トラックを運転するコツと注意点|普通車との違い、必要な免許は?
公開 : 2024/01/29更新 : 2024/06/13
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回は運転するコツのご紹介です!ブックマーク登録もよろしくお願いします!
乗用車に比べてトラックは大きく、たくさんの荷物を載せて走行するため、乗用車以上に注意する点があるかと思います。今回はトラックを運転するコツと注意点、普通車との違いなどについてお伝えしていきます。
トラックと普通乗用車の主な違い
車体の大きさ
トラックは、普通乗用車と比べて車体がかなり大きいのが特徴です。普通乗用車よりも車幅が広く車高が高いですし、車体が長いのがトラックです。そのために、最初はその大きさの違いに戸惑い運転に慣れるのに苦労するケースも少なくありません。
真っすぐ走るときにはそこまで大きな違いは実感しないでしょうが、トラックだと車線変更や右左折時、バックなどの際に違いや難しさを実感することが多いのです。特に右左折時は普通乗用車に比べて内輪差が大きいので、トラックの運転はより注意が必要となります。
運転席の高さ
トラックと普通乗用車では、運転席の高さにも大きな違いがあります。トラックの運転席は普通乗用車の約2倍の高さです。そのこともあり、高い分だけ視界が広くなり遠方は見やすいと言えます。しかしながら、トラックの真下部分などが見えにくく死角になることから、トラックの前方の足元を確認することができるミラーを有効活用してください。
運転席の高さが大きく違うため、見え方、景色が普通乗用車とまったく違うのがトラックです。ですので、それに慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。
運転装置
トラックと普通乗用車では、運転装置にも違いがあります。普通乗用車の場合、ギアを自動で変速してくれるAT車(オートマチック車)と、ギアを自身で変速させるMT車(マニュアル車)の2種類があるのですが、現在では大半がAT車です。
一方でトラックですが、こちらはAT車も増えてきていますが、現在でもMT車が大半となっています。そして、ブレーキも違います。トラックには普通乗用車についているのと同様のフットブレーキに加えて、長い下り坂のときに使うエンジンブレーキに似た役割を持っている「排気ブレーキ」の2種類があるのです。
大型トラックの場合、フットブレーキを多用すればブレーキが効かなくなるケースもあるので、排気ブレーキをうまく使わなければなりません。
トラックを上手に運転するコツ
右折、左折
トラックを上手に運転するためには、右折、左折をいかにスムーズに曲がれるかも大切なコツとなります。トラックの場合、普通乗用車と違って内輪差にも注意する必要があります。普通乗用車と比べてどうしてもうまく曲がれないことが多いですし、トラックを運転する際には右左折にかなり注意しなければなりません。
前輪と後輪の軌跡の差である内輪差が大きくなることから、右左折の際に巻き込み事故が発生しやすいのがトラックなのです。ですから、前輪だけに意識を向けていれば、後輪が歩行者や自転車、バイクを巻き込んでしまうことが考えられます。
左折時は、目的の場所まで真っすぐ進んだ後に素早くハンドルを左に切るようにしましょう。交差点が狭い場所では、反対車線にはみ出ない程度に右に膨らませた後に左へ旋回するのが良いです。
右折時は、左後方をしっかりと確認しつつ、車線をはみ出さないように左へ膨らませた後に右へハンドルを切ってください。あまり早く右にハンドルを切ってしまうと、前の車に追突してしまうことがあるので注意しましょう。そうならないためにも、右左折のときには後輪の動きにもしっかりと意識を向けてください。サイドミラーを少し下向けにし、後輪を見やすくしておくのも手です。
バック、方向変換
大型トラックの運転では、バックや方向転換に苦労する方がとても多くいます。その理由は、車両の大きいことから位置を把握するのが難しく、荷台によっては後方を目視できないためです。安全な場所でなければドアを開けることもなかなかできませんし、ルームミラーで確認することも難しいのです。そのこともあって、これは実践を重ねて慣れるしかないのです。
トラックの運転を上達させるためにも、安全な場所で練習を積み重ねてください。最初はベテランドライバーなどトラックの運転に乗り慣れた人に横についてもらうのも良いでしょう。また、サイドミラーだけを見てバックの練習をしたり、バックでの車庫入れをしたりするのもトラックの運転上達法となります。
ブレーキによる減速
エンジンブレーキの減速力を強めてくれるのが「排気ブレーキ」です。これは、長い下り坂などで高い効果を発揮する装置となります。大型トラックはフットブレーキを多用すればブレーキが効きくくなるために、排気ブレーキを活用するのも方法です。
長い坂を下るとき、あるいは高速道路に入る前のフットブレーキだけでは止められない状況において、排気ブレーキをスイッチをONにすることで、うまく減速できるのです。平らな道などブレーキが必要ない場合は、排気ブレーキのスイッチを切っておきましょう。
トラック運転時の注意点
後輪の動きを確認する
トラック運転時の注意点1つ目は、「後輪の動きを確認する」ということです。
