【サイズ別】ダンプの車両や荷台の寸法|主なダンプメーカーの特徴
公開 : 2024/01/11更新 : 2024/05/10
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回はダンプの種類のご紹介です!ブックマーク登録もよろしくお願いします!
ダンプには様々な種類があります。荷台のタイプや荷台の上がり方、ダンプカーとダンプトラックの違いや土砂などの積み荷、ダンプのメーカーはどこがいいのか?荷台部分のあおりの高さで積み荷の量が変わる?今回はダンプのあれこれを調べてみました。
ここならダンプナンバーが要らない場所など、法的な面からダンプの種類まで情報が満載!過積載覚悟でお届けします。是非参考にしてみてください。
ダンプとは?
トラックに箱型のベッセル(荷台)を装備している車両の事を指し、積み荷を一気に降ろすとゆう意味です。この特殊なベッセルの下部に、車体とつながっている油圧シリンダーがありシリンダーが伸びることで傾斜が生じ、積み荷を降ろすことが出来ます。また運転席の後ろにあたる部分には、鳥居があり積み荷を受け止める役目や「積み荷ここまで」のシールを張り過積載防止の目印を付けたりします。
一方、標準の平ボディのトラックはダンプと違い荷台が固定されているので積み荷の積み下ろしは、人の手やバックホー、クレーンなどによって行われます。
ダンプ独特の修理として、ベッセルの痛みがあります。使用時間が長くなるほど、ベッセル床部(デッキ)のすり減りが起こります。これは積み荷を降ろす際に、土砂が傾斜により滑り落ちるので自動的に摩擦による摩耗が発生します。
ベッセル床部がすり減ると、溶接部分が露見してつなぎ目から穴が開くことが多くなります。そのダメージから錆が生じたり、穴が開き積み荷がこぼれ落ちることがあるので早めに修理が必要です。底部の痛みだけであおりや鳥居がまだ使えると判断した場合、一面張替修理が多く見受けられます。
最近のダンプの仕様として、ベッセルの材質には耐久性と強い強度を併せ持つ「耐摩耗鋼」をデッキとリアゲート、更にサイドパネルに使用しているダンプが多く、ボディにはスウェーデン鋼を選択できる車種もあります。
【サイズ別】ダンプの車両寸法・荷台寸法・最大積載量の目安
トラックの大きさによってダンプの最大積載量が違います。それに伴って運転免許の種類も変わってきます。同じ中型でも車両総重量によって、準中型、中型になり増トンのダンプになると大型免許が必要になります。きちんと確認しないと、何かあった時に自分の免許にペナルティが付くだけでなく、会社や荷主さんにまで影響するので不安な時は再確認が最低のルールです。
また過積載にならないように、比重の違う積み荷の計算もしなくてはなりません。比重が1の時には計算は不要ですが、1.3や1.9などはその分だけ重量があるので容積を少なく積まなければなりません。例えばショベルカーのバケットは、大きさによってすくえる容量が決まっています。それに比重をかけなければなりません。
小型ダンプ(2tダンプ)普通免許、準中型免許
小型ダンプの荷台寸法
長さ 3,050mm
幅 1,600mm
あおり 320mm
最大積載量 2~3t
※日産アトラス ダンプ2DW シングルキャブ 標準ボディより
中型ダンプ(4tダンプ)中型免許(8t限定)
中型ダンプの荷台寸法
長さ 3,400mm
幅 2,170mm
高さ 340mm
最大積載量 3.8t
※いすゞ自動車 FORWARDダンプ 標準車より
大型ダンプ(20tダンプ)大型免許
大型ダンプの荷台寸法
長さ 5,100mm
幅 2,200mm
高さ 500mm
最大積載量 9.3~9.5t
※UD Quon ダンプ CD 標準車より
重ダンプ
超大型ダンプの荷台寸法
長さ 6,100mm
幅 3,985mm
高さ 1,945mm
最大積載量 60.6t
※CAT 775Gより
こちらの重ダンプは、公道を走っているタイプとは違い鉱山や採石場などの特殊な現場で走行しています。ベッセルの形状も箱型ではなく、横から見るとV字になっています。
ダンプの形状の主な種類
ダンプの形状はベッセル違いだけではなく、油圧シリンダーの方向やベッセルを動かす動力の違いも関係しています。
リアダンプ
リアダンプは通常のダンプとあまり変わりませんが、耐摩耗鋼板を使用したベッセルが頑丈なタイプです。砕石などの硬いものを積載する際に用いられ、この特殊な鋼板は軽量な特徴も持ち合わせています。
ローダーダンプ
セフテーローダーダンプとも呼びますが、ベッセル部分が後方にスライドします。ダンプ機能と荷台のスライド機能で土砂運搬と、小型の什器の積み下ろしが容易になります。重機を積むときに、そのままスライドしたベッセルが地面に着地しているので、アルミブリッジの持ち運びが不要です。スライドダンプとも呼びます。
