導風板とは?主な役割と種類、設置したほうが良いトラックの種類
公開 : 2024/01/19更新 : 2024/05/22
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回はトラックの導風板に関するご紹介です!ブックマーク登録もよろしくお願いします!
導風板と聞くと、ピンと来ないかもしれませんがエアデフレクターならご存知ですよね。メーカーによってはドラッグフォイラーともいいます。導風板を装備することで、燃費が向上しサスティナビリティ実現に向けて社会全体が動き出している昨今トラック業界も大きくかわりつつあります。
導風板を設置した方がいいトラックとは?装備すると何が違う?導風板の中の秘密や、角度について今回はよけずに真正面からぶつかってみました。是非参考にしてみてください。
導風板とは?
導風板は風を導くと書きます。トラックのキャビン(運転席)の上に装備してありエアデフレクターや風防、ドラッグフォイラーなどと呼ばれ導風板と同じものを指します。ですが実は!カッコいいだけではなく大切な役割があります。一種のエアロパーツになりますが、ハイルーフキャビンではなくスタンダードな高さのキャビンの上に設置することもあるためアクセサリーカタログに載っているケースがほとんどです。
形状はメーカーによってそれぞれの個性があり、機能的に計算された形をしています。前方が内側にくぼんでいたり、後方に行くにしたがって幅が広くなっている物や最初から高さのあるデザインもあります。どれも合理的にできていて、これが正解という形状はありません。では、次にデザインに大きく影響する役割についてみてみましょう。
導風板の役割
空気抵抗の軽減
トラックの正面から受ける、風の抵抗を上下左右に分散させる役割が導風板にはあります。トラックは真正面から見るとほぼ平面に近い形状をしています。トラックのスピードが上がれば上がるほど、その抵抗力が速度に比例して大きくなるのでその風の力が上手く車体後方へ流れるように動線を作り、抵抗が減少するように計算されています。
燃費効率の向上
空気抵抗を抑えることで、燃費が良くなります。空気抵抗があると、その分車体が前方から受ける負荷が増加し押されているような意味合いなるので、燃料の消費も多くなります。その点風が流れるように人為的にデザインを変えると、抵抗が抑えられエンジンやタイヤが摩耗するなどの負荷が減り燃費が良くなります。
燃費が良くなると、燃料の減り方が変わります。これからは石油系の化石燃料を減らしカーボンニュートラル(中立)の社会を目指すよう、パリ協定でも幾度となく叫ばれてきました。カーボンは炭素という意味ですが、石油製品の中にはタイヤも含まれています。タイヤの減りが早いと、新品のタイヤに交換するスパンが早くなるので導風板を装備して空気抵抗を抑えることはタイヤへの負荷も減ることを意味します。
車体の安定性の向上
車もエアロパーツを付けると走行性が高まり安定するように、トラックにも同じことが言えます。さらにトラックは、ドライバンやウイング、冷凍冷蔵車のように積み荷を運搬するので、カーブやストップアンドゴーでは大きく車体が揺さぶられる現象が起きます。それを安定させるために、導風板で風の流れを作り走行中は上部や横からしっかり車体を支えるような力を生み出しています。
風切り音の軽減
車体への風の当たり具合はデザインの違いもありますが、風邪きり音の大きさに直結します。それを防ぐためにも導風板やギャップシールドを併用して取り付けるとさらに効果がアップします。ギャップシールドは導風板と架装の隙間をなくし、スムーズに後ろまで風の流れを作ります。サイドスカートで前輪から後輪までのサイドバンパーをパネル状にするのも同じ効果が得られます。
休憩スペースや物入
ハイルーフは、キャビンと導風板の一体型といっていいでしょう。オプションで通常のキャビンに高さを持たせるマキシルーフもあります。こちらも導風板の意味はありますがそのほかに、ルーフの内側には小物入れがあり色々な物をしまう事が出来ます。
また、長距離のドライバーさんの休憩スペースになっているマキシルーフもあります。運転席の後ろにスペースがあるフルサイズのキャビンなら、寝る場所を十分に確保できますが通常のキャビンでは狭いことがあります。このため導風板と一体型のハイルーフに居住性を持たせて、一石二鳥の役割をしています。
導風板の種類
導風板にはエアデフレクターやドラッグフォイラーといった名前があるように、デザインや形状にも違いがあります。オプションやメーカーの違いにも寄りますが次のようなタイプに分かれています。素材はFRP(強化プラスチック)製でガラス繊維をプラスチックに混ぜ込むことで、弾力性、柔軟性に優れ割れにくい強度を保っています。
可変式
正面からの角度が変えられるタイプです。内側に角度調節の仕組があり、高さ調節ができることでトラックのキャビンと箱モノのアルミバンやドライバンの高さに合わせてベストな角度で設置が可能です。購入するときにオプションで取り付けられる物もありますが、後から社外品を取り付ける時にある程度の高さ調節ができるのでメーカー問わず装備が可能なので便利なタイプです。
固定式
形状が決まっているタイプのデザインです。トラックの購入時に、オプションやアクセサリーカタログから選択して納入時から車体に取り付けているタイプです。塗装やデザインなど各メーカーのトラックに合わせているので、ジャストサイズでギャップシールドやリアスポイラーと併用することでさらに空気抵抗を抑え、燃費を向上させる効果が期待できます。
ボードタイプ
名前の通り、一枚板のような形状でサイドが空いているタイプです。これも装備が簡単で、軽量なデザインなのでコストを抑えながら導風板を取り付けたい時に選ばれているデザインです。このボードタイプは、サイドが空いているので若干空気がボードの後ろに回り込んでしまい固定式や、可動式の様な高い効果は望めません。
ハイルーフ・マキシルーフ
こちらは高さのあるキャビンのタイプですが、導風板の効果もあります。長距離トラックなど、キャビンの内側のルーフ部分に物入があるタイプやキャビンと区切られて居住スペースのようなタイプがあります。キャビンと一体型で車両購入時に選択します。サイドに窓のような空気の取り入れ口があるので、見てすぐにわかります。
夏場はルーフに直射日光が当たるので、走行中はある程度風で冷却されますが停車すると温度が上がってしまうので、エアコンや扇風機が必須アイテムです。デコデコがあると電気製品が増えても安心です。詳しくはこちらを参考にしてみてください。
導風板の設置に向いているトラックの種類
導風板の設置がおすすめできるトラックは、荷台が箱型のバンでキャビンと架装の高さの差があるタイプです。キャビンから上方に逃げた風と架装の前面に、前からの抵抗がダイレクトに受けやすいのでアルミバンやウイング車などの形状のトラックに装備されています。
まとめ
ここまで導風板について様々な角度からご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。一口に導風板といっても、形状や役割など最終的には燃費が良くなるように工夫されています。素材もFRPにはガラス繊維が入っているので、昔は重量がありましたが改良されて軽く丈夫なタイプが増えてきました。
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このようにコストの関係で、燃費のいいトラックに買い替える際お持ちのトラックが古くなったり、動かなくなったとしても高額の買取金額をさがすなら導風板搭載のトラック王国のトラック買取サービスをおすすめします。
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