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トラックのAT(オートマ)の仕組み|AT車が少なかったのはなぜ?

公開 : 2024/01/18更新 : 2024/05/16

20240118_truck_automatic-2 全国展子 みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回はトラックのAT車に関するご紹介です!ブックマーク登録もよろしくお願いします!

「トラックのシフトの種類、仕組みは?」「MT車よりAT車のほうが少なかった?」

MT、AT、セミATなどメーカー、車種によって様々な種類があり、運転する方にとっても重要なポイントです。
その中でも今回はAT(オートマ)の仕組みトラックにAT車が少なかった理由などについてお伝えします。

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トラックのトランスミッションの主な種類

AT(オートマ)

トラックのトランスミッションの主な種類1つ目は、「AT(オートマ)」です。

自動車免許を取得している人ならばご存じだと思いますが、AT(オートマ)は普通車に数多く導入されているトランスミッションです。ここ最近でトラックにもAT(オートマ)が導入されることが増えているため、それだけ需要が伸びています。

そんなAT(オートマ)の特徴は、ギアチェンジが必要ないことです。
MT(マニュアル)であれば、その場に応じてギアチェンジをする必要があるために、状況に応じた運転を心がけることになります。しかし、AT(オートマ)であれば、ハンドル操作にしっかりと集中することができるので、運転にあまり自信がない人にとっても運転しやすいのです。

MT(マニュアル)

トラックのトランスミッションの主な種類2つ目は、「MT(マニュアル)」です。

一昔前ならば、トラックと言えばMT(マニュアル)というほどでした。もちろん、今でもMT(マニュアル)は多くのトラック会社で採用されているのです。
原始的ながら、かなり機能性が良く、ギアチェンジによって細かな速度調整をしやすいのがMT(マニュアル)の特徴となります。

MT(マニュアル)はある程度の運転秘術が求められるのですが、運転スキルがある人が運転すれば、非常に燃費に優れているのです。しかしながら、MT(マニュアル)はAT(オートマ)限定免許だと運転することができないため、そこは注意しましょう。
トラック好き、運転好きにとっては、MT(マニュアル)はとても魅力的なものだと言えるのではないでしょうか。

AMT(セミオートマ)

トラックのトランスミッションの主な種類3つ目は、「AMT(セミオートマ)」です。

AMT(セミオートマ)は、AT(オートマ)とMT(マニュアル)のそれぞれの良い点を併せ持っているのが特徴です。
MT(マニュアル)のように変速操作を行うことができるにもかかわらず、自動クラッチにより自身でのクラッチ操作は不要なのがAMT(セミオートマ)の魅力となります。そのために、運転操作もMT(マニュアル)車に比べると難しくはないです。

機能性、構造はMT(マニュアル)と似ているのですが、AT限定免許で運転することが可能なのがAMT(セミオートマ)のメリットです。
ただし、購入費用はMT(マニュアル)車に比べると若干高めですし、維持費もかかるのがAMT(セミオートマ)となります。それでも、利便性、機能性に優れているので、非常に画期的なものだと言えるでしょう。

トラックのATの仕組み

トラックのATの仕組みを語る上で欠かすことができないのが、「トルクコンバーター」です。

トルクコンバーターとは、AT(オートマ)を構成する装置の一つであり、MT(マニュアル)におけるクラッチに相当する役割を持っています。別名で回転力変換器と呼ばれることもあるのがトルクコンバーターです。

トルクコンバーターの特徴として、トルクを増大させられる変速機の機能も持っていることです。クラッチのような働きだけでなく、変速機機能もあります。

トルクコンバーターはタービン、ステーター、ポンプで構成されていて、これらにはプロペラがついているのです。これらの種類の部品が格納されているトルクコンバーター内はオイルが満たされています。プロペラを回しオイルが循環することにより、エンジンとトランスミッション間で動力を円滑に伝えることができる仕組みとなっているのです。

エンジンの動力によってポンプを回転させることでオイルがかき回されるため、この遠心力でタービンが回転します。タービンの回転軸がトランスミッションからタイヤに伝わって車を発進させます。
さらに、発進、急加速等でトルクを増幅させる必要があるときは、ステーターが回転してオイルの循環を強めることで、タービンの回転速度も強まって加速できる仕組みとなっているのです。

トラックにAT車が少なかった理由

ブレーキが効きにくい

トラックにAT車が少なかった理由1つ目は、「ブレーキが効きにくい」ことです。

AT車はMT車よりもエンジンブレーキの効きが弱いこともあって、導入するのが難しかったのです。安全性のことを考慮すれば、ブレーキの効きが良くないとなると危険ですよね?これが、MT車と比較するとAT車が少なかった1つ目の理由となります。

トラックにはたくさんの荷物を積載することになるため、運転するときににエンジンブレーキを使っても効きが悪ければ何かと危険です。ですので、AT車だとエンジンブレーキに頼りすぎないように運転することも大切となります。

車体価格が高く、維持費がかかりやすい

トラックにAT車が少なかった理由2つ目は、「車体価格が高く、維持費がかかりやすい」ことです。

自動でギアチェンジ可能な部品がついていることから、MT車よりも購入価格がどうしても高くなってしまうのがAT車です。トラック会社の場合、トラックを1台だけでなく何台、何十台も購入しなければならないために、相当なコストがかかってしまいます。

