クレーンの資格って何があるの?運転士免許・技能講習・特別教育をホンキ解説!!
公開 : 2021/09/25
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回はクレーンの資格について、皆さんのギモンを全解消!「クレーンの免許や資格にはどんな種類があるの?」「合格難易度や費用はいくら?」「受験資格は?」などなど。トラック王国の展子がお答え!運転士免許や技能講習、特別教育などの違いについてもご紹介します!これを読めばクレーン免許や資格で迷うことなしッ!?
クレーンの資格種類[運転士免許・技能講習・特別教育]
さて!クレーンにはリモコンで操作するタイプや、タイヤのついた車両タイプ、天井のレールを移動するタイプなど、荷物を目的地まで移動させるために様々な形態があります。
クレーンの大きさによって、持ち上げられる荷物の重さも異なります。
そんなクレーンには、運転・操作するための資格が当然必要!
「運転士免許」や「技能講習」、「特別教育」といった試験をパスしなければいけませんね?
アナタは、どの免許や資格が必要になるでしょうか?
作業内容やクレーンの形状を考えながら、チェックしていきましょう★
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ココからは、クレーン資格の種類や取得費用、合格難易度について情報公開しちゃいます!ついてきてくださいねっ☆
クレーン資格[4種類の運転士免許]
クレーンの中でも、リアルに活用度の高い5トン以上の荷重を持ち上げられる資格をドシドシご紹介しますよ!
以下の4種類の運転士免許にご注目くださいっ◎。
- ■荷重5トン以上OKのクレーン運転士免許
- 1:クレーン・デリック運転士免許※旧名:クレーン運転士(限定なし) 荷重5トン以上のクレーンを、ほぼ全て操作できます!! これ、「クレーン運転士(限定なし)」と呼ばれることが多いですが、実は2006年から正式免許名は「クレーン・デリック運転士」ですよ★
- 2:クレーン運転士(床上運転式限定) 操作する人と荷物が一緒に移動するタイプの、床上運転式クレーンが動かせます。
- 3:移動式クレーン運転士 同一の席でクレーン操作と運転が行えるホイールクレーンや、クレーン操作と運転は別の席だけれどパワフルなトラッククレーンを操作できます。
- 4:揚貨装置運転士(ようかそうちうんてんし) 船舶に取り付けられたデリックおよびクレーンで、5トン以上の荷重を運べる免許です!
クレーン運転士免許1:クレーン・デリック運転士※旧名:クレーン運転士(限定なし)
こちらは、労働安全衛生法で定められた免許の一種。
学科試験や実技試験に合格すると、ほぼ全てのクレーンを運転できるようになります★
かつては、「クレーン運転士(限定なし)」と呼ばれていた免許ですが、「デリック運転士」と合併し、2006年4月からはクレーン・デリック運転士に変更されましたよ!! (この呼び方で語る人が、意外とまだ少ないのが難点☆)
2006年以前にデリック運転士免許を取っていた方は、デリックのみを運転できる「デリック運転士(限定あり)」扱いとなるのをお忘れなく。
クレーンを運転するには、限定解除の試験を受けて合格する必要がありますよ!
クレーン・デリック運転士の取得難易度
クレーン・デリック運転士の免許を得るには、クレーンやデリックに関する知識や、原動機などに関する知識、関連法令などを学科講習で覚える必要があります。
また、クレーンの運転技術や、運転に必要となる合図などを実技講習で教わります◎。
これらの講習を経た上で試験が行われ、学科は総合点60パーセント以上をクリアしないと合格できません。
- ■クレーン・デリック運転士の取得難易度
- 少し難しい
このため、クレーン・デリック運転士の合格率は約60パーセント前後と、他の資格に比べて少し低くなっています!
さらに、クレーン・デリック運転士の免許を取得しても、玉掛けの資格がなければクレーン作業が行えませんので、事前に取得しておきましょう。
(玉掛けの資格情報は、レッスン3をチェック★)
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玉掛けが出来ないとクレーンも動かせないんじゃな!
