トラック(軽トラ)荷台のシート掛け・サイズ別・素材別・形状別まとめ!
公開 : 2016/11/01更新 : 2025/02/26
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
トラックの荷台部分を覆うために使うトラックシート。トラックシートには、どのようなサイズや種類があるかをご存じでしょうか?また、シートの掛け方や外し方などの、作業に役立つ情報について触れていきたいと思います。この記事を読めばトラックシートの知識が増えるハズです!
目次
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サイズ別★トラックシート(カバー)の選び方
平ボディやバンなどのトラックを利用する場合に、便利なトラックシート!
これは車体の荷台部分に取り付ける防水シートのことです。
このトラックシートは日常的に使用する消耗品ではありますが、「もう少し長持ちさせたいなー」と思っている方も、多いことでしょう…。
実は、シートを長持ちさせるコツってきちんとあるのですよ!!
用途に応じてシートを使い分ければ、使える期間が長くなるんです。
とはいえ、シートは型やサイズも様々あるので、はじめに何を選べばいいか分からないこともあるでしょう。
トラックシートは取扱っているお店も少ないので、「欲しい商品がなかなか見つからない」なんて悩みもあることでしょう。
そんな方は、トラックシートを選ぶ基準として、まずは以下を参考にしましょう!
- ●トラックシートを選ぶ基準
- 1:荷台の寸法サイズを把握する
- 2:使用用途を考える
- 3:耐候性・作業性の高いものを選ぶ
耐候性とは、屋外で使用したときに変形や変色などの劣化を起こしにくい性質のこと。
これらのポイントを知っておけば、自分のトラックにピッタリなシートが見つけられますよ!
一度ピッタリなシートを見つけたら、長く使いたいですよね。 次の項目では、トラックシートの種類や用途についてまとめてみました!
2tトラック用サイズ
トラックシートは、車両ごとに合ったサイズが用意されています。
もしもあなたが2tトラックをお持ちの場合は、専用のシートを選ぶ必要があります!
専用サイズのシートを選ぶ時は、トラックの荷台に荷物を積んでいても、シートを被せられることが大切です!
●2tトラックシートの選び方
- 荷物を積んでいても、シートを被せられる
もしも荷物を積んでいない状態のサイズで選んでしまったら、荷物によって荷台が膨らんで、シートの長さが足りなくなってしまいますよね……!
シートのサイズを間違えると、荷台とシートの間にスキマができてしまうのです。
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【関連記事】2tトラックへのトラックシートのかけ方!
4tトラック用サイズ
4tトラック用のシートを選ぶ際は、鳥居を覆い被せるように取り付ければ、スキマから入る雨水などを防げます。
この際、鳥居を覆う長さをどれだけ取るかによってサイズが変わるので、「どこまで被せるか」や「サイズに合っているか」イメージしながら、長さを測ってくださいね!
この長さを測り終えたら、シートの全長がどれだけ必要かメモを取りましょう。
●4tトラック用シートの選び方
- 鳥居を覆い被せても大丈夫な長さ
シートの横幅は、シート用のキャリアを支えるパイプに干渉しないように選ばないと、シートを結びつけられなくこともあります。
荷台のサイドにあるアオリの高さが低いと、アオリの上からキャリアを支えるパイプまで、5㎝程度しか間隔が無くなる可能性もあります!

【関連記事】「アオリって何?」詳しく知りたい方はこちら
この状態のままだと、雨水などによる浸水を防げなくなってしまいます。
そんな状態を解消するために、パイプ下側を覆うシートを加工するといった対策もありますよ!

【関連記事】4tトラック全ガイド!車種・車両寸法・荷台寸法・価格・中型4トン車
10tクラスの大型トラック用サイズ
大型トラック専用シートは、車両に合わせた大きなサイズが用意されています。
この大型トラック専用シートは、以下のような3種類に分けることができます!
- 1:軽量帆布
- 2:スーパー軽量帆布
- 3:トラック用ブルーシート
販売単位は1枚から販売されていて、厚みは薄いものから厚いものまで用意されているので、用途に応じてシートを選べますよ。
このようなトラックシートは、軽トラック用から大型トラック用まで販売されているので、車両に合わせたサイズがあるのです!
