マイクロバスの免許取得費用や規格って?必要な免許や燃費事情も!
公開 : 2016/11/08更新 : 2018/01/16
みなさん、こんにちは! トラック王国の展示場スタッフ、全国 展子(ぜんこく てんこ)と申します!
今回は、マイクロバスの免許について!運転免許の種類や取得費用、普通免許や中型免許限定解除の事情、燃費に触れていきます。「マイクロバスの運転に必要な免許って何だろう?」「マイクロバスの燃費ってどの程度かな?」と考えていた方は、この記事で疑問を一挙解決できますよ!
目次
【関連記事】マイクロバスの定員について!
マイクロバスに必要な4つの運転免許
マイクロバスは、2007年の道交法(道路交通法)改正によって加えられた中型自動車免許の対象にあたる、11人以上が乗れるバス(特定中型自動車)です。
主な用途としては、冠婚葬祭や学校、観光地などでの無料送迎が挙げられ、スクールバスやイチゴ狩りに向かう際などに、子供を乗せたマイクロバスが走行しているのを見たことある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
最近はマニュアル車(MT)もオートマ車(AT)も活躍しています!
マイクロバスを運転するために必要である中型自動免許は、大型化が進み、事故が多発していた貨物自動車のドライバーによる事故を防ぎ、世界的な免許区分傾向に合わせるために設立されたのです!
マイクロバスの車両は中型自動車免許の区分にあたり、車両総重量5トン以上11トン未満、最大積載量は3トン以上6.5トン未満、乗車定員11人以上29人以下に定められています。
マイクロバスの車両 | |
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車両総重量 | 5トン以上11トン未満 |
最大積載量 | 3トン以上6.5トン未満 |
乗車定員 | 11人以上29人以下 |
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そんなマイクロバスをレンタカーなどで運転するには、8トンの限定がない中型免許か中型二種免許、大型免許か大型二種免許のいずれかが必要!
また、1970年代に交付されたマイクロバス限定の大型自動車免許は、2007年以降も引き続き活用することができます。
マイクロバスの運転可能免許 |
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8トン限定なし中型免許 |
8トン限定なし中型二種免許 |
大型免許 |
大型二種免許 |
マイクロバス限定大型免許 |
マイクロバスが大型自動車として扱われる場合は、園児を定員の2/3まで乗せた上で、運転手や教員などを合わせて30人を超えた場合などです。
この際は、大型免許がないと運転が出来ません!
ちなみに2007年の6月以前に普通免許を取っていた場合は、8トン限定中型免許の持ち主となり、この免許を持った状態でマイクロバスを運転してしまうと、免許条件違反に問われてしまうので、ご注意下さいね。
さらに、8t限定(中型限定)の免許を持っている場合は、免許の限定解除を行わないと、マイクロバスは運転できませんよ!
【関連記事】中型8t限定免許の限定解除とは?一発試験・教習内容・審査費用を大公開
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ここから先は、マイクロバスの運転に必要な免許の詳細についてです!
【1】8t限定なしの中型免許
マイクロバスを運転できる免許である8トン限定なしの中型免許は、教習に加えて、普通免許取得時にも必要な路上での試験が課せられます。
この試験に加えて、仮免許取得後は5日以上の路上での教習が行われます!
さらに適性試験は、大型免許と同じような基準のテストになっています。
ちなみに、普通免許や大型免許と同じく、教習は9ヶ月以内に終えないといけません。
また、普通免許を中型自動車登場以前に取得した場合は、中型自動車の中でも乗れる範囲が限られる「8トン限定」という免許になります。
この免許を持っている場合は、免許証に「中型車(8トンに限る)」という表記が入るようになっております! つまり、中型の自動車全てが乗れる訳ではないのです。
中型免許の取得条件は、普通自動車免許や大型特殊免許を持ち2年以上が経過していることや、満20歳以上の年齢、両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力を備えていることなどが挙げられます。
中型免許の取得条件 |
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普通免許や大型特殊免許を持ち2年以上が経過 |
年齢満20歳以上 |
両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力 |
また、8トン限定免許を持っていれば、試験場で技能試験を受けて合格するか、教習所で教習受講と技能試験に合格すれば、限定を解除することが出来ますよ★
ちなみに中型免許の取得後は、更新時に適性検査を受けなければいけなくなっています。
【2】8t限定なし中型二種免許
8トンの限定がない中型二種免許は、マイクロバスの定員である11人から29人までの人を乗せて旅客自動車運送業を行う場合に必要です。
旅客自動車運送とは、乗客を乗せて目的地まで運んだり、運転代行業務を行うことを指していて、マイクロバスの場合はコミュニティバスなどの業務に必要!
車両は最大積載車3トンから6.5トン未満、車両総重量5トンから11トン未満の範囲内で運転することができます。
二種免許の特徴として試験内容にも違いが現れ、実技試験の際は二種免許の方が合格点が高く、難易度が高くなっています。
さらに学科試験は中型免許の問題に加え、旅客に関する問題も追加されていて、合格すれば中型免許で乗ることができる車両を全て乗れちゃうのです!
