ホイールローダーってどんな車両?運転資格や除雪のコツなどご紹介!
公開 : 2021/09/25更新 : 2022/03/10
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回はホイールローダーについて!「ホイールローダーの操作に必要な免許は?」「除雪する時のコツって?」など、ギモンにお答えします!免許取得に必要な費用なども詳しく紹介しますので、お仕事でホイールローダーを使う予定の方は必見です!
ホイールローダーとは?[概要]
ホイールローダーは、車輪で走行することができるトラクターショベルの一種で、タイヤドーザーという名称でも呼ばれています。
このホイールローダーは、一度に油圧ショベルよりも多く土砂を積み込めることが利点。
地質が柔らかい所であれば、前進しながらの掘削もできますよ◎!
主に土木現場や建設現場を中心に活用されていますが、以下のような場所でも活用されます★
- ■土木建設現場以外で活用される場合
- ・農作物の荷役
- ・塵芥廃棄物の整理
- ・原木の積み込み
- ・道路の除雪
- ・災害時の瓦礫撤去作業
特に雪国では、夏場は建設現場での作業を行い、冬場は除雪車として活躍しているのを見たことある方もいるのでは?
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次の項目では、車両の特徴や免許などについて触れていきますよ★
ホイールローダーの特徴
ホイールローダーは、一見ショベルローダーと同じように見えますが、ホイールローダーは四輪駆動、ショベルローダーは前輪二輪駆動といった違いがあります。
四輪駆動のホイールローダーは、路面を掘り下げる能力以外に、不整地や軟弱路、急傾斜などでも走行することが可能!
前輪と後輪の間が折れる中折れ式の操舵ができ、前後のタイヤが合わせて動くため、内輪差や外輪差が発生することがありません◎!
油圧で操縦することができますが、ハンドルの切れと実際の舵のキレは一致しません。
走行時の速度は小型のタイプで15キロ、中型から大型のタイプは30キロから50キロ程度までスピードを出せます。
- ■ホイールローダーの特徴
- ・四輪駆動で走行
- ・不整地や軟弱路、急傾斜でも走行可
- ・内輪差や外輪差が発生しない
- ・15キロから50キロ程度のスピード
そんなホイールローダーは、車両系建設機械(整地・掘削等)として法令上では分類されます!
ホイールローダーの免許[運転・操作の免許・資格]
ここからは、ホイールローダーを運転・操作するときに必要となる免許について!
この運転・操作が行えるのは、技能講習や特別教育を修了した上で認められる、車両系建設機械運転者という資格です!
特にホイールローダーなどを業務で使用する場合は、使用する車両に対応する技能講習や特別教育を受ける必要があります。
ホイールローダーは車両系建設機械(整地・運搬等)として分類されているので、車両重量3トン以上・未満によって必要資格が分かれます。
- 車両系建設機械運転者とは
- ・技能講習や特別教育を修了させて取得
- ・重量3トン以上か未満によって資格が異なる
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今後免許の取得予定がある人は、以下の内容も参考にしてみてください!
運転に必要な免許・資格
3トン以上の車両系建設機械(整地用および運搬・積込・掘削用)を操作するのに必要な技能講習は、都道府県にある労働局長登録教習機関で行われます。
この技能講習の講習項目や時間数は講習規則によって定められ、基本的には合計38時間の学科講習と実技講習が必要になります。
3トン以下の車両系建設機械を操作できる特別教育は、企業などの事業所や、都道府県にある労働局長登録機関で実施。
こちらは、安全衛生特別教育規程で規定された12時間の履修が必要。
さらに、3トン以上の車両系建設機械の運転には大型特殊免許が、3トン以下の場合は小型特殊免許が必要です!
- ■ホイールローダーの必要免許
- ・3トン以上→車両系建設機械運転者(技能講習)と大型特殊免許
- ・3トン以下→車両系建設機械運転者(特別教育)と小型特殊免許
技能講習はすでに特別教育を修了している場合など、経験によっては講習が免除になる場合があるので、受講前に問い合わせを行いましょう!
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次の項目から、技能講習や特別教育の詳細について触れていきます!
車両重量3t以上の場合
車両重量3トン以上の重機や建機を操作するのに必要な、車両系建設機械運転者の技能講習。
この技能講習を受講した後は、以下のような車両を操ることが出来ます!
- ■受講後に操作できる重機など
- ・3トン以上のブルドーザー
- ・トラクターショベル
- ・油圧ショベル
- ・スクレーバー
- ・ホイールローダー
これらの重機や建機を利用して、整地や運搬、積み込みや掘削などの作業が可能に★
公道を走行する際は大型特殊免許に加え、ナンバープレートの取得や自賠責保険の加入も忘れないで下さいね!
- ■公道走行に必要な免許など
- ・大型特殊免許
- ・ナンバープレート
- ・自賠責保険の加入
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次は、車両重量3トン以下の場合について!
車両重量3t未満の場合
車両重量3トン以下の重機や建機を操作には、車両系建設機械運転者の特別教育が必要。
特別教育を受講した後は、以下のような車両を操ることが可能!
- ■受講後に操作できる重機など
- ・3トン以下のブルドーザー
- ・トラクターショベル
- ・ドラグショベル
- ・ミニショベル
- ・ホイールローダー
3トン以上の場合と同様に、公道の走行時は小型特殊免許に加え、ナンバープレートの取得や自賠責保険の加入も忘れずに!