例えば、大型トラック用のシートは、従来の重さから軽いタイプまで販売されています。
ここでは一例として、大型トラック用、長さ8メートルのタイプで重さと販売価格を比較してみました!
- ・従来品
- 22キロ、4万7千円
- ・軽量品
- 19キロ、6万円
- ・スーパー軽量品
- 16キロ、6万5千円
このように、一番軽いスーパー軽量品だと従来品よりも6キロ軽く、作業しやすくなっています。
しかし、軽量になるほど金額は高額になるので、作業内容や予算にあったシートを選べば良いでしょう。
また、トラックシートを使用した際に、アオリに記載した社名が隠れてしまうようでしたら、トラックシートに社名やロゴを印刷することもできるんです!
トラックシートは販売店によって様々なサービスもあるので、気になる方は依頼してみましょう。

【関連記事】10トントラック!燃費やレンタル料金、運転のコツ!活用術まとめ
オーダーで特注サイズを作る
「市販されているシートではサイズが足りない!」とお嘆きのアナタ。
実は、専門店に頼めば、特注サイズを発注することもできちゃうんです!
この発注を行う場合は、以下のような部分の注文ができますよ。
■シートの注文内容
- 標準タイプ
- 幌が標準タイプ、サイズのカスタムが可能
- 変形タイプ
- 幌がカーテンタイプ、デザインのカスタムが可能
- 特殊タイプ
- 幌が特殊タイプ、機能のカスタムが可能
このように、自分の好みにあったトラックシートを頼んで、ドレスアップすることもできちゃいます!
また、シートの専門店では、軽トラックから大型トラックまでサイズが揃っていたり、職人が国産生地を使って作成していたりするので、耐久性がより高くなっているのです。
シートのオーダーメイドは、分業体制で作業が進められるので、手元に届くまでのスピードが早いのも魅力的!
このように、オーダーメイドする場合の金額は、1m2で1200円から1700円程度になり、標準品と軽量品、超軽量品と軽くなるほど高額になります。
- ・1㎡で1200円から1700円程度
- ・軽くなるほど高額になる
お店によっては、2回目以降の注文であれば、問い合わせてから簡単に発注できることもありますよ。
通常タイプ、特注タイプの違い
さて、トラックシートの通常タイプと、オーダーができる特注タイプはどんな部分が異なるのでしょうか?
以下のリストに、2トンから4トンの車両で、様々な店舗を比較した上、特徴や価格帯、色などを分類してみました!
■通常タイプ
- 特徴
- 市販されていて入手しやすい
- 価格帯
- 4,000円~12,000円程度
- 色
- グリーンなど
■特注タイプ
- 特徴
- シートに印刷が可能な場合も
- 価格帯
- 10,000円~25,000円程度
- 色
- グリーン、ODグリーン(オリーブドラブ・自衛隊色・国防色)、グレーなど
このように、製造方法や色のバリエーションによって、金額などが異なってきます。
また、変形シートを実際に発注しているのは、どんな業者なんでしょうか?
これは、農家や花屋などの、荷台に高さのあるものを扱う業者や、トラックの荷台に大量のケースを積み込み、シートにプリントを行う酒屋問屋などが挙げられます。
ちなみに、シートは長く、厚くなるほど高額にもなりますので、用途や予算にあったものを選びましょう!
素材別★トラックシート(カバー)の選び方
では!! 実際にトラックシートを選ぶ際は、どんな点を重視して選べば良いでしょうか?
この重視する点は以下のようになり、使用用途やトラックにあったタイプと照らし合わせながら選んでみてください!
トラックシートで重視する点 | |
---|---|
強度 | 重さ |
断熱 | デザイン |
防水 | 取付難度 |
また、トラックシートの種類は、以下の3種類に分けられます。
トラックシートの種類 |
---|
荷台に掛けるタイプ |
鳥居を覆う前部絞りタイプ |
ハネ付きトラックシート |
また、上で触れたとおり、最大積載状態まで荷物を積んだ上で、必要な寸法を測りましょう!