クレーン・デリック運転士の取得費用
「クレーン・デリック運転士は便利な免許だから、取得費用が高いのでは?」と思った方もいるでしょう。
結論から言うと!取得には10万円以上の費用がかかります。
- ■クレーン・デリック運転士の免許取得費用
- 10万円程度
個人で支払う場合は、高額に感じる方もいるでしょう…。 でも! 教習所によってはテキストが不要であったり、仕事に必要であれば費用を勤務先の会社が負担してくれる場合もあります!!
クレーン運転士免許2:クレーン運転士(床上運転式限定)
クレーン運転士の中でも床上運転式クレーンを操作するには、床上運転式限定免許が必要です。
床上運転式クレーンとは、本体から下がった操作ペンダントを使って5トン以上の荷物を床上で操作できるクレーンのこと。
よく、工場などに用意されているクレーンなのです◎。
- ■床上運転式クレーン
- ・操作ペンダントで荷物を動かすことができる
- ・工場などに用意されていることが多い
ちなみにこの床上運転式クレーンは、5トン未満の場合であればクレーン運転の特別教育修了のみで操作できます。
クレーン運転士(床上運転式限定)の取得難易度
この資格を得るための難易度は、やさしめ! マジメな態度で講習を受講すればほとんどの人が合格でき、スムーズに資格を得られますよ★
- ■クレーン運転士(床上運転式限定)の取得難易度
- 取得しやすい
資格を得るために必要な講習は3日間!
1日目に学科講習、2日目に学科講習と学科試験、3日目に実技講習と実技試験が行われます。
これらの試験に受かると、床上運転式クレーンを操作できるようになるのです。
クレーン運転士(床上運転式限定)の取得費用
クレーン運転士(床上運転式限定)の免許は、取得するのにどれくらいの金額がかかるのでしょうか?
取得費用は受講者の持っている資格などによっても変動しますが、およそ2万円から3万円程度で取得が可能です。
- ■クレーン運転士(床上運転式限定)取得費用
- 2万円~3万円程度
また、取得までに受講が必要な講義は、学科と実技を合わせて10時間から20時間程度。 これは仕事を調整して、時間を確保しなきゃですね★
クレーン運転士免許3:移動式クレーン運転士
移動式クレーン運転士の免許は、取得後にトラックやラフテレーン、クローラーなどの移動式クレーンを運転・操作することができます。
また、クレーンの作業と合わせて玉掛け作業を行う場合は、玉掛けの資格も持っていないと作業が出来ませんので、併せて取得しておかないといけませんよ!
玉掛けの資格については、レッスン3でくわしく解説★
移動式クレーン運転士の取得難易度
移動式クレーン運転士の免許を得るには、全国にある安全衛生技術センターで学科試験を受けたり、教習所などの都道府県労働局長登録教習機関で実技試験を行います。
試験の合格率はおよそ70パーセント!
講習の重点を押さえておけば、取得が可能でしょうね★
- ■移動式クレーン運転士の免許取得難度
- 取得しやすい
早速、ご近所の教習所をチェックするっきゃないですね! GO!!
移動式クレーン運転士の取得費用
移動式クレーン運転士の免許を得るには、学科講習や技能講習費の他に、試験の手数料もかかります。
これらの費用を合算すると、およそ10万円から15万円程度になりますが、この金額は受験場所によっても変動しますので、目安としてお考えください。
- ■移動式クレーン運転士の免許取得費用
- 10万円から15万円
ココで1つ注意点!
免許取得は誰でもできますが、交付は18歳以上じゃないとダメというトラップ付きなのが移動式クレーン運転士のニクイところ!!
「若いうちに資格を取っておこう!」と思っている、18歳未満の方はご注意を★
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こりゃビックリ箱のようなトラップじゃのう!!!
クレーン運転士免許4:揚貨装置運転士(ようかそうちうんてんし)
「揚貨装置運転士」という聞き慣れない種類がありますね…。
一体どんな機械を運転できるのでしょうか?
これは、荷重が5トン以上の船舶に付いたデリックやクレーンを動かすことができ、船や陸にある荷物を運ぶ際に必要なクレーンを操作できる免許のこと。
- ■揚貨装置運転士とは
- 荷重5トン以上の船舶用デリックやクレーンを操作できる
この免許は、港湾での荷役作業を行える特別なもの!
