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トラックの排ガス規制|対象となる車種と地域、これまでの規制の経緯

公開 : 2024/01/26更新 : 2024/06/13

20240126_emission_regulations 全国展子 みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回は排ガス規制のご紹介です!ブックマーク登録もよろしくお願いします!

「排ガス規制ってなに?」「対象の車種と地域は?」
普段トラックをお仕事で使っている中で、大都市地域で運転する際に耳にしたことがあるかと思います。
今回はトラックの排ガス規制や対象となる車種と地域、これまでの規制の経緯などについて詳しくご紹介します。

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トラックの排ガス規制(自動車排出ガス規制)とは?

トラックの排ガス規制(自動車排出ガス規制)とは、私たちの健康に悪影響を与える窒素酸化物(NOx)、浮遊粒子状物質(PM)といった大気汚染物質を緩和、規制するために作られたものです。

有害物質であるこれらの大気汚染を少しでも和らげるために、窒素酸化物(NOx)、浮遊粒子状物質(PM)などの排出量があまり出ない車種を使用することを推進しているのが、自動車排ガス規制です。自動車排ガス規制は年々厳しくなっているため、「自動車Nox・PM法」や「大気汚染防止法」、さらに、各都道府県の条例等で規制されています。

おそらく、ディーゼル車と言うものを聞いたことがあるでしょうが、排ガスを多く出すディーゼル車は公害の影響から、ますます規制が厳しくなってきているので、昔に比べて厳しい目が向けられるようになっています。そのために、基準値をしっかりと満たしている車両でなければ、公道を走行することができないのです。

私たちの身体に大きな影響を与えかねないために、排ガス規制が年を追うごとに強化されていることを、知っておいてください。トラックを走行する場合、排ガスが出るのが当たり前と言えますが、あまりにも多く排ガスを出してしまう場合、規制に引っかかり公道を走れないのです。

日本の排ガス規制の歴史

日本の排ガス規制の歴史ですが、昭和41年から自動車の排出ガス規制が始まり、年々強化されています。
近年では、ガソリン車の場合、平成12年、13年、14年規制(新短期規制)としてCO、HC、NOxの排出基準の強化、車載式故障診断(OBD)システムの装備義務付けなどを実施しています。昔はかなり緩かった排ガス規制ですが、今現在では昔に比べて非常に厳しくなっているのです。

ディーゼル車に関しても、平成14年、15年、16年規制(新短期規制)として、NOxPMなどの規制強化を実施しました。
平成17年にはガソリン車、ディーゼル車ともに「排出ガス試験法」を見直すことにし、平成17年規制(新長期規制)を実施。平成20年には、平成21年規制(ポスト新長期規制)を実施したのです。

このような歴史背景には、排ガスがいかに我々の身体に危険か、そして、地球環境の悪化を招いているのが指摘されるようになったことが挙げられます。排ガスは二酸化炭素排出による環境面への影響、地球温暖化につながってしまうことからも、ますます規制が厳しくなっているので、排出量を減らせるように世界的に努力することを義務付けられているのです。
参照:国土交通省 https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk10_000001.html

排ガス規制に関連する主な法令

自動車NOx・PM法

自動車NOx・PM法は、自動車から排出される窒素酸化物と粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法のことです。健康被害を招いてしまうこれらの物質を減らせるようにという目的で制定されました。

大気汚染防止法

大気汚染防止法は、大気環境を保全できるように、昭和43年に制定されました。大気汚染防止法は、大気汚染から国民の健康を保護することと同時に、生活環境を保全できるようにするために作られたのです。排ガスによる大気汚染を防ぐことを目的に制定されて以降、着実に成果を伸ばしています。

オフロード法

オフロード法(特定特殊自動車排出ガス規制法)は、平成18年4月1日に施行されました。特殊自動車を使用することでの大気汚染の防止を図り、国民の健康を保護および、生活環境を保全するために、公道を走行しない特殊自動車(特定特殊自動車)に対する排出ガス規制を行うために制定されたのです。
規制が適用された日以降に製作または、輸入された特定特殊自動車に関しては、基準適合表示等が付されたものでないと国内で使用することができないのです。(一部規制対象外車あり)

各都道府県の条例

各都道府県によって、排ガス規制の対象範囲が異なります。東京都や大阪府などの交通量がかなり多くて、大気汚染が問題視される大都市ほど、排ガス規制が厳しい傾向があるのです。排ガス対象地域内では、基準を満たしていないトラックを使用することができないため、注意してください。

排ガス規制の対象となった場合はどうなる?

排ガス規制の対象となった場合、しっかりと基準を満たせるようにする必要があります。なぜなら、排ガス規制の対象となれば、基準に満たないトラックだと使用することができないためです。そうなると、売上面を考えればかなりのマイナスとなり、死活問題となってしまうでしょう。そのために、基準値を満たせるように、努力して排ガスの排出量に注意することが大切となります。排ガス規制の対象車種どうかは、車のナンバープレートの分類番号を見ればわかるので、自車が対象となるかどうかをしっかりと把握してください。

窒素酸化物(NOx)、浮遊粒子状物質(PM)等によって大気汚染が深刻な大都市地域だと、これらの排出量が少ない車両のみ使用できる排ガス規制があるのです。排ガスによる公害からの被害を防ぐためにも、排ガス規制は必要不可欠であることを理解しておきましょう。

