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スマートコンストラクションで建設業界の人材不足を解決!工期短縮と精度UPへ!!

全国展子

みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!

建機メーカー『コマツ』が開発した〝スマートコンストラクション〟とは、ICT建機やドローンなどのデジタル技術を駆使し、工事全体を効率化させるサービスのこと。建設業界が抱える人材不足やオペレーターの高齢化問題を解決するとも言われているスマートコンストラクションについて、ジャーナリストの末永氏に取材してもらいました!

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2017年8月30日16:49

末永さん

■ジャーナリスト:末永高章(すえなが たかあき)
隔月刊趣味雑誌『バスマガジン』『建機の世界』(ともに講談社:刊)両誌の編集長。自動車雑誌の編集者を経て、講談社BC在籍時よりトラック、バス、建機、鉄道、船舶、航空機など大人向けの乗り物ムックの刊行責任者を務め、2003年に編集担当としてバスマガジンを創刊。 バス、トラック、建機のコメンテイター、アドバイザーとしてテレビ出演や講演を行う。

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スマートコンストラクションとは?

建設業界は、人手不足や技術者の高齢化問題が、現在のみならず20-30年後も深刻化していくと予想されています。

労働者数参照元:総務省『労働力調査』および
日本建設業連合会『再生と進化に向けて―建設業の長期ビジョン―』

今回ピックアップするスマートコンストラクションとは、こういった労働力問題を解決し、建設現場における生産性向上を進めるためのソリューション(顧客の問題解決)サービスのことです。

例えばドローン(カメラ付き無人航空機)による測量やICT建機(※)など、最新技術によるサポートメニューがそろっており、施工の効率化や経費削減につながる仕組みが豊富に用意されています。
(※)ICTとは…Information and Communication Technologyの略であり、情報通信技術という意味。

まずは、次の公式動画をご覧ください。


掲載元:『コマツ』スマートコンストラクション動画館

スマートコンストラクションの注目すべき点は、デジタル技術を部分的に導入しているわけではなく、施工の前行程・施工中・後行程の全プロセスに導入していることです。

施工担当者からすれば、現場の測量、設計、施工、検査といった作業行程のスタートからフィニッシュまではもちろん、以後の維持管理や更新に至る作業までの全範囲で最適なサポートを受けられるということです。

現在、国土交通省では、このような土木工事・コンクリート構造物等の規格化を含めた建設現場全体の生産性向上と労働環境改善の施策をi-Construction(アイ コンストラクション)と名付けて積極的な導入を呼びかけています。

すでに公共道路や河川築堤工事などでは導入されており、2017年は舗装や浚渫(しゅんせつ)現場でもスタート、2020年度までにはすべての公共工事において採用される予定です。

このソリューションサービスが全工事に導入されれば生産性は50%アップすると目論まれており、安全性の向上も期待されています。

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スマートコンストラクションの機能

スマートコンストラクションを活用といっても、SFアニメのようにアンドロイドが施工するわけではありません。人間のオペレーターや技術者がいてこそ活用できるものです。

それを踏まえつつ、実際の建設現場で発揮される機能を施工メニューを追う形でご紹介します。

建機メーカーの課題

▲コマツIotセンタでの説明会の様子。
今回はコチラからの取材情報をもとにお届けします

機能1. 高精度な3次元測量ができる

工事の第一段階は、施工現場を測量して状態を把握することからスタートします。

その際、これまでは設計図から座標計算して複数の技術者の手で測量し、2次元データを集めることから始められていました。

ところがスマートコンストラクションでは、ドローンを飛ばして現場をカメラ撮影することで、立体的な3次元測量を実現しています。

▲スマートコンストラクションの専用ドローン

この方法は、撮影された膨大な写真を組み合わせてデジタル処理することで、地形の高低勾配(傾斜の程度)までが一目でわかる図面を見ることができるのです。

立体図面の閲覧にジャマな施工対象外の建造物や駐車車両、樹木などは画面上から削除することで、建設担当者は必要な地形データだけを高精度で確認できる仕組みになっています。

機能2.施工計画書を作成してくれる

従来の施工計画書は、測量で得た2次元の平面データをベースに立案されてきました。

土量計算、必要な人員や機械の数、時間などの施工計画はもちろん、費用プランも同じように平面データを元に作られていたわけです。

これは時間のかかる割に誤差が出やすく、現場作業員によって精度に差が出るため、建設担当者の大きなストレスになっていました。

しかし『スマートコンストラクション』は、そんな従来の弱点を一蹴できます。

管理画面で施工現場の高精度な写真が適切に処理されると、施工に必要な情報が短時間で自動表示されるのです!

