内輪差とは?乗用車とトラックの違いや計算方法、上手に運転するコツ
公開 : 2024/01/25更新 : 2024/06/13
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
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「内輪差ってなに?」「乗用車とトラックの違いや計算方法を知りたい」
大型トラックやセミトレーラーを使うお仕事の方は特に気になる点かと思います。
今回は車の内輪差、乗用車とトラックの内輪差の違いや計算方法、事故を起こさないための上手に運転するコツについてお伝えします。
内輪差とは?
内輪差とは、車で右折あるいは左折をする際に、前輪と後輪の描く軌道の差のことを言います。車の構造上、右折や左折時には前輪よりも後輪が内側になってしまうために、どうしても内輪差が生まれてしまうのです。後輪が前輪よりも内側に通ることになるので、内輪差のことをしっかりと考慮しなければ、狭い路地であったり、交差点だったりを曲がる際に後輪が人や物と接触してしまう可能性があります。
そんな内輪差と比較されるのが外輪差です。外輪差とは、車が右折あるいは、左折をする際にできる外側の前輪と外側の後輪の進む軌道の差のことを言います。外輪差も、車が前方に右折や左折をする際に起こるのですが、バックでも起こるのです。バックをする際は後ろを見るのでついつい外側の前輪のことを忘れてしまいやすく、外側の前輪が障害物とぶつかってしまうことも珍しくありません。そのために、バックで右折や左折をしたときに外輪差が大きく起こってしまい、外側の前輪が後輪よりも外側の軌道を通るので注意が必要となります。
乗用車とトラックの内輪差の違い
乗用車とトラックの両方に内輪差が起こるのですが、実は車体が大きいほど内輪差が生まれやすいのです。内輪差ですが、前輪と後輪の中心間の距離(ホイールベース)が長いほど大きくなってしまいます。
ですので、大型トラックのように車体が長く大きい車両ほど、内輪差もその分だけ大きくなるのです。乗用車に比べてホイールベースが長い大型トラックだと、内輪差に特に注意しなければなりません。
トラックの場合には、交差点等を曲がる際に乗用車に比べて車体が大きい分大回りする必要があります。内輪差もかなり大きいので、巻き込み事故を起こしやすいのです。大型トラックだと内輪差が2m以上に広がってしまうこともあるために、乗用車よりも内輪差のリスクが高く、かなり注意しなければいけません。2m以上というと乗用車の横幅よりも広いので、相当な内輪差となります。
乗用車だと比較的スムーズに交差点を曲がることができますし、車体が小さい分内輪差もそこまで大きくならないのですが、大型トラックの場合、大回りする必要がありますし、車体の構造上内輪差が起こりやすいという特徴があります。内輪差のことを考えていなければ、重大な事故を起こしてしまうこともありえるために、トラックを乗車する際には、内輪差のことをしっかりと意識して走行することが大切です。
内輪差で起こりやすい事故の例
内輪差によって起こりやすい事故として、以下のような例が挙げられます。
縁石や壁面、電柱などに接触してしまう
特に狭い路地を曲がる際には注意が必要で、内輪差によって縁石や壁面、電柱、ガードレールなど、障害物に接触する接触事故を起こす可能性があるのです。内輪差を意識していなければ、思わぬ事故につながってしまうので、気を付けることが大切になります。最悪の場合、車を破損、全損してしまうことになり、大きな事態につながるのです。そうならないためにも、内輪差のことを常に考えながら、車を運転する心がけが大事になるでしょう。
巻き込み事故を起こしてしまう
内輪差により、巻き込み事故を起こしてしまうことも考えられるのです。なぜなら、内輪差でトラックの後輪が歩道にいる歩行者に接触してしまう可能性があるためです。また、後ろから走ってきた二輪車を巻き込んでしまい、人身事故を起こすこともあるため、トラックの内輪差には十分に注意しましょう。
内輪差が原因による重大事故や死亡事故も実際に起こっているので、決して内輪差を軽視してはいけないのです。横断歩道を渡っている歩行者や歩道にいる人、後続から走ってくる二輪車などのことを意識し、内輪差による接触事故、人身事故を起こさないようにしてください。もし、事故を起こしてしまい重い障害を負わせてしまったり、命を奪ってしまったりすると、高額な慰謝料を請求されるなど、大変なことになるのです。本人にとっても被害者家族にとってもかなり辛い結果となるので、巻き込み事故を起こさないようにしましょう。
内輪差の計算方法
正確な計算方法
内輪差の正確な計算方法ですが、「ピタゴラスの定理」を使って算出します。ピタゴラスの定理という言葉をどこかで聞いた覚えがある方も多いと思いますが、ピタゴラスの定理とは、直角三角形の底辺の2乗および、高さの2乗の合計が斜辺の2乗に等しいという定理になります。この公式に当てはめて、最小回転半径、ホイールベースの長さ、トレッドの数値を使って算出するのです。ただし、このピタゴラスの定理は少し難しいこともあって、覚えにくいというのがデメリット。そこで、ピタゴラスの定理ではなく、簡単な計算方法で内輪差を算出するのも方法です。
簡単な計算方法
簡単な計算方法ですが、こちらは「内輪差=ホイールベースの長さ×1/3」となります。