この免許を取得できる方は、普通免許や中型免許、大型免許や大型特殊免許などを持ち、3年以上が経過していることや、満21歳以上であることが条件となります。
さらに視力が両目で0.8以上、片眼で0.5以上、深視力の検査で誤差が2㎝以内、信号機の色が判断できることなども挙げられます。
中型二種免許の取得条件 |
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普通免許や中型免許、大型免許や大型特殊免許などを持ち、3年以上が経過 |
年齢満21歳以上 |
両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力、深視力の検査で誤差が2㎝以内 |
信号機の色が判断できる |
二種免許は運転できる車両がさらに多くなり、取得条件も厳しくなるので、一般的に一種よりも格上と見なされています。
ちなみに、マイクロバスと似た条件を持つ中型バスは、車両単体でレンタルすることはできず、運転手と一緒に車体を借りることは可能です!
【3】大型免許
大型免許は、主に大型バスなどの乗車定員が30人を超え、最大積載量6.5トンを超える車を乗るために必要です。
この大型免許の取得条件は、満21歳以上で普通免許や中型免許、大型特殊免許を取得して通算3年以上経っていて、視力が両眼で0.8以上、片眼0.5以上、深視力誤差2センチ以下であることなどです。
【関連記事】大型免許取得・更新時の視力検査、不合格の場合は?中型・2種免許の豆知識
また、運転に支障を及ぼす恐れのある病気や、交通違反や事故を起こして行政処分を受けて、欠格期間が終了していない人は、免許を取得することが出来ません。
大型免許の取得には、安全確認を充分に行うことや、スピードを出し過ぎないことなど、基本的な事項をキッチリ守ることが大切になるので、基本事項を意識した上で講習を受講しましょう!
大型免許で運転する車両は、車体が大きな車両であるためにカーブが曲がりにくかったり、道路の幅ギリギリになる場合もあるので、特に運転スキルが必要ですが、この免許を取れればマイクロバスも運転することができますよ!
大型免許の取得条件 |
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普通免許や中型免許、大型特殊免許などを持ち、3年以上が経過 |
年齢満21歳以上 |
両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力、深視力の検査で誤差が2㎝以内 |
さらに、大型免許を取得することが出来たら、輸送業の仕事の幅を広げることもでき、免許取得のために教育訓練給付金が利用できる場合もあるので、利用してみてはいかがでしょうか?
【4】大型二種免許
大型二種免許は、観光バスや路線バスなどの乗車定員30名以上の車を運転して、旅客業務を行うのに必要です。
旅客業務を行うということは、乗せた人の命を預かることになるなので、専門知識や技術が無いといけません!このため試験においては、安全確認を多く行うことが重要視されているようです。
また、教習の中でも難しいと言われる鋭角を曲がる時は、後輪の内側をあまり意識しないで、前輪の外側を縁石スレスレに通していきます。
さらに後進を行う際は、曲がる方向と逆に曲がっていけば良いのですが、後輪の内側が難しく感じられます。 このため、前輪を外側ギリギリにしていけば、後進をする距離も減って楽になりますよ!
二種免許は、主に仕事として使用する免許なので取得も大変ですが、取得できればドライバーとして誇れますよね。二種免許を取得していれば、車両総重量が11トン以上、最大積載量6.5トン以上の車両を運転することが可能です。
ちなみに、大型二種免許の取得条件は、以下のようになっています。
大型二種免許の取得条件 |
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普通免許や中型免許、大型免許や大型特殊免許などを持ち、3年以上が経過 |
年齢満21歳以上 |
両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力、深視力の検査で誤差が2㎝以内 |
大型二種免許を取得できれば、小型特殊自動車や普通自動車、中型自動車から大型自動車まで運転できちゃうので、当然マイクロバスを運転することも出来ますよ★
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では、マイクロバスの免許を得るには、いくらぐらいかかるのかのう~?
マイクロバス免許の取得費用
さて!「中型免許や大型免許を取得したいけど、費用はいくらぐらいなの?」と感じた方もいるかと思います。
ここでは、中型免許や大型免許を取得する際にかかる費用についてご紹介!
ちなみに、免許を取得する際の費用は、各地の教習所によって金額が異なりますので、参考程度にお考えください。
中型免許を取得する場合は、マニュアルの普通免許を持っていれば20万円程度、オートマの普通免許を持っていたら23万円程度で取得することができます。
●中型免許の取得費用
- 普通免許(MT)
- 20万円
- 普通免許(AT)
- 23万円
大型免許の取得も取得済み免許によって費用が変わり、マニュアルの普通免許を持っていたら30万円程度、2007年以前・以降の中型免許を持っていたら20万円程度で取得することが可能なんです。
●大型免許の取得費用
- 普通免許(MT)
- 30万円
- 中型免許(2007年以前)
- 20万円
- 中型免許(2007年以降)
- 20万円
教習所によっては、取得の際に教育訓練給付制度が利用できることもあるので、確認してみても良いのでは無いでしょうか?
普通免許ではマイクロバスを運転できない?
