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トラックのエンジンの特徴!気になる馬力、トルク、回転数、排気量とは?

公開 : 2024/01/17更新 : 2024/05/10

20240117_engine 全国展子 みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回はエンジンの特徴のご紹介です!ブックマーク登録もよろしくお願いします!

トラックのエンジンにはどんな種類があるのでしょうか?実はトラックのメーカーでエンジンの特徴が違いますが、その違いはディーゼルの排気量だけではなく、馬力やトルク、ターボの有無などによっても変わります。

そこで今回は、トラックのエンジンについて気になっているポイントを調べてみました。エンジンの構造の違いを知れば、寿命を延ばすのに必要不可欠なメンテナンスや注意点が明確になります。

今さら聞けなかったエンジンのあの事も、SDGs(エスディージーズ)が注目されている今だからこそ知っておいた方がいい事も、乗せ替えが必要になる前にここでしっかりチェックしておきましょう。トラックのエンジンの特徴はこれを見ておけば、あなたの情報がパワーアップします!

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トラックのエンジンの特徴

トラックは小型(エルフ、デュトロ、キャンター)・中型(フォワード、レンジャー、コンドル、ファイター)・大型(ギガ、プロフィア、スーパーグレート、クオン)に分かれています。それぞれ国産のメーカー(いすゞ自動車、UD、三菱ふそう、日野自動車)によって製造されていますが、架装と呼ばれる後部の形状が使用用途で分かれています。大まかにトラックの種類と、積み荷別の役割を確認してみましょう。エンジンの排気量や、積み荷の重さによってエンジンの負荷が違ってきます。

箱型

一番用途が広く、種類が多い。大きな箱型の形状で、扉の場所が後部の観音開き、横で上下に開くウイング、木製のドライバンやアルミ製の箱があり温度管理のできる冷蔵・冷凍車がある。大型冷凍車では専用のエンジンが装備されている。

平ボディー

三方開きのあおりの有無や、床に柱を立てて長い建材や木材などを積み荷とするスタンション型がある。

ダンプ

土木作業や工事現場、採石場で活躍。積載量が多くパワーが必要なため、排気量が大きい。

ミキサー

生コンクリート運搬専用のトラック。PTOでエンジンから直接動力をミキサーの回転に用いる。運搬時は常時回転が必要。

レッカー

故障車や駐車違反車などの移動に使用。ユニックなどで車両を持ち上げウインチやワイヤーで車両の駆動タイヤを固定し、運搬。

ユニック

運転席の後部に小型のクレーンが設置してあるトラック。PTOの切り替えでエンジンの動力をクレーンに繋げている。クレーンの作業には運転免許とは別な免許が必要な場合がある。詳しくはこちら

これらの事業用トラックの多くはディーゼルエンジンが主な動力になっています。乗用車はガソリンエンジンが多いですが、どうしてディーゼルエンジンが用いられるのでしょう?それには燃料の特性によるエンジンの構造に、決定的な秘密がありました。

軽油とガソリンの違い

大型車のエンジンはほとんどがディーゼルエンジンです。ランニングコストとしてガソリンよりも軽油の方がローコストで済むのもポイントの一つですが、ガソリンと軽油では燃焼のシステムが違います。ガソリンエンジンはガソリンと酸素を混合し、燃焼室に送り込み点火プラグで着火して爆発現象を起こします。一方軽油は燃焼室に空気を送り込み圧縮したところに燃料を噴射すると爆発が起こります。

メリット
点火プラグのあるガソリンエンジン程構造が複雑ではなく、ディーゼルエンジンの構造は耐久性があり頑丈に作られています。また、トルクが太く馬力があるので重量のあるものや大型の積み荷を移送するときにローコストで済みます。

デメリット
ススがたまるので、時折DPD(Disel Particulate Diefuser)でススを集めて燃焼します。ススがたまると燃焼室のバルブ開閉に支障が出て、エンジンが不具合を起こします。エンジンが高温になるのでラジエーターやインタークーラーでの冷却が必要です。排気ガスをAdBlue(尿素水)で化学分解し無害化が必要です。

エンジンの場所
ほとんどのトラックが車体の前方、キャブの下にあります。大型のトラックは、フロントにラジエーターやインタークーラーを設置してディーゼルエンジンのスムーズな冷却効果を必要としています。2エバ車では、冷凍機用のディーゼルエンジンが荷台の下側面に設置されています。AdBlueタンクや燃料タンクは、エンジンと反対側に設置されています。

トラックのエンジンに関する主な性能指標

馬力

エンジンの持っている最高出力です。この数字が高いと力が強いことを表しています。1頭の馬が引っ張るほどの力を1馬力としています。表記は4種類あります。・PS(Pferde Stark)・KW(キロワット)・HP(Horse Power)・CV(Cavallo Vapore)国際基準ではKWを使っています。

トルク

駆動力。発進時や低速でタイヤを回転させる力を指します。
・回転数・・・1分間にエンジンが回転する数値です。
・排気量・・・エンジン内のシリンダーの容量です。排気量3,000㏄の場合、シリンダーが6個×500㏄=3,000㏄(3L)となります。

トラックのエンジン系統の主な点検・メンテナンス

オイル

点検・・・オイルの残量と汚れ具合。オイルゲージを引き抜き、きれいなウエスに拭き取り透明度をみます。ゲージの適量部分にオイルの容量が入っているかチェックします。

 

メンテナンス・・・交換目安は平均燃費が3.0km/Lで10万キロ未満では1年もしくは56,000km毎。 平均燃費が3.0km/Lで10万キロ以上では1年もしくは40,000~56,000km毎、もしくは500時間毎と、燃費の数字によって経過時間や運転時間、走行キロ数いずれか早く到達した数値で交換が理想です。

トラックによってはダンプやミキサー車等建設現場周辺の走行環境で丘陵地帯を走行する場合と、平坦な場所を走行するのとでは若干交換目安数のキロ数がそれよりも長くなります。一緒にオイルフィルターも交換すると、オイルのきれいな状態が長くなります。

オイルが減るのは、燃料と一緒にわずかですが燃焼してしまうので減っていくのが通常の現象ですが、あまりにも減り方が早かったり、駐車スペースから移動した時にオイルの跡があったらどこかからオイル漏れの可能性があります。なるべく早く点検して、オイル漏れの原因を突き止めましょう。オイルが基準値よりも減ると焼き付けを起こしてエンジンがダメになってしまいます。

冷却水

点検・・・残量はタンクの内容量が十分であるか目視で確認します。不足している場合は補充します。

メンテナンス・・・補充についてはメーカー純正の冷却水(クーラント)と水道水を混合したものを使用します。冷却水は凍結を防止し、ラジエーターやシリンダーライナー周辺の錆付きを防止、水アカ防止などの効果があります。井戸水や水道水だけの場合、冷却水そのものが凍結するだけでなく水アカの発生、冷却系統内が錆びる原因になります。冷却水の交換は50万キロもしくは4年毎いずれか早く到達した方のタイミングがおすすめです。

バッテリー

点検・・・バッテリーチェッカーを使ってどのくらい弱くなっているか測ります。

メンテナンス・・・バッテリーターミナルに白い粉がついて腐食していないかを見ます。汚れや腐食がひどい時はバッテリーケーブルを外してターミナル部分を金属製のワイヤブラシか紙やすりで磨きましょう。磨き終わったらシャシーグリースなどを薄く塗布して、腐食防止をするのがおすすめです。バッテリーを充電するときは、取り外しのルールがあるのでそれに則って行います。

必ずマイナスから外して、取り付ける時は逆にマイナスが後になります。バッテリーに精製水などを補充した際には、オルタネーターを通しての走行充電する方法か、車両から取り外して充電器による充電が理想です。バッテリー液は希硫酸なので、取り扱いには十分注意しましょう。また水素ガスがバッテリーから発生していますので、引火する危険があります。付近での火気取り扱い、静電気にも注意が必要です。

