トラック事故はこんなに怖い!死亡事故例・原因とは?修理代は自腹なの?
公開 : 2016/11/10更新 : 2022/02/28
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
トラックドライバーをヒヤヒヤさせるものといえば事故!「トラック事故はなぜ起こる?」 「起こり得る原因は? 」そして、「事故発生時の負担金や賠償金、修理費用はいくら?」といった事故に関する疑問について、ワタクシ全国展子が解説していきたいと思います★
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トラックの事故について[統計・死亡事故の割合・事故のケース]
トラックを運転している際に起こる可能性がある事故…
このトラック事故は、今現在も全国各地で発生しており、未だに無くなることがありません。
「事故」と一言で言っても、追突事故や出会い頭(すれ違いざま)の事故、車両相互事故、右左折時の衝突事故など様々!
「怪我しなかった」「あーよかった」というケースもありますが、最悪の場合は命を落とす死亡事故に繋がることもあるんです!怖いですね。
また、トラックドライバーに携わる方なら「事故の対処はどうすればいいの?」って思ったことがあるのではないでしょうか?
【トラック買取体験記事】事故車でもボロくても売れる?
さらに、事故を起こした場合は「賠償金ってどうなるんだろ?」「会社が払うの?」「従業員が払うの?」と浮かぶ疑問は後を絶ちません…
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そんなトラック事故に関する事故例や原因、事故発生時の負担金から修理費用などについて、ワタクシ展子が調べた、盛り沢山な内容をお届け◎。皆様のギモンは展子が解決します!!
事故は起こしてからでは遅いんです!この記事を読んで事故原因を理解し、防ぐための対策を実践しましょう!
ここからは、トラック事故の統計・起こり得る事故・ドライバーの負担などについてお伝えしていきます★
「事業用貨物自動車についての事故の統計」
全日本トラック協会は、トラック(事業用貨物自動車)を対象とした交通事故の傾向を前年度の統計データから分析しているのです!
この取り組みは、交通事故を「ゼロ」にする目標を目指し、「事業用自動車総合安全プラン2009」の課題を実践しています。
安全な輸送・運搬を確立することや運輸安全マネジメントの導入促進など関係法令の厳守を始め、追突事故防止対策、飲酒運転の撲滅、速度抑制装置の不正改造排除活動の継続など事故防止に向けた多種多様な活動を実施!
ここで気になるのが現在のトラック事故件数ですが、全国でどれくらい発生しているのでしょうか?
平成26年度の統計データ(参照:全日本トラック協会)では、全国で発生した事故件数が17,801件となっていて、前年の18,491件に比べて690件減少したものの、未だに厳しい現状が続いています!
事故原因にはトラックを運転する運転手の不注意・車両故障・交通状況などの様々なことが関係しているため、簡単には無くせませんが、ドライバー1人1人が安全に対しての意識を持つことで改善されていく問題でもあるのです!
続いては、トラック事故の種類や状況について、触れていきたいと思います!!
トラックの死亡事故
トラックの死亡事故の割合は、どれ程なのでしょうか?
全車両を含んだ死亡事故の割合は、約0.6%程度。
これに対して、トラックによる死亡事故の割合としては、約1.9%程度となっているんです!
また、全車両の交通事故では、死亡事故率が最も高くなってるのは車両速度が80km/hを超えた事故の場合です。
これは、スピード違反や暴走運転などが含まれているためです!!
事故全体の場合は、速度域が上がるほど死亡事故率はグーンと上がっている傾向にありますが、トラックの場合は速度向上による極端な死亡率の上昇はありません。
これはトラックの車両サイズが関係し、低速状態から死亡事故率が高くなるのです!
特に速度10km/h以下の死亡事故率は、交通事故全体の6倍にもなるんです…
事故を起こせば悲惨な死亡事故に繋がる可能性が高いことをドライバー自身が自覚しておく必要があるようです!
追突事故
トラックで起こり得る衝突事故は、どのようなものなのでしょうか?
衝突事故は停止している車両、または前進している車両の後方部分に衝突する事故の一種!
加害者側のよそ見運転や居眠り運転などが原因であることが多く、被害者の過失は少ない傾向にあります。
トラック事故件数の約半分は、衝突事故という驚きの統計データも出ているんです!!