荷台とシートを括り付けるペケットがついているかも確認してください★
ターポリン
ターポリンとは防水布のことを指していて、tarpaulinという英語が名前の由来となっています。
このターポリンは防水性が高い上に雨や汚れに強く、ポリエステルの生地に合成樹脂を混ぜているため、耐久性まで高くなっているのです!
●ターポリンの特徴→防水性の高さと汚れにくさ
そんなターポリンは様々なところで使われていて、例えばイベント用テントの屋根や、旗などにも使用されていたりします。
また、同様の素材であるエステル幌布よりも安価であることもあって、丈夫な布として重宝されています★
ポリエステル帆布
トラックシートに使われるポリエステル幌布は、ターポリンと同じような材質を持ちながらも、ディッピング加工(撥水性・防水性・接着性などの機能を持たせる加工)を施しているので、繊維の奥まで樹脂が浸透しています。
このため、防水性や耐磨耗性が高く、振動や揺れにも耐えられるため、純正シートの素材として採用しているメーカーもあります!
●ポリエステル幌布の特徴→防水性や耐摩耗性の高さ
一方で、ディッピング加工によって素材表面がザラザラするので、汚れが落としにくいといった欠点もあります。
さらに、生地の厚みが増すごとに耐久性もアップしますが、価格も高額になってしまいます。
綿帆布
天然繊維から作られた綿幌布は、環境にやさしく公害も発生しません。
この素材は風通しの良さや撥水性が高いことが特徴となり、繊維内部まで防水性が高いことで知られます。
綿帆布は、繊維の膨潤作用によって防水性も高くなる素材であり、トラックシート以外にダンプトラックのアスファルトに掛けるシートとしても採用されているのです!
●綿幌布の特徴→風通しの良さと撥水性の高さ
さらに、使えば使うほどに生地が柔らかくなり、馴染んでくるといった特徴もあります。
メッシュ
メッシュ素材で作られたシートは、軽量かつ網目が細かいので、突起物に引っ掛からない、資材の飛散を防げるといった特徴があります。
また、網目によって通気性が良くなっています。
●メッシュ素材の特徴→軽さと通気性の良さ
メッシュ素材のトラックシートは、小型トラックから大型トラック、トレーラーまで採用されていて、木材チップの運搬時、造園業トラックの樹木運搬時などに使われています。
トラックシートを補修テープで補修してもいい?
トラックシートは様々な素材から作られていますが、長年使用すると経年劣化や水漏れが発生してしまい、交換しないといけないことも。
交換するにあたっても「めんどくさいやん」と思う方もいるかと思いますが、実は補修テープで修復することも可能なんです!
●トラックシートの経年劣化→補修テープで修復
この補修テープは、主にホームセンターなどで販売されているので、簡単に入手することができます。テープによっては、網や糸が盛り込まれて強度が増しているタイプも!
補修を行う前は、補修を行うところに汚れや濡れがないか確認し、汚れをシンナーなどで拭き取った後、ハンマーなどを使って修復しましょう!
-
ちなみに、トラックシートにシリコンを塗り込むと、防水や艶出し効果がありますよ!
ボディの形状別★トラックシート(カバー)の選び方
「トラックシートには様々なサイズや素材があること」について分かったと思いますが、更に!!トラックシートを選ぶ際は、車両の形状にあったものが必要になります。
この形状別のタイプとしては、以下の3種が挙げられます!
トラックシートの形状 |
---|
鳥居を包むタイプ |
ハネ付きのタイプ |
ペケット付きタイプ |
トラックシートの用途は、大切な荷物を保管することなので、用途や積荷にあっているシートを選ぶ必要があります。
さらに、上記のようなタイプに加えてシートの素材や縫い合わせについても考慮がなければいけません。
これらを持ち合わせたトラックシートを購入するためにも、技術や経験を持ち合わせた専門店に依頼した方が良いのです…!