また、AT車は部品の数がとても多いことから壊れやすく、修理代、維持費の面でも高額になる傾向があるのです。これが、MT車と比較するとAT車が少なかった理由の2つ目です。

荷物量による重量差の影響が出やすい

トラックにAT車が少なかった理由3つ目は、「荷物量による重量差の影響が出やすい」ことです。

荷物量によって重量差の影響が出やすいと、どうしても導入することに躊躇してしまいます。液体のATフルードを介し動力を伝えるトルコン式ATの場合、車両重量が大きく、多くの荷物を積んで走行するトラックには不向きでした。
そのために、AT車のトラックはあまり普及しなかったのです。これが、MT車と比較するとAT車が少なかった理由の3つ目です。

しかしながら、高性能なAMT(セミオートマ)がここ最近で多く誕生したことで、一気にトラック業界もAT車の導入が進んでいます。

燃費が悪い

トラックにAT車が少なかった理由4つ目は、「燃費が悪い」ことです。

燃費の良いMT車に比べて燃費が悪いのがAT車なため、なかなかAT車が増えることはありませんでした。マニュアル車だと、自身でギアチェンジをすることができる分、常に最適なギアで道路を走行することが可能です。

しかしながら、AT車であれば、ギアチェンジの必要性がないことから、不適切なギアで走ってしまうしまうことが増えるのです。その結果、どうしても燃費が悪くなってしまいがち。燃費が悪いと何かと不利になりますし、トラック会社にとっては余計なコストがかかってしまいます。これが、MT車と比較するとAT車が少なかった理由の4つ目です。

クラッチ操作がない

トラックにAT車が少なかった理由5つ目は、「クラッチ操作がない」ことです。

ご存じのように、AT車にはクラッチ操作がなく、比較的操作が簡単なのが人気の秘訣となっています。ですが、クラッチ操作が不要なことから、間違えてアクセルを強く踏み込んでしまえば、大きな事故につながってしまうのがAT車です。ここ数年で特によく聞くアクセルとブレーキの踏み間違い事故により、人の命を奪うことも多くあります。

MT車の場合だと、そのような事故を防げる可能性が高まります。AT車は操作が簡単なのがメリットとなりますが、一方で操作ミスにより大事故を招きやすいという点も理解しておかなければなりません。これが、MT車と比較するとAT車が少なかった理由の5つ目です。

AT車のトラックのメリット

クラッチ操作が不要

AT車のトラックのメリット1つ目は、クラッチ操作が不要なことです。

MT車の場合、走行する場合はアクセル操作はもちろんですが、クラッチ操作をする必要があり、上手く操作しなければエンストを起こしてしまうことがあります。そうなると、交通渋滞の原因となってしまうことも考えられるのです。

それが、AT車だとクラッチ操作が不要なことから、エンストの心配がありません。これにより、気分的にもかなり楽に車を運転することができるのがAT車となります。

ドライバーを確保しやすい

AT車のトラックのメリット2つ目は、ドライバーを確保しやすいことです。

なぜなら、AT限定免許であっても、AT車なら問題なく操作することができるからです。もし、これがMT車ならばAT限定免許の方だと運転できないことから、ドライバーを確保するのが難しくなります。特に毎年のように人材不足にあえぐトラック業界にとって、それは死活問題です。

ですが、AT車が増えていることもあって、AT限定免許の方でも、トラックドライバーとして活躍できる環境が整いつつあるのです。昔に比べてAT車のトラックが多く台頭しているため、ドライバーを確保しやすいというのも大きなメリットと言えるでしょう。

運転操作が楽

AT車のトラックのメリット3つ目は、運転操作が楽だということです。

MT車に比べるとギアチェンジの必要がないことから、運転に自信がない人であっても操作しやすいのです。MT車だとクラッチ操作、ギアチェンジなどいろいろ気を遣うことが多いので、運転操作の技術が求められます。

それがAT車であれば、運転技術の高さはそこまで求められないため、安全に運転できる人であれば、問題なくトラックドライバーとして活躍することが可能なのです。運転操作が楽なのが、AT車の大きなメリットとなります。

それでも、AT車はクリープ現象といってブレーキを常に踏んでおかなければ、車が勝手に動いてしまうので、そこは注意が必要です。また、AT車はブレーキとアクセルの踏み間違え事故も多いことから、MT車よりも事故を起こしてしまうリスクが高いと言えるでしょう。

まとめ

ここまでトラックのAT(オートマ)の仕組みやAT車が少なかった理由、そして、AT車のメリットについて解説してきました。

AT車は昔に比べて非常に台数が増えていることから、それだけAT車は需要が高まっています。MTに比べてAT車はさまざまな面で導入するのが難しかったのですが、今ではトラックでもAT車は決して珍しくありません。
正しい操作方法で安全に運転できるように、AT車についての知識、理解力を深めることがとても大切です。そうすることで、あなただけでなく、周囲の方々の安全性も高まるのです。

  • 全国展子

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