以前マイクロバスは普通免許でも運転が可能だったこともあり、「今でも普通免許で運転出来るんでしょ?」と思われる方もいらっしゃるようです。
しかし!マイクロバスの定員は主に11人以上29人以下となっているため、普通免許の乗車定員である10人以下をオーバーしてしまいます。
このような理由のため、大抵のマイクロバスは普通免許で運転することが出来なくなっているのです。
また、マイクロバスの中には普通車の規格で造られた車両も存在するんですが、普通免許では乗れないことが多くなっています。この理由は!ここでも乗車定員が関連しています。
乗車定員については、車検での乗車定員が重視されているため、多くのマイクロバスが採用している最大定員29人以上では、普通免許での運転が出来ないのです!
しかし、一部のキャンピングカーなどは、マイクロバスの座席を改造して乗車定員を減らして、普通免許で運転できる10人以下にしている事もあるので、この場合は運転が可能なのです。
普通免許でのマイクロバス運転 | |
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運転できる | 最大定員10人以下 |
運転できない | 最大定員29人以上 |
マイクロバスの規格
マイクロバスの規格は、乗車定員11人から29人、車両総重量8トン未満、最大積載量5トン未満の中型自動車の規格にあてはまります。 この規格は1970年以前に決められたものであり、大型免許がいらなかったために普通免許で乗れる普通車として見なされ、2007年以降は定員規定のために大型車として扱われました。
日本のマイクロバスは以下の2グループに大別でき、ワンボックスカーを改造して12人から14人まで載せられるタイプと、2トントラックと同じフレームを使って、乗車定員26人程度まで乗せられるタイプに分かれ、後者の方が主流となっています。
マイクロバスのタイプ | |
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ワンボックスカー改造タイプ | 乗車定員12人から14人程度 |
2トントラック同フレームタイプ | 乗車定員26人程度 |
また、マイクロバスの乗車定員を10名以下にして、車両総重量も5トン未満に落とすなどの改造を行った車両は、見た目はそこまで変化がなく、普通免許でも運転できます。
しかし、車両基準が異なってしまっているため、マイクロバスと呼ぶことができなくなっています…。
本来の車両規定であれば乗車定員が11名以上の場合大型自動車として扱われますが、マイクロバスは特別に中型自動車として扱われています。 このため、大型自動車の場合に必要となる登録時の審査も不要で、個人で所有することも可能なんです!
そんなマイクロバスの定員などについては、以下の記事をご参照下さい◎
ちなみに、「マイクロバスに子供を乗せたい場合はどうするの?」と思っている方もいるかと思います。
マイクロバスで未就学児童などを乗せる場合は、原則1人につき大人2/3人と数えます。
また、チャイルドシートは構造時に取り付けられないことも多く、使用が免除されています。
しかし!赤ちゃんは安全上・体力面ともに長時間移動は厳しいので、長時間の乗車は控えておきましょう。
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どうしても乗車が必要な場合は、短距離移動にとどめて椅子に座り、だっこしていましょう!
各免許で運転できる4輪自動車分類
ここまでは、免許や規格などについて触れてきましたが、「免許を取ったあとに運転できる車種は何があるの?」と思った方もいるのでは?
そこで今回は、各免許で運転できる車両についてまとめてみました!
大型免許の場合は、大型自動車はもちろん、中型自動車や普通自動車、小型特殊自動車や原動機付自転車まで運転できます。2007年以降に設立された中型免許では、中型自動車や普通自動車、小型特殊自動車を運転可能です。
- 大型免許
- 大型自動車、中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車、原動機付自転車
- 中型免許(2007年以降)
- 中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車
また、第2種免許の場合は中型・大型それぞれ運転できる車種は1種と同じですが、旅客運送業が可能になるといったメリットがありますので、仕事などの必要に応じて取得免許を考えてみましょう!
ちなみに、2017年から「準中型免許」が設立され、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満の車両である、2トントラックや4トントラックを18歳以上から運転できるようになりますよ。
マイクロバスの燃費
ここまでは、マイクロバスの免許や規格などに触れて来ましたが、実際にマイクロバスを乗る場合は、燃費も気になるのではないでしょうか?
ここでは、マイクロバスの燃費についてまとめてみましたが、車種や乗車人数、走行場所などによって変化しますので、目安の数字としてお考えください★
マイクロバスの車両は、ガソリン車とディーゼル車が用意されていることもあるんですが、ディーゼル車よりも振動が少なく静かなガソリン車を選ぶと、燃費はおよそリッター5キロから6キロになります。
対照的に、ディーゼル車の方は振動や音が気になることもあるかも知れませんが、燃費がリッター8キロから10キロまでとなるので、ディーゼルの方が燃費は優れているのです!
マイクロバスの燃費目安 | |
---|---|
ガソリン車 | リッター5キロから6キロ |
ディーゼル車 | リッター8キロから10キロ |
さらに車両に搭載されるギアによっても燃費の伸びが変化するので、こちらも購入の際などに確認しておいた方が良いでしょう。
マイクロバスの購入はコチラ!
マイクロバスの免許事情まとめ
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これがあれば、マイクロバスを乗るための免許に迷うことは無いかのう。
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マイクロバスだと周りを気にせず旅行できるのが良いですね。
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(苦しいギャグじゃな…)
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