- ■トラックの追突事故の割合
- ・全体の約48.8%
- ・約半数が追突事故
- ・停止状態や前進している車両の後部に衝突する事故
出会い頭の衝突
トラックを運転している際に、交差点などの交通量が多い場所で起こる可能性がある出会い頭の衝突事故。
これは主に、違う方向に行き交う車両が交差する際に発生することがある事故です!
事故原因としては、標識の見落としや「大丈夫だろう」という思い込み運転によるものが多くなっています!
また、走行中の自転車と接触する事や、人に怪我を負わすなどの対人事故も含まれています。
- ■トラックの出会い頭事故の割合
- ・全体の約12.6%
- ・交差点などで違う方向に行き交う車両が交差する際に起きる衝突事故
- ・この事故は自転車や対人も含まれる
人対車両
お次に、説明させて頂くのが人対車両事故。
人対車両事故とは、車両に乗っていない状態の人や歩行者と接触してしまう事故のこと!
車両対車両ではないため直接的に人に危害を加えることとなり、軽い接触で済む場合もありますが、怪我や被害が大きくなることもあります。
- ■トラックの人対車両事故の割合
- ・全体の約6.8%
- ・車両に乗っていない人や歩行者などと接触した際の事故
右折時衝突
トラックの右折時衝突は交差点などの進入の際に起こりやすく、信号の変わり際の飛び出しや見落としなどが関係しています!
また、トラックには内輪差があり、自分が思っているよりも外側に飛び出してしまい、対向車に接触する可能性があるのです。
そのため、曲がる際は左右のミラーをしっかり確認し、小刻みにハンドルを切るように心掛けると良いですよ!
- ■トラックの右折時衝突事故の割合
- ・全体の約5.9%
- ・交差点で右折時に衝突した事故
- ・左右のミラー確認・小刻みにハンドルを切る
左折時衝突
左折時衝突は、右折時衝突の逆に曲がった際の事故のことです!
この左折時の事故は、左右の死角が多くなっていることで運転手が周りの確認ができないことが関係しています!
かつてトラック業界で問題となり、左折巻き込み防止装置などの対策が施されたほどです。
これでも左折時の事故は起こっている状況…
事故を防ぐ対策として右折時衝突と同様に、曲がる時は左右のミラー確認・小刻みなハンドリングを意識することが重要です!!
- ■トラックの左折時衝突事故の割合
- ・全体の約5.8%
- ・交差点で左折時に衝突した事故
- ・左右のミラー確認・小刻みにハンドルを切る
トラックのタイヤによる事故について[3つの事故原因]
貨物を運搬するために使用されるトラックのタイヤは、基本的に頑丈に造られています!
それでも、トラックのタイヤは何らかの原因が重なり、故障や現象を起こして事故に発展している場合があるんです…
このタイヤによる事故原因は、主に以下の3種類があります!
トラックのタイヤによる事故原因 | |
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タイヤバースト | タイヤに大きな負担が掛かったことでタイヤが一気に破裂 |
スローパンクチャー | ゴムの劣化や釘などが刺さったことでゆっくりと空気が抜けていく現象 |
ハイドロプレーニング現象 | 雨天時にステアリング操作やブレーキが効かなくなる現象 |
これらが引き金となって事故を引き起こす恐れがあるため、注意しなければいけないのです!
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事故原因は、3つもあるんじゃな…
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続いてはタイヤ事故の原因について、順番に解説していきますね★
タイヤバースト
タイヤバーストとは、タイヤに大きな負担が掛かったことで一気に破裂する症状のこと。
パンクと勘違いされやすいですが、破裂なので破損・損傷具合が酷くなっています。
トラックのタイヤトラブルは、ブレーキ故障と同じぐらい大変危険なもので事故を引き起こす可能性があるんです…
タイヤトラブルの中でよく知られているものでは、スタンディングウェーブ現象があります!
このスタンディングウェーブ現象は、タイヤの空気圧不足が原因となって高速走行した際に起こります。
走行中のタイヤ接地部の後方部分にゴムのたわみが波状に発生し、そのたわみによる発熱で瞬時にバーストしてしまい、走行困難に陥ってしまう恐れがあるのです…
また、タイヤバーストの症状の兆候は、以下が挙げられます。
- 1.足回りの小さな振動
- 2.車体全体に小さな振動
- 3.車体全体にガタガタという大きな振動
- 4.ゴムの臭い
最初は、小さい振動から始まるみたいですが、徐々に揺れが大きくなってくる傾向があるみたいです!