- ■公道走行に必要な免許など
- ・小型特殊免許
- ・ナンバープレート
- ・自賠責保険の加入
受験・受講資格
では、車両系建設機械運転者の技能講習や特別教育を受講するためには、どのような資格が必要なんでしょうか?
実は、それぞれ資格を受講するには、満18歳以上である必要があります!
- ■資格の受講条件
- ・技能講習・特別教育共に満18歳以上であること
運転を行うために必要な免許の取得時は、大型・小型ともに以下の視力や聴力の条件も加わります。
- ■特殊自動車免許の取得条件
- ・両眼0.7以上、片眼0.3以上
- ・視野150度以上の視力
- ・日常会話レベルの聴力
加えて、大型特殊免許は満18歳以上、小型特殊免許の場合は満16歳以上の年齢条件も満たしていないといけません!
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いろいろな条件をクリアしないといけないトラー
講習の内容
受講するのに様々な条件が必要な車両系建設機械資格ですが、具体的な講習内容はどうなっているのでしょうか?
「資格の取得条件について分かったから、はやく講習の内容を知りたい!」という声も聞こえてきそうですが…。
次の項目から、学科と実技の具体的な講習内容について、触れていきたいと思います!
車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転者(特別教育)
特別教育は安全衛生特別教育規程が規定する、12時間の履修中に学科と実技の講習を行ないます。
この学科と実技の講習とは、どんなことを習うのか気になりますよね!?
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そこで!以降は特別教育の学科講習と実技講習について、具体的な内容をご紹介します!
学科講習科目
まずは、特別教育の学科講習についてご紹介!
受講科目は合計7時間に渡り、以下のような内容に分類できます。
- ■特別教育の学科講習科目
- ・走行に関する装置構造、取り扱いに関する知識(3時間)
- ・作業に関する装置構造、作業方法に関する知識(2時間)
- ・運転に必要な一般事項に関する知識(1時間)
- ・関係法令について(1時間)
次は、実技講習の科目について!
実技講習科目
実技講習の受講科目は合計6時間になり、以下のような操作を行います。
- ■特別教育の実技講習科目
- ・小型車両系建設機械の走行操作(4時間)
- ・小型車両系建設機械の作業に関する装置操作(2時間)
では、これらの科目を受講するのに必要な金額とは、いくらぐらいなんでしょうか?
次の項目からは、受講に必要な費用についてご紹介!
免許の取得費用
特別教育や技能講習を受講するのに必要な金額は、いくらぐらいなんでしょうか?
- 取得に必要な金額
- ・特別教育→1万5千円
- ・技能講習→4万円から10万円(免除によって変動)
さらに、特殊自動車免許を取得する際は、以下の金額などがかかります。
- ■免許取得に必要な金額
- ・小型特殊免許→4千円(試験手数料など)
- ・大型特殊免許→8万円から13万円(教習料金)と7千円(試験手数料など)
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大型特殊車両の方が、高額になるんじゃな。
ホイールローダーでの除雪[除雪のコツや注意点]
主に土木建設現場などで活用されているホイールローダーですが、雪国では除雪作業の際、特に活躍しています!
しかし、「ホイールローダーでの除雪に慣れていない」といった意見や、業者の撤退により、除雪従事者が減少しているといった話も…。
特に近年は、少雪の影響により除雪稼働時間が少なく、ベテランドライバーから「除雪技術の伝承が難しい」といった声も聞かれます。
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このため!次の項目からはホイールローダーで除雪を行う際の、コツや注意点を挙げていきます!
ホイールローダー操作時のコツ
では!実際にホイールローダーで除雪する際のコツとは、何でしょうか?
このコツについては、運転する時と、除雪を行う際、排雪時と分けて説明しますね★
- ■ホイールローダー運転のコツ
- ・運転手と助手の間で合図などを事前確認
- ・作業に応じてエンジン回転を調整
- ・歩行者や構造物に注意
- ■ホイールローダー除雪のコツ
- ・バケットを少し上向きにする
- ・バケットをゆっくりあげて水平に
- ・雪を削るように除雪
- ■ホイールローダー排雪のコツ
- ・山にならないようにゆるく排雪
- ・周囲の安全を確認する
- ・誘導員を配置する
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特に除雪時に事故が発生しやすいので、細心の注意を払い作業してくださいね!
ホイールローダー除雪時の注意点
上でも触れた通り、除雪作業を行っている最中は、事故が起きることも多くなっています。
事故を起こして営業停止などにならないよう、事前に注意点も覚えておきたいですよね…。
そこで、ここでは除雪時の注意点についてまとめてみました!
- ■除雪時の注意点
- ・前方と後方の視界を常にキープ
- ・急な操作を行わない
- ・バケットの歯を立てない
- ・一定スピードで作業する
- ・前輪の浮きに注意
除雪時は以上のような点に注意して作業しないと、車両故障やスリップ、事故などが起こりますよ!
気を抜かず慎重な操作を、最後まで続けてくださいね◎!
ホイールローダーのまとめ
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ホイールローダーの免許や操作について、気づいた点はありますか?
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危険な場所での作業も多いので、慎重さが必要じゃのう。
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ホイールローダーのお陰で、雪道も安心して通れるトラ!
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特に雪国では欠かせないんですよね。
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ホイールローダーで、王国の役に立ちたいトラー!
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姫に除雪を頼みたいが、おっちょこちょいだからのう…
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最新の自動運転機能を追加するので、大丈夫トラー!
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自分で運転する訳ではないんですね…。
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