です。
特に、小排気量化されたエンジンは秀逸。
ベンツ傘下の三菱ふそうですから、新エンジンもヨーロッパで実用化されているダイムラートラックの7.7ℓと10.7ℓを採用。
日本の道路事情に合わせてセッティングされています。
このうち主力となる7.7ℓエンジンで、なんと540㎏の軽量化を達成しています。
ダウンサイジングされたスーパーグレートのエンジンは小排気量ながら、従来エンジンと同レベルのパワーを発揮しながら燃費も向上しています。
そして、次の注目点といえばAMTの全車標準装備。
エンジン同様、ベンツテクノロジーを導入し「シフトパイロット」と名称を一新した新開発12速AMTが搭載されました。
なんとMTは廃止です!
これには賛否両論ありそうですが、大型トラックの2ペダル化がまた一歩進んだことは事実でしょう。
▲ハンドルの左側に設定されたマルチファンクションレバー
中央のレバーをD(上)に回せば前進、R(下)は後退です。
レバー左側のスイッチを押すと、マニュアルシフトも可能となっていました。
新型スーパーグレートに乗ってみた感想
新型スーパーグレートは、正式発表前の事前試乗会に参加しました。
そのため、テストコースに姿を見せたのはカモフラージュ柄の実験車両です。
高速コースからダートまでさまざまな試乗セクションが用意されていたので、新型車の実力を十分にチェックできたと思います。
まず新エンジン。2ステージターボが搭載された7.7ℓは、高速走行での追い越し加速時に少々トルク不足を感じましたが、総合的にはピックアップ(反応の良さ)も良好で気持ちのいいエンジンに仕上がっています。
そして気になる新開発のAMTをチェック!
実は、従来のAMTがやや不評でしたので、今回の開発には気合いが入っていたようですね。
特徴はトルコン式ATのように、アクセルペダルを踏まずに車両を動かせるクリープ機能を追加したことでしょう。
ドライブフィーリングはまさに乗用車感覚です。
これは深刻なドライバー不足が続く、トラック業界の救世主になるかもしれません。
また、シフトアップ&ダウンのフィーリングも文句ないレベルでした。
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3:新型クオンの特徴
▲試乗会ゲストのモデル兼ドライバー渡辺かなえさん(左から2番目)
新型でも顔面偏差値の高さを維持!
フロントの3本ラインは若いドライバーの憧れ
- ■エンジン
- GH11
排気量:11ℓ
馬力:360~420ps - GH13
排気量:13ℓ
馬力:450~480ps - ■ミッション
- エスコットⅥ/12速AMT
- 7速MT、12速MT
- ■軽量化レベル
- −200kg(前モデル比)
今回の新型クオンを語るうえで、重要なポイントはディスクブレーキです。
かつては他の大型トラックにも搭載実績がありましたが、やはり大型車を止めるエネルギーは大変なものだったのでしょう。
パッドやローターの摩耗が激しいため、近年は姿を消していました。
それが、新型クオンでは、電子ブレーキを採用するとともに補助ブレーキとの相互介入システムを構築することで実現させたのです!
▲国産大型トラックで唯一となる、総輪ディスクブレーキを採用
自動的に4段階の排気ブレーキが介入するシステムです。これは、すごく安心できるポイントですよ!
【関連記事】排気ブレーキの仕組み・使い方・修理方法
新型クオンのエンジンはキャリーオーバーながら、排出ガス対策、燃費基準はもちろん達成しています。
ライバル車より排気量が大きくなってしまったのは、いささかマイナスイメージではありますが、業界でも定評ある『UDトラックス』のエンジン。
信頼性は十分ですし、坂道などでは大排気量がメリットに転じます!
また、エンジンは流用でも、高張力鋼板やディスクブレーキ採用などにより-200㎏の軽量化を実現しています。
そして、キャブはといえば、ボルボの思想をバッチリ反映。ドライバーの運転環境が向上する親切な設計がうれしいです。
▲ヨーロッパ風の洗練された運転席は、座り心地も最高!