ゴムの臭いなども気付きやすく、摩擦によって焦げたような臭いがします。
このため、バーストを防ぐためには日頃からのメンテナンスが重要となり、不具合を早期に発見する必要があります!
ちなみに、トラックタイヤの点検時にチェックするポイントは、次の通りになります!!
タイヤの点検時にチェックするポイント |
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①摩耗 |
②傷の有無 |
③空気圧 |
④エア漏れ |
大型トラックの場合
トラックのタイヤは車両サイズに合わせて造られているため、普通乗用車よりも大きくなっています!
これに伴ってさらに大きい大型トラックなどの場合は、空気圧が800から900kPa程度となり、普通乗用車の空気圧280kPaを遥かに上回る設定となっています。
そのため、タイヤが破裂した場合は、圧の衝撃で人が軽々吹き飛ばされてしまうパワーがあるんです!
この破壊力は計り知れないもの!例えるのであれば「威力のあるバクダン」といった感じかもしれません(ちょっと大袈裟ですが)。
また、これによって全国で事故が相次ぎ、軽傷で済むケースから死亡事故などに発展することもあります!
特に大型トラックの運転手さんは、タイヤの点検を怠らないよう気をつけましょう!!
運転の最中にバーストが起きた場合
もしも、トラックの運転中にバーストが起きてしまった場合は、どうなってしまうのでしょうか?
この運転時にバーストが起きてしまったら、破裂による衝撃でタイヤが原型を留めないぐらい破損する可能性があります。
さらに、地面との摩擦でホイールも大きいダメージを受けることになるんです!!
また、走行中にタイヤ1本を完全に失う訳ですから、重大事故に繋がるなんてことも!
突然のバーストによって路肩を歩いていた歩行者が、破裂の衝撃により大怪我を負ってしまったなどの事例もあるぐらいです。
ただ危険とは分かっていても、タイヤ一本を交換するのは「正直めんどくさい」なんて方もいるのではないでしょうか?
まだタイヤの山があるから「大丈夫!」と亀裂や破損したモノを使い続けることや、整備業者の方から安全ではないと指摘を受けたにも関わらず交換などを行わないと悲惨な事故を起こすことになるので注意。
バーストを防ぐためにも、日頃から整備・交換を行う習慣をつけるようにしましょう★
スローパンクチャー
続いては、スローパンクチャーと呼ばれる現象について、ご説明していきたいと思います。
タイヤの空気圧が徐々に抜けていくため、知らないうちに空気圧が低くなっていくスローパンクチャー。
これはタイヤのトレッドに近いサイドウォール部分に、局部的なひずみが生じる症状が現れます!
タイヤの温度上昇に伴ってコードが円周状に切断され、ゴム部分が帯状に切り離されたようにバーストするのです!
一番の対処としては、専門業者などに修理してもらうことですが、車の知識がある方はセルフで修理することも可能です。
また、タイヤはゴム素材のため、使用していなくても経年劣化してきます…
そのため、トレッドの溝が残っているからといって安心するのではなく、製造から5年以上経ったものはディーラーやカーショップなどで安全確認をしてもらいましょう!!
ハイドロプレーニング現象
ハイドロプレーニング現象とは、雨天走行時にタイヤと路面との間に水の膜ができることでステアリング操作やブレーキが効かなくなってしまい、事故に繋がる可能性が非常に高い現象です。
特に溝の減ったタイヤを装着している場合や高速走行時に発生しやすいため、雨天時の運転には十分注意が必要!
このようなハイドロプレーニング現象が起きてしまった場合の対処は、主に以下が挙げられます!!
ハイドロプレーニング現象が起きた場合の対処 |
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ハンドルは横などに切らずそのまま維持 |
ブレーキを踏まない |
シフトダウン(変速)をしない |
このことから、ハイドロプレーニング現象が起こった場合は何もせずタイヤの回転数を低くし、徐々に減速していくようにしましょう。
さらに、カーブや道路の切れ目などでタイヤのグリップが自然に回復するのを待つことが、一番の安全策となります!