強化ダンプ
強化ダンプはデッキの鋼板を厚くして、ベッセル本体を強化しています。デッキの厚さは6mmで、同じようにサイドパネル、リアゲート、鳥居のフロントパネルも通常の物より厚く作られています。さらにスーパー強化ダンプになるとデッキの厚さが9mm、フロントパネル4.5mmと耐久性が高いのが特徴です。
3転ダンプ
3転ダンプは土砂などの積み荷を、ベッセルのどの方向からでも排出できる仕組みのダンプです。通常の真後ろ、右、左と3方向にベッセルを傾斜することが可能です。
コボレーン付きダンプ
コボレーンとは洒落のようなネーミングですが、ダンプ用の飛散防止装置の事です。産業廃棄物を運搬するダンプは、液体状の産業廃棄物を運ぶ際に外に漏れないようにしなくてはなりません。そのためブルーシートのようなあおりシートを使用したり、あおりの上部にさらにあおり板が装備され、荷台の上から積み荷が飛ばないように高さを出しているダンプもあります。
Lゲート付きダンプ
ベッセルのリアゲートが下方に開く形状のダンプです。そのため大きなサイズの砕石や積み荷を滑り下ろすことが出来る特徴があります。
クレーン付きダンプ
クレーン付きダンプはユニック付きともいわれます。ユニックは古河ユニックかタダノで製作されますが前にフックを止めるものと、後ろにフックを止めるタイプがあります。どちらも性能に変わりはありません。このユニックを操作するには吊り荷の重量によって、玉掛けの資格やクレーンの資格が必要です。
土砂ダンプと土砂禁ダンプ(深ダンプ)の違い
ダンプは土砂を積むときに使用します。ベッセルを傾斜することで積み荷を降ろす時に便利にできています。ですがダンプの積み荷は、土砂ばかりとは限りません。他に産業廃棄物のように砕石や廃材など、中には液状の汚泥などを運搬することがあります。
ダンプナンバーの他に、トラックには表示義務のある業種があります。それが産業廃棄物を取り扱う業種です。汚泥を運搬する際の流出防止シートなどの密閉シートが必要です。
ダンプのメーカーの主な種類
ダンプのメーカーはいすゞ自動車、UD、三菱ふそう、日野自動車、各社のシャシーに架装専門の会社が特殊加工してダンプを製作します。新車を購入すると、半年以上納車に時間が必要とされます。すぐに必要な時は、中古車を探した方が早く手に入ります。
架装の会社として、新明和、極東開発、サンワボデー工業、小平産業などがあります。ダンプは先にベッセルを鋼板から型抜きし、溶接して箱型にします。その後シャシーにシリンダーとベースの仕組みを取り付けます。その後にベッセルとシリンダー部分を接合のうえ塗装して完成します。
ダンプの種類は上記の項目に挙げたほかに、ファームダンプ(農作物を積載する深あおりタイプ)、スライドダンプ(ベッセルがスライドして傾斜するタイプ)、長尺ダンプ(ベッセルが長いタイプ)、ローツインパワーダンプ(ベッセルが箱状ではなく板状のタイプ)など様々な用途に合わせた形状があります。特に長尺など重量のある積み荷を積載するダンプは後軸が2軸、3軸の物もあります。これは軸にかかる重量が10tを超えてはならないと決められているので、軸重を分散するために軸数を多くしています。
ダンプ車両についてのまとめ
ここまでダンプの車両や荷台の寸法についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。ダンプと一口に言っても、積み荷や用途によって実に様々なダンプがありました。特に気を付けたいのは過積載で、往復の工程を少なくするためにたくさん積みたいのはやまやまですが、荷主さんや会社に迷惑をかけることになりますのでやめましょう。
またダンプの重量が増すと、積み荷を降ろす時に摩擦が大きくなりベッセルのデッキの摩耗が早くなります。さらにブレーキのかかりも悪くなり、タイヤの摩耗も早くなります。事故の原因にもなりかねません。ダンプはベッセルもそうですが、きちんと足回りやブレーキ、エアタンクなどのメンテナンスをしっかり行いましょう。
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もしお持ちのダンプの調子が悪くなったり、ベッセルの摩耗やシリンダーの不具合が気になったらそろそろ買い替えを検討するタイミングかもしれません。まだダンプがしっかりしているうちに高額買取をしてもらえるか打診してみることをおすすめします。そんなときはトラック王国のトラック買取サービスを活用してみてください。
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