ドライバーのステイタスを一段上げてくれそうな、テンションが上がるデザインです。
新型クオンに乗ってみた感想
富士スピードウェイで新型クオンのテストドライブを行いました。
視界の広い運転席に魅せられていると、試乗会ゲストとしてモデル兼トラックドライバーの渡辺かなえさん(美女!)が現れて、さらに気分が高揚しました。
▲渡辺さんは、ロンググリップを採用したクオンの乗降性に感心した様子!
さて、1コーナーを過ぎ加速しながら2コーナーを抜けていくと、いきなりローリング警告(暴走行為の注意勧告音)が鳴りました。
レーシングサーキットですから路面μ(路面の摩擦)が高いために起きた現象ですが、つい調子に乗って走ったことも否めません。反省しています。
ただ、高速走行でのドライバビリティの高さは感じられました!
次に、肝心のディスクブレーキをチェック。ドラム式に比べると、踏み始めがジワっと効く印象ですが、しっかり踏み込むと効いてきます。
乗用車のように姿勢の変化が少ないブレーキですから、積み荷も守ってくれるでしょう。
また、前述のように4段階の排気ブレーキを連動させるシステムは秀逸。このブレーキには感動しました!
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100年に一度? 大型トラック新型ラッシュはなぜ起きた?
各車の特徴をご紹介しましたが、国産トラック100年の歴史でも、3車種もの新型が一気にそろうのは極めて異例のことです。
そして二度と起こらないかもしれません。
一体なぜこんな珍事が起きたかというと、考えられる要因は2つ。
ディーゼル車の排出ガス規制「ポスト・ポスト新長期」と衝突被害軽減ブレーキの義務化です。
それぞれ、ざっくりと解説していきましょう。
要因1:ディーゼル車の排出ガス規制「ポスト・ポスト新長期」
大型トラックの新型が相次いで開発された要因は、2017年9月からの新・排出ガス規制「ポスト・ポスト新長期」があげられます。
これは、NOx(窒素酸化物)とPM(粒子物質)を含む、「ポスト・ポスト新長期」の基準をクリアしていない大型トラックは販売できなくなるという規制です。
その規制値は、従来の「ポスト新長期」よりかなりシビアなもの。
大型トラックの排出ガスは、これまで何度も規制が強化されてきて実はかなりクリーンなのですが、それを上回る規制強化への対応として、各メーカーが新型開発に踏み切ったというわけですね。
ディーゼルエンジン排出ガス規制値の変化 | ||
---|---|---|
– | ポスト新長期 | ポスト・ポスト新長期 |
NOx | 0.7g/kWh | 0.4g/kWh |
PM | 0.010g/kWh | 変更なし |
ディーゼル車の排出ガス規制史
トラックに限らず、自動車の排出ガス規制は世界中で実施され、しかも規制値はどんどん強化されています。
日本のディーゼルエンジン車については、1974年に初めて規制対象になったのを皮切りに順次強化されてきました。
そして、1994年にディーゼル貨物車に対する「短期」規制が施行され、以降、1997年に「長期」、2002年「新短期」、2005年「新長期」、2009年「ポスト新長期」と続き、最新の規制が「ポスト・ポスト新長期」と呼ばれています。
ディーゼル車で規制されるのは主にNOxとPMでしたが、すでにPMは測定機でも検知できないほどクリーンになったので、「ポスト・ポスト新長期」で強化されるのはNOxだけです。
ただし、その規制値はポスト新長期に比べ43%削減と厳しいうえに、試験モードも変更されエンジンを始動させてすぐのコールドスタート試験も強化されています。
従来以上に高いハードルが今回の新規制でしょう。
それだけに、ディーゼル車の排出ガス規制の区切りとも言われています。
各社がこの時期に新車を投入したのも、よくわかりますね!
▲新型は、各社とも尿素を利用した改良型の後処理システムを搭載
クリーンな排出ガスを実現した、開発スタッフの努力には頭が下がる思いです。
ヨーロッパの排出ガス規制は?
