トラックへの荷物の上手な積み込み方は?パレット積みの主なパターン
公開 : 2024/01/18更新 : 2024/05/14
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回は荷物の上手な積み込み方のご紹介です!ブックマーク登録もよろしくお願いします!
トラックに荷物を積むときに、荷物の内容によってルールがあるのをご存知ですか?実は、同じように積んでいるかに見えてもどの積み荷をどのように積むか、常に把握しなければなりません。積み込みの時に、リフトマンがいる場合には指示を出し的確に積んでもらいます。
今回はそんな積み荷の秘密に迫ります。まるでパズルのような組み方や、並べ方が何種類も!ついトラックに荷台をのぞいてみたくなりますよ。
荷物の積み込み方の種類
手積み(バラ積み)
バラバラの荷物を、一つ一つブロックを積むように荷台に積んでいきます。荷台の形状や高さ、積み荷の容量によってバランスを考えて積みます。積み荷を降ろすときはジョロダー床を利用して必要な個数だけ取り出すことが出来ます。ジョロダー床にはレールにはめ込む専用のバーがあり、裏に車輪がついています。1本数万円と高額ですがこれが大変便利で、バーに専用スティックを差し荷台の積み荷を移動させるときに役に立ちます。トラックの買取価格では、このジョロダーレールの有無で金額が違ってきます。
パレット積み
パレット(フォークリフトで運べる荷役台)の上に荷物を積みます。パレットの形は正方形と長方形があり、それぞれ組む(向きを変えて組み合わせること)形が積み荷の個数や重さで変えます。カップラーメンの様に、軽いものだと個数の関係で一番上がデコボコする場合落下や破損防止に、ラッピングします。
カーゴ
組み立て式の、大きな鉄製の檻のような枠で下部にタイヤがついています。積み荷をカーゴごと積みます。カーゴ一つに荷物がまとまっているので、積み降ろしが楽。あらかじめジョロダー溝があるトラックは専用のバーを使って溝を埋めてから、カーゴを積みます。カーゴの形状は色々ありますが、タイヤがついているので移動が容易にできます。細かいものが入っていると、カーゴの隙間から落下するのでラッピングが必要です。
手積みを上手に行うコツ
重いものを下にする
比重の軽いものを下にした場合、箱が潰れてしまいます。荷主によっては段ボールにちょっと傷がついただけでも、引き取ってもらえないケースが。重たいものを下に積むのは基本中の基本です。重量のある積み荷には、ジュースなどの液体、根菜(大根、ニンジン、など)があります。積み過ぎると過積載になります。
すき間を作らないようにする
積み方によっては、どうしてもすき間ができてしまいます。段ボールなどのすき間によっては、荷崩れを引き起こしたり破損の原因になります。毛布、発泡スチロールなどの緩衝材をはさめておきましょう。特にパレット積みの際は、パレットと同じ外周の積み方をしてもパレット同士の隙間が出来てしまします。
倒れそうな荷物は固定する
積み荷の量によっては、片方に積んだり奥から積んだりと大きくスペースが空くことがあります。高く積んだ時にはラッシングレールを利用します。荷台の内側の壁に、引っ掛け溝のついたラッシングレールが付いています。その溝にラッシングバーや、ラッシングベルトなどの固定用アイテムを使って荷物を固定します。
ラッシングレールは横にしか溝が無いので、縦に固定したいときには専用の突っ張り棒を使います。ネット通販でも販売しています。アジャスター役目をするラチェット式突っ張り棒が人気です。箱車用は約10,000円~。一つ注意したいのは、ラッシングレール以外のところに突っ張り棒を固定する場合、箱自体の強度が突っ張り棒の圧力に対応していません。床は硬くても、天井部分の強度はあまり期待できません。くれぐれも無理に力を加えないように気を付けましょう。
積み荷の順番を決める