例えば、ホイールベースの長さが3mだとすれば、内輪差は3m×1/3=1mです。ピタゴラスの定理よりも覚えやすく、簡単に計算できるので便利でしょう。正確さには少し欠けるかもしれませんが、簡単に内輪差を算出できるので覚えておいて損はありません。どちらか一方、あるいは、覚えやすいほうを採用してみてはいかがでしょうか。
内輪差を意識して上手に運転するコツ
サイドミラーで後輪を確認する
内輪差を意識して上手に運転するコツ1つ目は、「サイドミラーで後輪を確認する」ということです。もし、狭い道で左折をする場合は徐行をし、サイドミラーを少し下向きにして内側の後輪を確認しながら左折するのが良いです。万が一後輪が縁石にぶつかりそうになったときや、歩道に乗り上げそうになったときは、車を一旦停車させます。
そして、後続車の状況を確認して車が来ていないようであれば、車をバックさせハンドルを右に切り直して内輪差を調整しながら、再び左折してください。狭い道であれば、何かと危険性がありそれだけ事故率が高まるので、丁寧で慎重な運転をすることが求められるのです。
後輪の軌道をイメージする
内輪差を意識して上手に運転するコツ2つ目は、「後輪の軌道をイメージする」ということです。内輪差により描かれる後輪の軌道をしっかりとイメージして運転することで、上手に運転できる可能性が高くなります。車を運転するときというのは、基本的に前方を向いているため、どうしても後輪の動きには無頓着になりやすいのです。
内輪差による事故を防ぐためには、後輪が辿ることになるルート、動きを想定しておくことで、車がギリギリのラインを走行することがなくなり、障害物とぶつかってしまわずに済むでしょう。そのために、後輪の軌道をイメージして運転することは非常に重要となります。カーブを曲がるときは、後輪が前輪よりも内側に来ることをしっかりとイメージしながら、ハンドルを切るようにしてください。
ハンドル操作を少し遅らせる
内輪差を意識して上手に運転するコツ3つ目は、「ハンドル操作を少し遅らせる」ということです。運転にまだ不慣れな初心者の方だと、ハンドル操作が早すぎることで縁石に乗り上げるなど、接触事故を起こしてしまうことも多くあるのです。右左折の際には決して焦らずに、ハンドル操作を少し遅らせれば、良い感じで曲がることができます。
内輪差による接触事故というのは、ハンドル操作を遅らせることで解決することが可能。S字などの狭いカーブを走行する場合でも、できるだけカーブの内側の頂点と後輪が近い位置でハンドルを切ることで、事故を回避できる可能性が高いです。ハンドルを切るスピードが早すぎると、かなり危険なのです。急いでハンドルを切ってしまわず、ゆっくりとハンドルを切るように心がけましょう。曲がる地点に近づいてからハンドルを切ることで、上手に曲がれますし、運転技術が上がっていくはずです。
大回りしないようにする
内輪差を意識して上手に運転するコツ4つ目は、「大回りしないようにする」ということです。内輪差を気にしてしまうが故に、カーブを曲がるときに、かなり大回りしてしまう人もいます。ですが、これは非常に危険な行為となるので、大回りをしないようにしてください。
左折する際、先に少し右にハンドルを切り大きく左に曲がるという方法は、大型トラックだと有効な手段となりますが、乗用車だと路側帯にスペースができるので二輪車が入るスペースを与えることになり、巻き込み事故の原因になってしまうのです。さらに、周りの車や通行人にとっても迷惑となるため、大回りしすぎるのはやめましょう。誰も走らないような場所、広い道路ならまだしも、人通り、交通量の多い場所であれば、大回りは大変危険な行為となります。
運転が上手な人に指導してもらう
内輪差を意識して上手に運転するコツ5つ目は、「運転が上手な人に指導してもらう」ということです。ペーパードライバー講習というものもありますが、あなたの知り合いや友人に運転操作に慣れているベテランドライバーがいれば、その方に指導してもらうのもおすすめです。1人だとどうしても見えない部分、死角となる箇所も多いので、ベテランの方に横についてもらい、指導してもらうことで事故を減らすことができます。運転が上手な人に教わることで、内輪差による事故を未然に防げるでしょうし、運転技術が上がるのです。
もし、周囲にそのような方がいない場合、ペーパードライバー講習を教習所で受けたり、専門の方に有料で運転を教わったりするのも手となります。運転技術が上がれば、内輪差による事故を起こしにくくなりますし、常に周囲の状況を把握しながら、適切な運転を行うことができるでしょう。事故を起こしたくないはずですし、車や人を傷つけたくはないでしょうから、安全な走行ができるように心がけてください。
まとめ
ここまで車の内輪差、乗用車とトラックの内輪差の違いや計算方法、事故を起こさないための上手に運転するコツについて解説してきました。車を運転する場合に注意しなければならないのが、内輪差です。特にトラックの場合、乗用車と比べて車体が大きく内輪差が生まれやすいために、内輪差について正しく理解しておくことが大切です。内輪差に気を付けなければ、物損事故、人身事故など思わぬ事故を招いてしまうこともあるため、慎重に車を運転し、内輪差による事故を起こしてしまわないようにしましょう。
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