ちなみに、北米やヨーロッパでも自動車の排出ガスは、厳しく規制されています。
特に、日本でよく聞く規制といえば、欧州自動車工業会が定めたユーロでしょう。
段階的に強化され、そのたびに「ユーロ」の後に数字が付けられています。
現行規制は「ユーロ6」で2014年から適用されたもの。
規制基準のレベルは、日本の「ポスト・ポスト新長期」とほぼ同じで、日本に正規輸入販売されているボルボやスカニアは当然「ユーロ6」対応です。
▲ヨーロッパスタイルで人気のボルボトラック
(現在の正規輸入はトラクタのみ)
写真提供:ボルボ・トラック・ジャパン
ボルボはすでに「ユーロ6」対応モデルが輸入されていますから、実は一足早くクリーンな排出ガスになっていました。
要因2:衝突被害軽減ブレーキの義務化「AEBS/フェーズ2」
新型ラッシュの背景には、排出ガス規制のほかに、2019年11月に強化される衝突被害軽減ブレーキの義務化もあげられます。
これは、「AEBS(先進ブレーキシステム)/フェーズ2」というものです。
- ■AEBS(先進ブレーキシステム)/フェーズ2とは?
衝突被害軽減ブレーキの装備を義務とする、新しい安全規制のこと - ・自車速度が80km/hのとき、静止車両に20km/hぶん減速できるようにする
- ・10km/hで走行している車両に衝突せずに停止できるようにする
もしも排出ガス規制だけなら、既存車の改良で対応できたかもしれませんが、2019年にはこのような安全対策もやってくるのですから、メーカーにとっては同時進行で排出ガス&ブレーキ装備の両対策が進められたことにもなります。
そう考えると、一石二鳥でよかったのかもしれませんね。
▲「AEBS(先進ブレーキシステム)/フェーズ2」のテスト風景
新型トラックへの装備状況
「AEBS(先進ブレーキシステム)/フェーズ2」の基準化を考慮しての自動ブレーキプログラム設計は、あらゆる状況の運転パターンを想定して組んだため、大変な開発だったようです。
しかし、その甲斐あり、すべての新型トラックには完全停止する自動ブレーキがグレードにより標準装備、もしくはオプションで設定できます。
安全性は大きく進化したと言えますね。
下記の写真は、スーパーグレートのカメラ。ミリ波レーダーとカメラを装備して前方の車両や自転車、歩行者を検知し、路面の状況を認識します。
▲衝突の危険が迫ると、警告や自動ブレーキが作動するシステム
新型ラッシュによる大型トラックドライバーへの影響
今回の新型ラッシュは、現場ドライバーの仕事環境を大幅に底上げすると言われています。
業界の課題であるドライバー不足の解決にも一役買うでしょう。
と言うのは、3車種の方向性は異なるものの、いずれもドライバー重視の設計になっている点が顕著なのです!
- ■実現されたドライバーのための設計
- ・乗降性の向上
- ・キャブの快適性アップ
- ・AMT対応などのイージードライブ化
新開発のAMTを引っ提げて登場したスーパーグレートの2ペダル専用化には驚かされましたが、各社ともAMTの改良には力が入っています。
発表会でのインタビューで各社が口を揃えていたのは、「トラック事業者さんへのヒアリングを従来以上に増やし、特に現場のドライバーさんの意見を多く採り入れて開発、設計しました」というものです。
さらに、いくつかの運送会社の経営者にも話を聞くと、「ドライバーを確保し、長続きしてもらうには現場の意見を無視できなくなったんです」とのこと。
輸送料金を抑えられている運送業界にとって、これまでのトラック選びはコスト最優先でした。
購入価格が安く、燃費が良く、積載量が大きいことが基準だったのですが、最近ではドライバーの意向が反映されるケースが増えているようです。
日野自動車のCM「社長、こいつに乗せてくれ」が、まさに業界の近況を言い得ていますね。
この機会に、「現車を売って新車に買い換えよう」という機運が盛り上がっているようです。
【買取体験記事】僕、トラック買い変えます
大型トラックの未来を大予想!