次の項目ではトラックの形状に分けて、シートの選び方をご紹介したいと思います★
平ボディの場合
平ボディのトラックシートは、荷台が平らであるため、軽量かつ頑丈なシートが求められます。
特に平ボディの場合は、シートの取り付け・取り外す回数が多く、ドライバーの手作業で行われるので、上のような特徴を持ったシートが必要なのです。
●平ボディのトラックシート→軽量かつ頑丈なシート
軽トラックなどの小型車の場合は、ターポリンのシートが採用されていますが、平ボディのトラックシートは、耐久性の高さからポリエステル幌布が選ばれています。
ちなみにポリエステル幌布は、はためきに対しても強いといった特徴も持っています。
幌ウィングの場合
幌ウィングに取り付けるトラックシートは、ポリエステル幌布が多く使われています。
これは、幌が固定されることによって、特に耐久性が求められた結果なのです。
●幌ウィングのトラックシート→耐久性のあるシート
また、通気性が高くないポリエステル幌布は、温度変化により結露が発生してしまうので、綿幌布を代わりに使ったほうが良いでしょう。
綿幌布を採用すれば、野菜や果物なども問題なく運ぶことができますよ★
ウィング車の場合
ウィング車に幌シートを採用すれば、アルミよりも軽くなるのでメリットが生じます!
このメリットは、扉を手動で開閉できたり、積載量が増えたりするといった点、さらに燃費が向上する点も挙げられます。
●ウィング車のトラックシート→軽いシート
ちなみに、ウィング車の上部にあるセンターシートは、ウィングの開閉や風雨、洗車ブラシなどによって劣化してしまい、5年から8年の使用で交換が必要になります。
トラックシートの掛け方・はずし方・たたみ方
物流業界では年々平ボディのトラックが減少しているので、トラックシートを掛けたり外したりする方法を知らない方も増えてきているようです。
荷物を安全に運ぶためにも、事故を起こさないコト以外に、トラックシートの掛け方などを覚えておいても良いのでは?
次の項目ではトラックシートの掛け方や外し方、畳み方などについて触れていきます。
トラックシートの掛け方
トラックシートを掛る際は、付属のゴムバンドやヒモを使って、以下のような手順で行ないます。
- ①ペケットの穴にゴムバンドを取り付ける
- ②ゴムバンドが外れないように結ぶ
- ③ゴムバンドを荷台のフックに引っ掛ける
ペケットにゴムバンドを取り付けた際は、外れないようにしっかり結び、固定されているかもしっかり確認を行いましょう!
また、高速道路の走行中などに、シートをはためいたりさせないために、シートの端をしっかり固定することも忘れずに!
ハトメを活用する
さらに、シートの端につけられたハトメを利用する場合もあります。 このハトメとはグロメットとも呼ばれ、ロープを通すことで荷台の荷物を固定できます。
ハトメにロープを結ぶ際は、以下のような方法があります。 この時に使うロープは、トラックシート専用のゴムロープが良いでしょう。
■ハトメの結び方
ハトメにロープを結ぶ際は、上のような方法や、8の字結びなどが有効です。
荷台へのロープを使った結び方については、以下の記事に詳しくまとめられていますので、参考にしてみて下さい!

【関連記事】トラックロープの荷台への結び方を詳しく知りたい方はこちら!
トラックシートのはずし方
次に!!トラックシートを外す際は、以下の流れで行ってください。
- ①積荷の異常がないか確認する
- ②ゴムバンドを外し、2人で協力しながらシートを下ろす
- ③後ほど使いやすくするため、畳んでおく
- ④ルーフキャリアに載せる場合は、荷台に一回シートを載せてから、ルーフキャリアに移す
トラックシートを外す際も、規則正しく行ないましょう。
トラックシートのたたみ方
最後に、トラックシートを畳む方法についてです。
- ①内側を表面にして、右側を1/4に折る
- ②左側も1/4に折る
- ③シートが大きければ、①や②を数回行う
- ④シートの後方を畳んで、前方を少し残す
- ⑤前方を後方の畳んだ幅に合わせて2,3回折る
- ⑥ヒモで縛る
- 大型トラックに使う大きいシートは、半分に折ってから①の手順を進めればOKです!
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トラックシートのまとめ
-
今回で、トラックシートをマスターしたトラー!
-
トラック姫、凄いです!
トラックシート選びは作業を行う上で、とても重要であり、作業内容に大きく影響するものなのですよ。
-
そうなんじゃな!
作業に必要な相棒みたいなことかのう!?
-
ワタシも相棒が欲しくなってきたトラー!探してくるトラァ~!
-
姫、どこへ行くんじゃーーー!!!
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