トラック事故の負担について[負担金額・修理費用]
トラックを運転している際に交通事故を起こしてしまったら、思わず考えてしまうのが事故の負担金額ではないでしょうか?
「車両の傷」や「ガードレールの損傷」などを見ると余計に考えて不安になってしまいますよね…
また、会社のトラックを壊してしまった場合の修理費用や物損事故の賠償金などについて、知らない方もいますよね?
運送会社と従業員との間にトラブルが生じることはよくあり、会社側が事故を起こした従業員から損害を受けたとして、損害賠償請求を持ち出してくるということは少なくありません…
だからとって、会社側が全額の損害賠償請求ができるかといったら、またこれは違うんです!
以下の項目では、トラック事故の主なトラブルとなっている「修理代は自腹?」「自損事故の賠償金は?」といった、お金に関する疑問点について解説していきます★
ドライバーが事故を起こした時の修理費は自腹か
トラックドライバーが事故を起こした場合の修理費は、自腹となるのでしょうか?
一般的にトラックドライバーは会社に勤めて従業員として運送業務を行っていて、トラックの所有者は会社側にあります。
そのため、従業員が事故を起こした場合は、過失などに応じて会社が修理代を負担させることは可能。
また、運転中に「トラックの屋根をこすった」などの単独で起こした自損事故の責任は、100%従業員の過失となります!
事故を起こした責任が自分だと「俺が修理代を払うの?」と思った方もいるかもしれませんね。
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そう思った方へ!修理費を請求されるケースは、あまりナイですよ
会社側はドライバーを雇用し、業務を行わせて利益を上げている訳ですから、従業員が業務を行うにあたって自損事故(人身事故)などを起こす可能性を含めたリスクを負うため保険に加入しているのです。
ただし、トラックドライバー自身が飲酒運転などの重大な故意・過失がある際は、例外となり全額の支払いを請求されることもあります…。
※事故の概要を記録しておけるドライブレコーダーの活用もオススメですよ。
【関連記事】ドラレコについてはコチラの記事でくわしく解説!
通常業務を行っている際の事故については、修理費用を負担することは少ないですが、稀に修理金額の数%を支払うケースはあるみたいです!
また、給料の全額払いが原則となっているため、天引きされることは無く、修理の負担金額は会社側とよく相談して決める必要があります!!
物損事故の賠償金
最後の項目では、トラックで物損事故を起こしてしまった場合の賠償金について、触れていきます。
物損事故とは、物が壊れているけど人には被害(怪我)が無い状態のことを指しています!
車体同士がぶつかってことで傷が入るなどの軽度なものから、車が横転して廃車寸前の「ぐちゃぐちゃ」の事故まで様々。
また、交通事故で損害を受けるのは、車両だけでなく、ガードレールや電柱・民家の塀など、衝突によって壊れた場合もやはり物損事故の扱いとなります!
交通事故が起こると大体何かが壊れますが、人には被害がないことが「物損事故の唯一の救い」と言えます。
さらに、物損事故を勤務中などに起こしてしまった場合、保険に入っていれば基本的に会社側が被害者に賠償金支払います。
ただし、法律によって会社側が賠償責任を負った場合に、事故を起こしたドライバーに金額の一部負担を求めることが可能となっているんです。
これにより会社側は、負担額の公平な観点から認められている範囲において請求ができ、かつドライバー側は一部負担となる金額を支払わなければいけません!
今回の内容は、いかがだったでしょうか?
安全意識が高まっているため、事故防止の取り組みはあらゆる場所で行われています。
とはいえ、トラックの事故は未だに減っていなく、死亡事故なども起きている状況です!
このため、事故原因を意識することや日頃からのメンテナンスを欠かさず行い、安全運転を心掛けるようにしましょう★
トラック事故まとめ
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トラック事故は、人の命を奪う本当に恐ろしいものですよね。
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怖いトラー!
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だから、安全運転や車両のメンテナンスが大事なんじゃな!!
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そういえばパパー!
「事故」って10回早口で言ってトラァ~
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事故!事故!事故!事故!事故!
事故!事故!事故!事故!事故!
これぐらい言えるわい!笑
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現在のサッカー日本代表の監督は?
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ジーコ!!
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ブーーー!正解はハリルホジッチトラー!
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トラック王、まんまと引っ掛かってますね…
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