排ガス規制の対象となる主な地域

関東地方

【東京都】
東京23区、八王子市、立川市、武蔵野市、三鷹市、青梅市、府中市、昭島市、調布市、町田市、小金井市、小平市、日野市、東村山市、国分寺市、国立市、福生市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、多摩市、稲城市、羽村市、あきる野市、西東京市、西多摩郡瑞穂町、同郡日の出町

【神奈川県】
横浜市、川崎市、平塚市、横須賀市、鎌倉市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、逗子市、相模原市、三浦市、秦野市、厚木市、大和市、伊勢原市、海老名市、座間市、綾瀬市、三浦郡、高座郡、中郡、足柄上郡中井町、同郡大井町、愛甲郡愛川町、津久井郡城山町

【埼玉県】
川越市、川口市、熊谷市、行田市、所沢市、加須市、本庄市、東松山市、岩槻市、春日部市、狭山市、羽生市、鴻巣市、深谷市、上尾市、草加市、越谷市、蕨市、戸田市、入間市、鳩ヶ谷市、朝霞市、志木市、和光市、新座市、桶川市、久喜市、北本市、八潮市、富士見市、上福岡市、三郷市、蓮田市、坂戸市、幸手市、鶴ヶ島市、日高市、吉川市、さいたま市、北足立郡、入間郡大井町、同郡三芳町、比企郡川島町、同郡吉見町、児玉郡上里町、大里郡大里町、同郡岡部町、同郡川本町、同郡花園町、北埼玉郡騎西町、同郡南河原村、同郡川里町、南埼玉郡、北葛飾郡

【千葉県】
千葉市、船橋市、市川市、松戸市、野田市(旧関宿町を含む)、佐倉市、習志野市、柏市、市原市、流山市、八千代市、我孫子市、鎌ヶ谷市、浦安市、四街道市、白井市、東葛飾郡

関西地方

【大阪府】
大阪市、堺市、岸和田市、豊中市、池田市、吹田市、高槻市、守口市、寝屋川市、枚方市、茨木市、八尾市、泉佐野市、富田林市、河内長野市、泉大津市、貝塚市、松原市、大東市、和泉市、箕面市、柏原市、羽曳野市、門真市、摂津市、高石市、藤井寺市、東大阪市、泉南市、四条畷市、交野市、大阪狭山市、阪南市、三島郡、泉北郡、泉南郡熊取町、同郡田尻町、南河内郡美原町

【兵庫県】
神戸市、尼崎市、明石市、西宮市、芦屋市、伊丹市、加古川市、姫路市、宝塚市、高砂市、川西市、加古郡播磨町、揖保郡太子町

中部地方

【愛知県】
名古屋市、豊田市、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、安城市、西尾市、蒲郡市、犬山市、常滑市、江南市、尾西市、小牧市、稲沢市、東海市、大府市、知多市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、愛知郡、西春日井郡、丹羽郡、葉栗郡、中島郡平和町、海部郡七宝町、同郡美和町、同郡甚目寺町、同郡大治町、同郡蟹江町、同郡十四山村、同郡飛島村、同郡弥富町、同郡佐屋町、同郡佐織町、知多郡阿久比町、同郡東浦町、同郡武豊町、額田郡幸田町、西加茂郡三好町、宝飯郡音羽町、同郡小坂井町、同郡御津町

【三重県】
四日市市、鈴鹿市、桑名市、桑名郡長島町、同郡木曽岬町、三重郡楠町、同郡朝日町、同郡川越町

排ガス規制の対象となるトラックの車種

対象車種の分類番号

【普通トラック】
分類番号:1、10~19、100~199

【小型トラック】
分類番号:6、60~69、600~699、4、40~49、400~499

【大型バス】(定員30人以上)
分類番号:2、20~29、200~299

【マイクロバス】(定員11人以上30人未満)
分類番号:2、20~29、200~299(一部、5、50~59、500~599、7、70~79、700~799)

【特種自動車】(トラック、バス、ディーゼル乗用車をベースにした物のみ)
分類番号:8、80~89、800~899

【ディーゼル乗用車】(定員11人未満)
分類番号:3、30~39、300~399、5、50~59、500~599、7、70~79、700~799

分類番号の確認方法

あなたの所有している車両が排ガス規制の対象車種かどうかは、ナンバープレートの分類番号を見ることでわかります。
分類番号というのは、ナンバープレートの地域名の横の3桁の番号のことを言います。分類番号は自動車の種別あるいは、用途によって与えられているのです。しっかりと確認をしておき、正しい判断ができるようにしてください。

自分1人くらいルールを守らなくても大丈夫だろうと言う考えは禁物です。そのような人が多くなれば、排ガス問題は永久的に終わりません。公害からあなたの健康、そして、すべての人の健康を守るためにも、やれるべきことをする必要があるのです。排ガスをちょっとでも減らせるように、できる努力を続けることが大切になります。そうすることで、人体や地球環境への悪影響を減らすことができるでしょう。

まとめ

ここまでトラックの排ガス規制、対象となる車種と地域、そして、規制の経緯について解説してきました。排気ガスというのは、人体や地球環境に悪影響があって、かなり規制が厳しくなっています。一昔前ならば問題にならなかったことでも、現在では規制が強化されたことで、規制対象となってしまうことも多いのです。そこで、トラックの排ガス規制についての経緯と対象となる車種や地域を知り、排ガスを少しでも減らせるようにしましょう。排ガスによってさまざまな悪影響もありますし、排ガスを減らすのが望ましいのです。

  • 全国展子

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