(そもそも測量すら、従来は数千点の計測に1週間かかっていたがドローン測量を活用すれば数百万点を15分で計測可能

施工計画

▲施工範囲と土量が自動計算される

この機能によって、建設担当者の負担はかなり軽くなることでしょう。

全国展子

ドローンによる空撮は、この施工計画書のプロセスを見越して採用されているのだそうです

機能3.ICT建機による施工

施工においては、現場オペレーターICT技術の二人三脚ともいえるコンビネーションで進められます。建機メーカーである『コマツ』の真価が発揮されるポイントでしょう。

従来の施工は、2次元の手法で行われた測定項目・測定基準に沿った計測データをもとに、事務所内で表やグラフなどを手作業で更新しながら行われていました。
その進捗を確認しながら、オペレーターの五感だけを頼りに進行するのが今までのやり方です。

または、現場に丁張(ちょうはり)という目印をつけることで、作業員が進捗を目視確認していましたが、稼働する建機の近くで行うため、とても危険な作業でした。

しかしスマートコンストラクションでは、それらの作業を3次元の施工計画データを搭載したICT建機が単独で行うことができます。

ICT建機

▲最適の施工計画に沿って作業が進むよう、プログラムされているICT建機

このICT建機は、正確かつ安全に作業を進めることができる上、オペレーターの掘削ミスも予防できます。
例えば油圧ショベルで、施工計画以上に深く掘削しそうになったとしても、その瞬間に自動制御センサーが発動してバケットが停まるのです。

作業が進み、現場形状がどんどん変化しても、搭載されたステレオカメラが〝目〟となって進捗を随時把握。ステレオカメラの画像は管理用クラウドに送られて、瞬時に演算処理され、すぐに施工計画の最新データとして建機に反映されます。

▲施工計画の進捗データは建機内でチェック可能

オペレーターは、このデータをほぼリアルタイムでどこからでも確認できるため、最適な作業を行うことができ、効率の大幅アップにもつながります。

これはまさに機械と人間の理想的な連携であり、〝ICT〟のCにあたるコミュニケーションの機能。パソコン業界などで、情報の一方通行という意味で表される〝IT〟との大きな違いでしょう。

そして、このICT建機はベテランオペレーターが長年培ってきた貴重な技能を移植することもできます。

操作レバーにベテランオペレーターの手の動きを形状記憶させ、建機内の会話内容もAIが音声を拾って学習することで、新人オペレーターにも最適な指示を出せる仕組みなのです!

制御機能部分

▲熟練者の最適な動きを操作レバーに記憶させ、新人も実践できるシステム

人材不足が問題化する建設業界において、若手育成の大きな助けになるほか、担当オペレーターの技術差を最小限に抑えることもできるわけです。

また、悪天候などで作業中止日が発生した場合は、建機の進捗データや環境状態データから、人員増減搬出入トラックの再手配といった適切な判断も提示してくれます。

ICT建機は多くのシーンで効率化を図れるため、オペレーターの就業環境の向上はもちろん、収益アップにもつながることは間違いありません。

機能4.出来形管理図表・帳票の自動作成

施工の最終工程では、発注通りに仕上がったかどうかを確認する検査があります。

従来は発注者の管理基準に基づいた出来形管理図表(できがたかんりずひょう)などの提出資料を作成し、複数のスタッフが確認作業を行っていました。

ところがスマートコンストラクションでは、仕上がった現場全体をドローンで空撮し、3次元データを作成することで正確な出来形管理図表を一発で作成・確認することができます。

出来形合否判定

▲施工内容を正確な数値で算出

さらに、国土交通省『i-Construction』の完成検査に対応する帳票もクラウドで自動作成してくれるため、建設担当者はダウンロードと確認だけでOKとなったのです!

レッスン3▶︎▶︎▶︎

スマートコンストラクションによる5つのメリット

スマートコンストラクションには多様なサービスが用意されていますが、実際に建設業に携わる人たちが受けられるメリットは何でしょうか?

機能面での解説のおさらいになりますが、大きな利益が見込まれる5項目を抽出しました。

メリット1.新人オペレーターの早期育成、女性の進出促進

ICT建機には施工計画情報がインプットされ、それを運転席のモニターで随時確認しながら作業することができます。

オペレーターの誤操作も予防できる設計のため、新人でも早い段階で現場に出られるでしょう。

さらに、ベテランオペレーターの技能を機械制御に取り込むことで、熟練された操作を模倣しながら作業できるため、迅速な技能向上が見込めます。

新人オペレーターにとっても、ミスのリスクを最小限に留めることができるので、ストレスなく操作できるでしょう。

建設現場への進出は難しいと言われてきた女性もどんどん活躍できる業界になります。

女性による建機の操作

▲『トラック王国ジャーナル』編集部の前田(建機未経験)も取材時に実践。初歩操作は難なくこなせることを証明!