百戦錬磨のように思えるクレーン・デリック運転士ですら、船舶用デリックは操作できないので、ご注意ください!!
揚貨装置運転士の取得難易度
揚貨装置運転士の試験は、合格率が約80パーセントと、とっても合格しやすくなっています★
- ■揚貨装置運転士の取得難易度
- 取得しやすい
一発合格も夢ではありませんね!!
揚貨装置運転士の取得費用
揚貨装置運転士の免許取得には、受験資格は特にないので、必要だと思ったら取得にチャレンジしてみましょう!
免許取得のために講習を行う教習所も多く、8万円程度で受講できます。
また、試験は年に1回から2回。
安全衛生技術センターで行われていて、こちらは1万円程度で受験することが可能です★
- ■揚貨装置運転士の取得費用
- 9万円程度
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つまり、教習費用と受験費用を合わせて約9万円が必要になるんじゃな!
レッスン3▶︎▶︎▶︎
クレーン資格[3種類の技能講習]
技能講習とは、労働安全衛生法にもとづくクレーン技能の講習のことです!
クレーン資格の中でも、技能講習が必要になるものは、以下の3種類!!
- ■技能講習が必要なクレーン資格
- 1.小型移動式クレーン
- 2.床上操作式クレーン
- 3.玉掛け(1トン以上)
これらの技術は、建設現場や工事現場、工場などで作業を行うのに必要になりますよ。
以下の項目では、これらの資格の具体的な内容や受講費用、修了難度について触れていきたいと思います!
これを読んでから、資格のゲットを考えてみてはいかがでしょうか!?
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クレーン資格は、工事の時に必要なのトラー
クレーン技能講習1:小型移動式クレーン
小型移動式クレーンは、吊り上げることができる荷重が5トン未満の移動式クレーンを指しています。
このクレーンを操作するためには、所定の学科講習を13時間程度、実技講習7時間の受講が必要になります!
そんな学科や実技の講習内容は、以下のようになっています。
- ■小型移動式クレーンの講習内容
- 学科 クレーンに関する知識、原動機や電気に関する知識、関連力学、関連法令など
- 実技 クレーンの運転、運転に必要な合図など
講習受講後は、修了試験が行われますので、それぞれの要点をキチッと押さえておきましょう!
小型移動式クレーンの受講費用
小型移動式クレーンの講習は、持っている資格や場所によって金額が異なりますが、テキスト代などと合わせて3万円程度で受講できますよ。
- ■小型移動式クレーンの受講費用
- 3万円程度
この講習は各地で行われていますが、キャンセル待ちになるほど応募があることも。
なので、申込みは早めに行ったほうが良いですよ◎!
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モタモタしていたら、姫がフライングゲットしちゃうトラー!
小型移動式クレーンの修了難易度
小型移動式クレーン技能講習は、講習の内容をきちんと覚えておけば、修了後に行われる試験も難なくできるようです。
- ■小型移動式クレーンの修了難易度
- 問題なく修了しやすい
また、移動式クレーンの免許取得より簡単なので、先に修了させておく人もいるようです◎。
すでに保持している資格によっては、学科と実技のコースが異なったり、助成金を活用できる場合もあるので、受講前に確認しておきましょう!
この資格があれば、土木や建設、電気工事現場でも技術が活用できますよ。
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取っておいて損がない資格ですね!
クレーン技能講習2:床上操作式クレーン
床上操作式クレーンは、工場の天井に設置されている大きなクレーンのことを指しています。
このクレーンはペンダントスイッチで操作することができ、操作を行うとホイスト部分が動くので、同時に移動する必要があります。
つまり、操作者が床の上でコントロールすることから床上操作式と呼ばれていて、専用の資格を得なければいけないのです。
床上操作式クレーンの受講費用
床上操作式クレーンを運転するために必要な費用は、所有している資格などによっても金額が変動しますが、およそ2万円から3万円程度になります。
- ■受講費用
- 2万円から3万円程度
また、床上操作式クレーンのロープから荷を掛けたり外す作業には、玉掛けの資格も必要になるのでご注意ください!