さて、一昨年にフルモデルチェンジしたギガ(いすゞ自動車)と、今回の新型3車種を徹底取材した結果から、大型トラックの未来を予想してみました。
モータージャーナリストとしてのプライドにかけて、ほぼ実現するであろう項目をリストアップしたのが下記の4つです。
- ■モータージャーナリスト森田アンソニーの『大型トラック』未来予想
- ・AMT化が必須になり、トラック自動運転に向けて進化
- ・クルーズコントロール稼働時に、GPSを通じて前方の道路の勾配が予想可能になる
- ・適切なアクセル、ブレーキを自動制御する機能が設定される
- ・車両と運送事業者のオフィス、そしてメーカーがネットワークで結ばれ、故障診断やパーツ供給を効率的に行うインフォメーションサービスが始まる
将来的には、このような荷物輸送の強力なサポート体勢が一般化するでしょう。
トラック選びの基本も進化していくでしょうね。
排出ガス規制、燃費基準、安全性能など大型トラックをとりまく環境は厳しさを増す一方です。
しかし、それにより物流業や観光業のイメージが好転し、トラックドライバーは魅力的な職業として認知されはじめているのも事実です。
いわゆる男の職場で3K環境などといっていたのは昔の話。
-
3K環境って何トラ?
-
キツい・汚い・危険を伴う労働環境のことですね
-
昔は、そんなふうにイジられることもあったのじゃよ
時代は変わるのです。
今回、出そろった大型トラックの新型車には明るい未来が詰まっていました。
新型ラッシュ=中古トラック市場の活性化
さて、今回発表された新型トラックは、いずれも排出ガス対策や安全装備の採用で製造コストがUPしていますから、販売価格は高額です。
それでも、走行性能や安全性、なにより運転快適性が前モデルより格段に高い魅力的な車両。運送・土建といった全国の業者が、こぞって購入に踏み切るでしょう。
そして新車市場が活性化すれば、必然的に中古市場にもその波が押し寄せてきます。
どのような影響があるのか、考えてみました。
中古トラック〝買取〟への影響
「今回の新車を買うから、現車を売りたい」という人が大勢現れるでしょう。
中古トラックの買取需要は、増えると予測できます。
もちろん、中古界だけでなく各社メーカーも積極的に下取りサービスを打ち出しています。
メーカーで、新車購入と現車の下取り売却が同時にできれば便利ですよね。
しかも、「おたくの新車を買うから今のトラックを売りたい」というお客さまには、高額な買取額を提示してくれると思います!
ただし、ココで注意点が1つ。
不具合のある車両の買取は、中古トラック専門店のほうが得意かもしれません。
例えばですが、下記のような解体料金が発生しやすい車両は、複数の中古トラック専門店に見積もりを依頼し、じっくり比較してから売却先を決めるというのも手段です。
- ■解体料金が発生しやすい車両の条件
- ・低年式
- ・過走行
- ・車検切れ
- ・廃車寸前
- ・不動車
- ・冠水車
- ・バッテリー上がり
中古トラックの専門店は部品のみの転売ルートを豊富に持っています。そのため、車両としては再活用しにくいトラックの買取にも強いという一面があります。
【関連記事】中古トラックの買取事情をくわしく読む
中古トラック〝販売〟への影響
トラックを売る人が増えれば、中古業界の販売台数も増えます。
中古トラック専門店が買取した車両のうち、いくつかは海外に転売されることを考えても、国内の走行に向いているトラックは、どんどん日本で販売されるでしょう。
中古トラックを買いたい人からすれば、今までより自分の希望に合う車両を見つけやすくなります。
▲中古トラック展示場『トラック王国』の販売車両一例
これは、購入予定の人からすれば、かなり明るい話題ですね。
大型トラックの新型が出そろったいま、中古トラック界にも新しい風が吹きそうな予感です!
中古大型トラックはコチラでチェック!
【関連記事】中古トラックの買い方
大型トラック新型ラッシュまとめ
-
どの新型トラックも、ドライバー目線で開発された点がうれしいですね!
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運送業界が活気づくキッカケになるトラ~
-
『トラック王国』の中古台数も、うなぎ登りに増えるぞう!
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気持ち良くお取引いただけるよう、接客に磨きをかけなければいけませんね!
-
姫も展示場でうなぎを売りたいトラ~
-
うなぎ登りとは、トラックの台数が格段に増えることを表しているのですよ!
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