メリット2.人件費の削減

ドローンの3次元測量によって作業範囲を高精度で把握できるため、効率的な人員配置計画を事前に固められます。

また、ICT建機はオペレーターによる技能差が施工の仕上がりに影響することはほぼありません。
賃金の安価な若年オペレーターを多く配置して、人件費を抑えることが可能です。

さらに、施工後に検査をする確認人員も不要になるため、全体的に経費を有効活用できるでしょう。

メリット3.工期の短縮

スマートコンストラクションでは、短時間で施工現場の正確な情報(状態)を把握できます。
測量はもちろん、指示書や計算書の作成時間も飛躍的に短くなります。

測量方法掲載元:「スマートコンストラクション」のご紹介

建設担当者は、この時間で社員教育クライアントとのディスカッションといった有意義な作業を行えることから、全体の効率が上がり工期の短縮につながります。

メリット4.精度の飛躍的な向上

ドローンの撮影データをデジタル解析処理して完成する立体図面は、施工計画と進捗把握を一発で確認できるものです。

3D施工データ

▲スマートコンストラクション説明会配布資料より抜粋

形状と土量を正確に把握できるため、施工クオリティーが飛躍的に上がるのは間違いありません。

メリット5.安全性の確保

スマートコンストラクションのメニューのひとつ、コマツが開発した「コムコネクト」というシステムは、施工現場を〝見える化〟する機能があります。

一元管理

▲施工現場の全情報をシステムで一元管理できる

各建機がどこで稼働しているか、オペーレーターの作業は順調かどうかといった情報も随時把握できます。

これは、オペレーターのミスだけでなく事故も防止できるということです。

建機の管理だけではなく、人間の安全を守れることが最大のメリットでしょう!

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スマートコンストラクションの利用イメージ&導入方法

未来的なシステムの構築により、ICT建機が的確に仕事を進めるスマートコンストラクション。

イメージとしては建設業務を行うにあたり、スマートコンストラクションを中心に人、現場、建機が相互ネットワークを維持してコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくというものです。

SK図

『コマツ』のサポートスタッフも常にバックアップできる体制で待機しており、効率の良いハイパフォーマンスが実現できるソリューションサービスです。

効率が上がるということは〝手間が減る〟という結果を生み、クオリティーが上がる一方で、手間やコストは簡略化できるということ。

これは革新と言えるものであり、実験的段階も良好な結果と実績を持って終了し、これから拡大していく気配に満ちています。

導入方法

スマートコンストラクションは建設事業者がすべてのシステムを物理導入するという性質のものではなく、『コマツ』のシステムを利用するというスタンスです。

そのため、建機も『コマツレンタル株式会社』が保有するICT建機をレンタルし、データ処理やドローン空撮などもすべて委託できる流れです。

実際に『コマツ』に申し込むことから始まるので、まずは問い合わせの電話をしてみましょう!

コマツレンタル

【お問い合わせ先】
TEL:03-5561-3670
HP:『コマツ』スマートコンストラクション

レッスン5▶︎▶︎▶︎

手持ちの建機は買取に出す?建機売却5つのチェックリスト

スマートコンストラクションは、国が推進するソリューションサービスなので、導入する建設業者は今後どんどん増えるでしょう。他メーカーの建機も少しずつICT化が進むと予想されます。

しかし、そこで1つ気になるのが、それまで使用していた建機の扱いです。

複数の施工現場をかけもつ建設業者であれば、従来の建機も小さな現場で活躍させられるかもしれません。

一方で、現場を単一で抱えている業者や全面的にスマートコンストラクションへ切り替える場合であれば、建機を売却する流れになるでしょう。

中古建機

▲日本の建機は海外で大人気。
各中古業者が積極的に高額買取中

しかし、売却時は業者の選び方に注意して下さい。

中古建機の買取店は全国にいくつもありますが、買取金額は千差万別です。

まずは以下のチェックポイントをクリアしている買取業者をいくつか選び、複数の業者から見積もりをとりましょう。

■高値をつける買取業者の条件

  • ・中古専門店であること
  • ・転売ルートが豊富であること
  • ・買取だけではなく、直販店を持っていること
  • ・仲介業者を介さない業者であること
  • ・日本自動車査定協会の資格を保有する、プロの査定員がいる業者であること

上記の5つは最低限のチェック項目ではありますが、これらをクリアしている買取業者なら、まず見当違いな価格は提示しないでしょう。

優良会社の条件でもあるので、トラブルに巻き込まれるリスクも排除できますよ!

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スマートコンストラクションまとめ

全国展子

建設業界も新時代の到来ですね〜!

トラック王

どこの建設会社も労働力不足は悩みのタネだから、解決策になればうれしいのう

トラック姫

まさにソリューション!なサービスだと思ったトラ!!

全国展子

そういう意味では『トラック王国ジャーナル』もソリューションメディアと呼べますね?

トラック王

読者の「悩みを解決する」ことをテーマに記事を配信しておるからのう!

全国展子

私は、中古車両の買取購入相談、車両探しも受け付けていますからね!!


【取材協力】『コマツ』スマートコンストラクション推進部

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