床上操作式クレーンの修了難易度
床上操作式クレーン運転の資格は、3日間の間に学科や実技の講習や試験が行われ、他のクレーン免許と比較しても難易度は低くなってます。
- ■床上操作式クレーンの修了難易度
- 問題なく修了しやすい
また、この講習を終えてもクレーンに吊り上げができるだけなので、玉掛けの資格もないと荷物を動かせませんよ!
このあとに登場する、クレーン技能講習3をチェックしてくださいね!
これらの資格があれば、工場内によく設置されている天井クレーンやジブクレーンを運転できます★
クレーン技能講習3:玉掛け(1トン以上)
玉掛けとは、クレーンのフックに荷を掛けたり外す作業を指します。
この玉掛けを行う際は、シャックルやワイヤーロープなどの用具が必要。
さらに、玉掛けの技能講習を受けて資格を得た人がいないと行えませんよ!
もしも玉掛けの資格を持ってない人が作業を行うと、掛けた荷が外れて事故などが起こる可能性も…!
玉掛けの資格保持者は、荷物や環境、クレーンなどの状態を考慮した上で、作業を行う必要があるのです。
玉掛け(1トン以上)の受講費用
では、玉掛け業務を行うために必要な技能講習の受講料は、いくらぐらいになるのでしょうか?
- ■玉掛け(1トン以上)の受講費用
- 約2万2千円
この金額は、受講する場所や、すでに保持している資格によって若干異なります。
あくまで目安程度にお考えください。
玉掛け(1トン以上)の修了難易度
玉掛けの資格はクレーン作業を行う場合に必要になるので、必ず事前に取得しておきましょうっ!
1トン以上の玉掛け資格を得るには、およそ2日間の学科講習と1日の実技講習が必要です。
講師の方が話す内容をしっかり覚えていれば、試験も苦労することがなく、取得しやすくなっていますよ◎!
- ■玉掛け(1トン以上)の修了難易度
- 問題なく修了しやすい
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玉掛けの資格は、何かと必要!これは取っておきたいですね
クレーン資格[5種類のクレーンが操作できる特別教育]
下記の荷重5トン以下のクレーンタイプは、操作方式に関係なく「特別教育」を受ければ全て運転が可能です!
- ■特別教育を受ければ操作できるクレーン資格
- 1:小型移動式クレーン
- 2:クレーン運転特別教育
- 3:デリック特別教育
- 4:跨線(こせん)テルハ
- 5:玉掛け(0.5トン~1トンまで)
特別教育の内容
この特別教育は、クレーンに関する知識や原動機、力学、法令などの学科科目と、運転技術や運転に必要な合図を行う実技科目に分類され、合計13時間程度の履修が必要となります。
- ■特別教育の内容
- ・学科科目→9時間程度
- ・実技科目→4時間程度
特別教育を受ける場所は、企業の事業所や各地の労働局長登録教習機関となっています。
特別教育の受講費用
では、5トン未満のクレーンを運転するのに必要な学科や実技の特別教育は、いくらぐらいで受けられるのでしょうか?
この費用は場所によっても変動しますが、下記程度となっています。
- ■特別教育の受講費用
- 1万2千円から1万3千円程度
特別教育の受講が終われば、「特別教育修了証」が交付されますので、しっかり保管しておきましょう。
特別教育の修了難易度
特別教育はどんなところが難しいのでしょうか?
実技は安全確認や指差しなどの作業をしっかり行えば大丈夫。
しかし、学科の玉掛け問題は「ちょっと難しい」という意見もあります。
講習内容をしっかり覚えて挑めば大丈夫ですけどね!
それさえ注意すれば、比較的カンタンに合格できますよ!
- ■特別教育の修了難易度
- 問題なく修了しやすい
ちなみに、教習所ではなく一企業として特別教育を行っている会社もあります。
その場合は、試験がないケースもあるようなので、勤めている企業に確認しましょう★
クレーン資格のまとめ
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今回はクレーンの運転士について説明しましたが、ご理解頂けたでしょうか?
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クレーンの資格といっても、様々な形態があるんじゃな。
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姫もクレーンが欲しいトラー!
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クレーンで何をするつもりなんですか?
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お菓子のお城を王国に建てるトラー!
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クレーンが無くても建てられるのでは…
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