ラジエーター

点検・・・目視で破損や水漏れ、ごみなどが詰まっていないか確認します。ラジエータに凍結防止剤が付いていないかも確認します。まれに、ラジエーターに小枝や虫の死骸が挟まっています。取り除いておきましょう。

メンテナンス・・・東北道などを走行すると冬場は凍結防止剤(塩化カルシウム)を散布している関係でラジエーターが真っ白になってしまいます。そのまま放置しておくと錆びてしまうので、こまめな洗車が必要です。温水洗車(スチーム洗車)でラジエーターをきれいに洗い流す作業が必須です。

トラックのエンジンから異音がするときの対処方法

もしも、走行中にトラックのエンジンから変な音がしてきたら後続車を確認しながら減速し、安全な場所に停めて関係各所に連絡をしましょう。異音やノッキングで車体に反動が出るようになったら、エンジンの不具合が考えられます。

道路の真ん中でトラックが急に停車してしまったら、事故を誘発してしまうかもしれません。逆にオーバーヒートの場合は、急にエンジンを止めると焼き付けの危険があります。冷却水が下がったタイミングで停車します。

停車時の対処方法は次の通りです。安全な場所に移動するには、エンジンを切ってハザードランプを付けロープでけん引します。その時にギアがニュートラルになるように、トランスミッションのロック解除をします。ギアが入ったままでは、車両はてこでも動きません。ギアをニュートラルにするには、シフトレバーの根元やその近くにある非常スイッチを使用します。メーカーによってはEMER(エマージェンシースイッチ)と明記されていますが、これが非常スイッチになります。

詳しくはこちらをご覧ください。またけん引の時には、車種によってプロペラシャフトの取り外しも必要です。トランスミッションのオイルが不足して故障の原因になります。

トラックのエンジンがかからないときの主な原因

セルが回る場合

寒冷地などでエンジンがかかりにくい場合があります。パイロットランプが消えてから再始動してみます。ダンプやユニック車ではPTOがOFFになっていない可能性もあります。各警告ランプを再確認してみましょう。警告によって燃料供給系統に異常があるか、水温計が上がっているなどの不具合が確認できます。

セルが回らない場合

電気系統の故障が考えられます。一つはセルモーターの故障や不具合、バッテリーの充電不足やバッテリー本体の不具合があります。非常にまれなケースですが、バッテリーの中の電極板が外れて内部が破損し、希硫酸が外に漏れて穴が開いてしまった事故がありました。

トラックのエンジンがかからない時の主な解決策

エンジンがかからない時には、運転席の警告灯を確認しましょう。原因が分かれば、対処方法も違います。なぜエンジンがかからないのか、原因を見つけましょう。整備工場には、故障原因を探るチェッカーがあります。これで、どこかの部品交換や数値の調整だけで修理が済むなら簡単です。ですが構造の簡単なディーゼルエンジンの場合、故障となるとエンジン載せ替えの方がタイムロスは少なく、修理よりも早くトラックを稼働できるケースがあります。

電気系統や燃料系統、などもそうですが普段からのメンテナンスをしっかりすることでアクシデントが避けられます。エンジンの異音やノッキングもしかり、低速で力が抜けた様な感じがする、スタートまでに時間がかかるようになったらエンジン本体の寿命も考えられます。

トラックのエンジンを長持ちさせるなら

ここまでトラックのエンジンの特徴をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?こまめなメンテナンスやどこまで部品を取り換えるかで、エンジンの寿命が延びるポイントが明確になったと思います。何より普段からエンジンの音を聞いていると、ちょっとした変化に気が付くドライバーさんも多いのではないでしょうか。ですが、そんなメンテナンスの回数が気になったり部品調達に時間がかるようになったら買換えのタイミングかもしれません。

  • 全国展子

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