先ほども触れましたが、トラック運転時には前輪だけでなく後輪の動きにも注意を向けてしっかりと確認する必要があります。そうしなければ、巻き込み事故を起こしてしまい、歩行者や自転車、バイクを負傷させたり命を奪ってしまったりすることも考えられるのです。絶対にそのようなことにならないよう、後輪の動きを確認して安全性を高められるようにしてください。
スピードの出しすぎに気をつける
トラック運転時の注意点2つ目は、「スピードの出しすぎに気をつける」ということです。トラックで事故を起こす方の多くは、スピードの出しすぎや飲酒運転、居眠り運転、あるいは、前方不注意によるものです。そのこともあって、トラックを運転している際にはスピードの出しすぎに十分注意してください。
特にトラックは普通乗用車よりも運転席が高く視野が広くなるので、スピードが遅く感じてしまい、スピードを出しすぎてしまう傾向があります。そこで、スピードメーターを確認しながら、安全に運転するように心がけてください。
法定速度をしっかりと守って運転することで、安全性が高まって事故を起こす確率が低くなります。また、万が一のときにもスムーズに減速ができて停止することができるため、法定速度を守ってトラックを運転するのがベストです。トラックを含めて車は走る凶器だということを今一度思い返し、慎重に運転するようにしましょう。そうしなければ、誰かの命を奪ってしまうこともあるのです。事故を起こして人の命を奪ってしまえば、高額の賠償責任や重い刑を受けることになります。そうならないためにも、トラックの運転中はスピードを出しすぎないようにするのが良いのです。
横風の影響を受けやすい
トラック運転時の注意点3つ目は、「横風の影響を受けやすい」ということです。
トラックは普通乗用車よりも重たい荷物を大量に載せますし、車体が大きいことから、横風の影響をもろに受けやすいのが特徴。ですので、強風の際には特に運転に注意することが大切です。どうしても風が強くて危険なときは、安全な場所に止められるようならば移動して止まるようにしてください。強風のときに無理に走ると横転してしまう可能性もあり、大事故につながるのです。
荷台によっては後方確認ができない
トラック運転時の注意点4つ目は、「荷台によっては後方確認ができない」ということです。
トラックにはさまざまなタイプがあり、荷台によっては後方確認ができないタイプが存在します。そのことから、車線変更の際に後方から来ている車と接触してしまうことも考えられるのです。接触事故を起こさないためにも、サイドミラーでの確認、目視をしっかりと行うようにしてください。トラックは普通乗用車と比べて死角となる部分が多いことから、より安全を意識することが大切となるのです。
【免許別】運転できるトラックの概要
普通免許
トラックを運転するための免許ですが、運転免許を取得時期によって変わります。平成19年年6月1日までに普通免許を取得した方であれば、車両総重量8トン未満、最大積載量5トン未満、乗車定員10人以下となっています。
一方で平成19年6月2日~平成29年3月11日に普通免許を取得した場合だと、車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満、乗車定員10人以下となっています。運転免許を取得した時期によって違うということを知っておきましょう。
そして、原付自転車、小型特殊自動車、軽トラや貨物自動車は普通免許で運転することが可能ですが、普通免許では準中型や中型、大型自動車の運転はできないということも覚えておいてください。
準中型免許
平成29年3月12日以降に取得した準中型免許だと、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量2トン以上4.5トン未満となっています。
中型免許
平成19年6月2日~平成29年3月11日に取得した中型免許だと、車両総重量5トン以上11トン未満、最大積載量3トン以上6.5トン未満、乗車定員11人以上29人以下となっています。
一方で平成29年3月12日以降に取得した中型免許だと、車両総重量7.5トン以上11トン未満、最大積載量4.5トン以上6.5トン未満、乗車定員11人以上29人以下となっています。
大型免許
大型免許を取得するためには、満21歳以上で普通自動車免許あるいは、中型免許、準中型免許、大型特殊免許のいずれかを取得後、免許停止期間を除いて運転歴3年以上であることが条件となります。
その他にも視力が両眼0.8以上・片眼0.5以上必要で、「奥行知覚検査」、「色の識別」「聴覚検査」等に合格する必要もあるのです。これらの条件をすべて満たして実技試験に合格すれば、大型免許を取得することができます。
まとめ
ここまで、トラックを運転するコツと注意点、普通乗用車との違いや必要となる免許に関して解説してきました。大型トラックであれば、普通乗用車とかなり視界も違いますし、注意点も多いのです。そのことから、より高い運転スキルを求められることになります。
あなたも安全にトラックを運転できるように、ぜひトラックを上手に運転するためのコツを身につけてください。そうすれば、安全にトラックを運転することができるでしょうし、運転が上達するはずです。運転が上達すれば、トラック生活がより楽しいものとなるでしょう。
-
もし、あなたがトラックを新車に買い替えるために所有しているトラックを買取に出したいという場合には、トラックの買取サービスとして「トラック王国」がおすすめです。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします