リーフスプリングのローダウンって?メリットや故障時の修理も!
公開 : 2021/09/25
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回はリーフスプリングについて!「リーフスプリングってどんなパーツ?」「取り付けた際のメリットって?」といった疑問にお答え!さらに、リーフスプリング故障時の対応などのお役たち情報も!これを読めば、リーフスプリングについての知識をマスターできるかも?!
目次
リーフスプリング[ローダウンするための加工方法・注意点]
リーフスプリングとは、長さの異なる板バネを重ねて出来ているサスペンションです。
このサスペンションは、重い荷物を運ぶために活用されていましたが、乗り心地が悪いことなどが理由で、あまり採用されていません。
トラックの場合はエアサスペンション(エアサス)、乗用車の場合はスプリングサスペンションの方が使われてます。
しかし!一部の商用車などでは、重い荷物を運ぶためにリーフスプリングが採用される場合があり、トラックや路線バス、ハイエースなどに備えられています。
ちなみに、リーフスプリングは自動車以外では鉄道の車両や建設機械、戦車などでも採用されています!
- ■リーフスプリングとは
- ・板バネを重ねたサスペンション
- ・一部の商用車に採用されている
- ・自動車以外にも使われる
また、リーフスプリングを調整することによって、車高を低くして荷役を楽にさせる「ローダウン」を行うことも可能に!
-
次の項目では、ローダウンの方法や注意点などについて触れていきます!
手順
では、ローダウンを行う際の手順は、どうなっているのでしょうか?
今回はローダウンがよく行われる、ハイエースでの手順を確認しましょう。
■ハイエースでのローダウン手順
- 1.ジャッキにかけて、後輪タイヤを外す
- 車体にジャッキをかけて、しっかり固定した状態で後輪のタイヤを外します。
- 2.ボルトとショックを外す
- リーフスプリングを固定するボルトを外し、ショックも外します。
- さらに、バネとホーシングを固定するボルトも外します。
- 3.板バネの間にブロックを挟む
- ボルトを外したら、板バネとホーシングの間に、専用のブロックを挟んで固定します。
- 4.ボルトとショックを締め直す
- 専用のブロックの方向を確認し、外したボルトを元に戻していきます。
- 5.トーションバーネジ調整
- 前輪の調整は、トーションバーのネジによって高さを調整します。
以上の方法でローダウンが出来ますが、高さが4センチ以上変わる時は構造変更が必要になるのでご注意を!
また、設備が揃っていない状態でローダウンを行うと危険ですので、整備工場などで行うようにしましょう。
何枚まで積む?
上記のような方法でローダウンは行なえますが、この時にリーフスプリングは何枚ぐらい装着していれば良いのでしょうか?
リーフスプリングの枚数は、フレームが耐えられる枚数である4枚から5枚程度が良いとされていますが、車両によっても枚数は変わります。
- ■リーフスプリングの枚数
- 4枚から5枚程度
-
ハイエースの車体はローダウンで調整することによって、乗り心地も変ってきますので、機会があったら試してみてくださいね!
注意点
もしもローダウンを行った際に、注意しないといけない点とは何があるのでしょうか?
■ローダウンの注意点
乗り心地が悪くなる
リーフスプリングのバネは銅製で固いため、段差などで乗り心地の悪さを感じてしまいます。
さらに、車体が跳ね上がってしまうことも…。
壊れやすくなる
板バネは衝撃を受けても壊れない素材によって作られていますが、長期間負担を加えると、強度が弱くなって壊れてしまいます。
ローダウンを上手くセッティング出来れば、見た目や機能も良くなりますが、安易に行うと車体を傷つけてしまうことも…。
極端にローダウンを行うと、小さい段差でも車体が傷ついてしまったり、車検にも通らない可能性があるので、安全基準内に収まるようにしましょう◎。
リーフスプリング加工でのローダウンに向いてる車両
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リーフスプリングを搭載した上で、ローダウンを行うのに向いている車両とは何じゃ?
リーフスプリングは乗り心地が固く、揺れる場合も多いことから、もしもローダウンを行う場合は積載する荷物に影響が無いことが条件となります。
なので、精密機器のような振動に弱いモノではなく、新聞紙などの紙類といった、振動に関係ない積載物であればローダウンにも向いています◎!
- ■ローダウンに向いている車両
- ・振動に関係ない積載物を運ぶ車両
ローダウンを行う際は、車体の状態も大切ですが、何を積んでいるかも改めて考えてみましょう!
乗り心地は悪くならないの?
では、リーフスプリングを搭載している車両を、乗り心地が悪いと感じる理由とは?
これは、リーフスプリングが1000キロ前後の荷物を積載しても大丈夫な様に設計されている、という理由があります。
リーフスプリングは日常的に重い荷物を運ぶために作られているので、荷物や人を乗せないで運転すると余計に乗り心地が固く感じてしまいます。
しかし!リーフスプリングの形状も進化し続けているので、新しい車両に採用されているタイプは、乗り心地が良くなっているそうです!
- ■リーフスプリングの乗り心地は
- ・荷物や人が乗ってないと特に固い
- ・新しい車両では改善させている
また、車両によってはシャックルやショック、リーフスプリングを交換することによって、乗り心地が改善されることもありますよ◎!
リーフスプリングが故障した場合の修理法[故障原因など]
リーフスプリングが採用される車両は、重い荷物を運ぶ商用車として扱われることが多くなっています。
このリーフスプリングは重い荷物にも耐えられるパーツとして採用されている訳ですが、長期間運転していると折れてしまうことも…。
リーフスプリングが折れてしまう場合は、走行中に折れてしまうことがあるそうです。
では、もしもリーフスプリングが折れてしまった場合は、修理などはどうすれば良いのでしょうか?
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次の項目では、リーフスプリングを交換する場合について触れていきたいと思います★
リーフスプリング修理とは
リーフスプリングがダメになる際は、折れてしまうことが多いので、主に交換する場合が多くなっています。
もしも折れてしまった場合は、整備工場などに交換依頼を行ないましょう!
折れたまま走行していると、事故などに繋がってしまうので、お早めに!
交換の費用は車両によって異なりますが、ハイエースの場合は工費込みで10万円程度のようです。
- ■リーフスプリングの修理費用
- ・工費込みで10万円程度(ハイエースの場合)
また、「個人で交換を行いたい!」という場合は、整備工場などと同様の設備が求められます。
作業には危険が伴いますので、設備や技術が無ければ整備工場などに頼んだ方が良いと思います!
リーフスプリングの構造
交換手順の前に、まずはリーフスプリングがどのような形で出来ているか確認してみましょう!
リーフスプリングは、長さの異なる板バネを4枚から8枚程度重ねています。
この板バネの中でも、最も長いものが親バネと呼ばれていて、シャックルという器具に端を繋がれ連結しています。
このような板バネを使ったサスペンションが「リーフサスペンション」と呼ばれています!
- ■リーフスプリングの構造
- ・長さの異なる板バネを4枚から8枚重ねる
- ・親バネがシャックルに繋がって連結
また、リーフスプリングの種類は、長さの異なる板バネを合わせた「マルチリーフスプリング」や、変化リーフスプリングを重ねた「ロングテーパーリーフスプリング」、前輪に採用される「フロントリーフスプリング」、小型トラックや中型トラックに用いられる「リアスプリング」、大型トラックに多い後2軸車用の「リアスプリング」などに分かれます。
- ■リーフスプリングの種類
- ・マルチリーフスプリング
- ・ロングテーパーリーフスプリング
- ・フロントリーフスプリング
- ・リアスプリング
リーフスプリングが折れる原因
さて、頑丈に作られているはずのリーフスプリングですが、何が原因で折れてしまうのでしょうか?