荷物は降ろす順番を考慮して積みます。積む順番を間違えると、降ろす時に大変です。荷台の奥の方から積み荷を持ってくるか、最悪手前の物を全部降ろすことになりタイムロスの原因になります。積み荷が冷凍や冷蔵で冷えている場合は、品質の低下を招きます。注意しましょう。
パレット積みの主なパターン
ブロック積み
ブロックを規則正しく積むように、同じ大きさの段ボールを同じ要領で積みます。横の面はどの面も同じ形状に見える積み方です。一番早く積みあがる方法で、段ボールの強度を活かした積み方ですが、荷崩れしやすいのでラップ巻をします。
交互列積み
ブロック積みを段ごとに90度向きを変えて積む方法です。1段目に縦の面を揃えたら、2段目は90度回して横の面を揃えて積みます。
レンガ積み
レンガの様に並びを交互にします。横向きの隣は縦向き、と一段の中で交互に並べます。荷崩れしにくく、検品作業がしやすい積み方です。
スプリット積み
スプリット(隙間)が出来る積み方です。一見レンガ積みにも見えますが、段ボールの寸法でどうしても隙間ができてしまいます。
ピンホイール積み
風車のような形状に積み、真ん中に正方形の空洞ができます。
荷物の積み込みを効率的に行う道具
スロープ
板やレールを使って、坂道を作ります。荷下ろしは、坂道を下るように降ろすので勢いがつきすぎないように気を付けます。カーゴを使用した時に便利です。
リフトテーブル
トラックフォームの荷下ろしゲートに、リフトが付いています。トラックは荷台を付けるだけでリフトが上下するので、段差の心配がなく積み降ろしが出来ます。
ハンドリフト
フォークリフトのフォークの部分にハンドルがついていて、パレットの移動に使用します。フォークリフトよりも小回りが利くので、便利ですが動かす時にはコツが必要です。
注意が必要な積み荷
積み荷は荷崩れや、破損に気を付けたいですがそれと同じくらい温度管理が大切です。大型トラックにはエバポレーターが装備されて、2エバ車になると荷台の中央に仕切りを付けて前部と後部で温度を変えることが出来ます。片方を冷凍車にして、片方を冷凍車にすることが可能なので積み荷の幅が広がります。
最も注意が必要なのは、医薬品の取り扱いです。医薬品は品質管理が大切です。もしも1度でも温度が高くなったら、医薬品としての効果が薄れてしまったり高額な医薬品がすべてダメになってしまうかもしれません。それほど温度管理が徹底していないと、品質の劣化につながり医薬品がダメになった時に違約金が発生します。中身にダメージが無くても、段ボールやパッケージに傷がついたらアウトです。
製薬会社は温度管理がきちんとしていることを前提として、移送を依頼します。医薬品の段ボールの中に温度センサーを混在させて積み込みし、離れたところからGPSなどを使って移送コースを把握しています。もし、移送中に温度に変化があった場合、トラックの会社に連絡をしドライバーへ温度調節をするよう電話をかけてもらうケースがあります。
トラックにバランスよく荷物を積むには
トラックの積み荷について、色々ご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?積み荷のバランスが崩れると、反動で車体が横倒しになったり、横滑りやジャックナイフなどの現象を引き起こします。また安全面だけでなく、燃費にも大きく影響が出たりタイヤの方減りの原因になります。積み荷の特徴を把握し、その時々に合った緩衝材の使用やラッシングレール用ストッパーの使用などしっかりポイントも押さえておきましょう。
積み荷の重量も大切です。重たい荷物としてジュースや液体の他、根菜や肉などを挙げましたが逆に軽いものとはどんなものでしょうか。カップラーメン、葉物野菜、生花などが軽量の積み荷になります。どれだけ満杯に積載しても、過積載にはなりません。
それでも積み荷の冷え方が気になったり、積み降ろしの際に架装のダメージが目についたら買換えのタイミングかもしれません。
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