リーフスプリングは複数枚重ねられていますが、一気に折れる訳ではなく、1本ずつ折れていくことが多くなっています。
この折れてしまう原因は、外から力が加わっても元に戻る性質の板バネが、規定値以上の力が加わると変形できず、折れてしまうのです!
さらに経年劣化によって脆くなってしまい、耐久性が無くなるなど、様々な原因が合わさって折れることも。
段差なども気にしないような荒い運転をしていると、折れてしまうことも多くなっています。
- ■リーフスプリングが折れる原因
- ・規定値以上の力が加わる
- ・経年劣化によって脆くなる
-
リーフスプリングを長持ちさせるためにも、運転には気をつけないといけないのう。
リーフスプリングの交換方法[交換の手順]
もしもリーフスプリングが折れてしまった場合、交換するにはどのような手順が必要なのでしょうか?
今回は、一番長い親バネを外す交換方法について!
1.破損している部分のアクスルをジャッキアップし、タイヤを外します。
この際、車両が動かないように空いているタイヤに輪止めを付けてください。
2.1のアクスルとは別のジャッキを使い、破損している部分のシャーシをアクスルよりも少し高くジャッキアップ。
インパクトレンチを使えるように、トルクロッドのセンターボルトを抜いて、ロッドを下にさげておきます。
3.インパクトレンチを用いて、リーフスプリングの接続部にあるシャックルのピンを外します。
4.リーフスプリングの中央にある、センターボルトを抜きます。
5.全ての板バネが外せるようになるので、破損した板バネを交換します。
6.板バネがセットできたらセンターボルトを締めて、車高を調整しながら元の位置に戻します。
7.親バネにシャックルピンを通し締めます。
8.トルクロッドを取り付けて、タイヤの取り付けも行えば終了です。
エアサスよりすごい?リーフスプリングのメリット[利点]
では、リーフスプリングを採用することによって生まれるメリットとは、何があるのでしょうか?
■リーフスプリングのメリット
- ・重い荷物を運べる
- リーフスプリングはシャックルによって固定されているため、あらゆる衝撃を緩和することができます。
- このため、重量のある荷物でも運ぶことが出来るのです!
- ・修理費用が安め
- 他のサスペンションに比べてパーツの数も少ないので、修理や交換が簡単にでき、費用も安価になっています。
-
これらのメリットの詳細を、次の項目から触れていきたいと思います!
メリット1:
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リーフスプリングの大きなメリットは、重い荷物を積んでいても耐えられることです!
これは、普通車に搭載されるコイルスプリングと構造が異なり、リーフスプリングをシャックルによって固定していることが要因です。
このため、前後や上下からの衝撃を緩和することができ、大きなトルクでも耐えられる様になっています。
- ■リーフスプリングのメリット1
- 重量物も運ぶことができる
メリット2:
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リーフスプリングのもう一つのメリットは、サスペンションが簡単に出来ていることです!
リーフスプリングは枚数を自在に変更することも可能なので、枚数を減らせばコスト削減も容易に!
車のパーツはお金がかかるので、少しでも安ければ嬉しいですよね。
- ■リーフスプリングのメリット2
- サスペンションの構造が簡単である
メリット3:
-
さらにさらに!リーフスプリングのメリットとして、修理費用が安いことも挙げられます!
これは前述の通り構造が簡単であるためであり、パーツの数も少ないので、比較的安価に直せます。
また、リーフスプリングが振動を吸収するショックアブソーバーとして作用するため、トラックなどの場合はショックアブソーバーを交換しなくても大丈夫なのです。
- ■リーフスプリングのメリット3
- 修理費用が比較的安価
リーフスプリングのまとめ
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リーフスプリングについて、ご理解頂けたでしょうか?
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これで故障した場合も大丈夫じゃな。
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姫もリーフスプリングのトラックが欲しくなったトラ!
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どういった部分が気になりました?
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リーフパイみたいにおいしそうなところ!
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姫は何も進歩が見えないですね…。
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