増トントラックとは?増トン車の積載量・必要免許・メリット・デメリット
公開 : 2016/12/09更新 : 2023/12/08
「増t(トン)トントラック」とはどのようなトラックなのかをご存じでしょうか?今回の内容は、増t(トン)トラックの特徴と積載量、車種ごとの寸法比較や免許、メリット・デメリットについて完全解説!これを読めば、全知識を知ることができちゃいますよ★
目次
増t(トン)トラックの仕様とは?[特徴・サイズ]
皆様は「増トントラック(増トン車)」をご存じでしょうか?
これは通常のトラックよりも、「積載量を増やした」トラックのこと!
各メーカーは、6.5トンや8トンといった積載量のトラックを製造しており、それらが「増トントラック」「増トン車」と呼ばれているワケなんです!
(便宜上、6トン車 8トン車と表すケースもありますが☆)
【関連記事】8トントラックについてさらに詳しく!
中型4トントラックは4トン前後の積載量が多くなっていますが、「少し物足りない!」「もうちょっと積載が欲しい!」と思っているトラックドライバーさんもいます。
では、「大型トラックを購入すればいいじゃん」という話になると思うのですが、大型トラックは、費用はもちろんのこと維持費も高め。
経済性と稼働率のバランスが合わないケースも出てきます…。
そこで!
そんなドライバーさんのお悩みを解消すべく中型と大型の間をとった増トントラックが生まれたというわけです☆
ご参考までに、『トラック王国』の増トントラックページも見てみると楽しいでしょう☆ たくさんの写真付きで車両を比較できるので、実物をイメージできますよ!
ちなみに、ココで豆知識をひとつ☆
よく、「中型トラックと増トントラックは見分けがつきにくい」と言われていますが、実はポイントがあるんです!
それは…、ナットの数!
中型トラックは6穴メインなのに対し、増トントラックは8穴がメインになっています!!
(※たまに、大きめの増トンだと10穴ってこともありますが☆)
こんな目線から、増トントラックをチェックしてみるのも楽しいですよ。
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そこで今回は、増トントラックの特徴や車種別の寸法について、ご紹介していきます★
増t(トン)トラックの特徴
続いてご紹介するのが、増トントラックの特徴について!
増トントラックは、中型トラックの積載量を増やしたトラックのことですが、どのように重量を増やしているかをご存じでしょうか?
この増やし方は中型の4トントラックをベースとし、車軸やフレームを強化することにより車両重量が増え、6.5トンや8トンまでの積載を可能にしているんです。
最近では日々需要が高まっているため、トラック販売市場でのラインナップも増加傾向にあります。
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また、増トン車には「どんな種類があるの?」と疑問に思った方も、いるのではないでしょうか?
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気になるトラー!!
実は、10トントラックの増トン車も過去には存在していましたが、いまはほとんどありません。なぜなら、大型トラックは道路交通法で最大総重量25トンと定められているのですが、その規定を超える恐れがあるので、増トンで積載量を増やすことができなくなったのです。
このため、増トントラックは中型というのが定着しているのです。
増t(トン)トラックの目安寸法[増トントラックの定義]
増トントラックの特徴について触れたところで、次は寸法について!
ちなみに、一般的な4トントラックからの増トントラックの定義は、以下のようになります。
4トントラックを基にした増トントラックの定義 | |
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車両総重量 | 8~11トン未満 |
最大積載量 | 5~6.5トン未満 |
これらの定義に該当するトラックは、中型のワイドロングと同等程度であると考えて良いと思います。
通常のトラックと比較した場合、最大積載量はもちろんですがタイヤの大きさが異なります。
また、4トントラックであると最大積載量が4トン以下になる場合があるのに対し、増トントラックの場合だと最大積載量を十分活用できると言った点が挙げられます!
世間では増加傾向にある増トントラックですが、その数はまだそこまで多くはなく、今後トラック業界の中心的な役割を果たすことが見込まれているんです!!
以下の項目では、人気の高い6トン・8トンクラスの増トントラックの寸法ついて、触れていきたいと思います。
6t(トン)クラスの増トントラックサイズ・寸法
さて、トラックの寸法についてですが、まず各メーカーの6トンクラスのトラックを確認していきましょう。
この増トンされた6トントラックは、6トン前後の積載量になるように造られているため、車種によって寸法に違いがあるのです!
三菱ふそう・ファイター(平ボディ) | |
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最大積載量 | 6,300キログラム |
車両総重量 | 10,880キログラム |
荷台長 | 5,750ミリメートル |
全長 | 7,685ミリメートル |
荷台幅 | 2,350ミリメートル |
全幅 | 2,470ミリメートル |
荷台高 | 400ミリメートル |
全高 | 2,485ミリメートル |
日野・レンジャー(冷蔵冷凍車) | |
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最大積載量 | 6,600キログラム |
車両総重量 | 10,900キログラム |
荷台長 | 6,490ミリメートル |
全長 | 8,910ミリメートル |
荷台幅 | 2,140ミリメートル |
全幅 | 2,340ミリメートル |
荷台高 | 2,050ミリメートル |
全高 | 3,390ミリメートル |
いすゞ・フォワード(ウイング) | |
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最大積載量 | 5,400キログラム |
荷台長 | 6,210ミリメートル |
荷台幅 | 2,405ミリメートル |
荷台高 | 2,415ミリメートル |
このように同じ6トントラックでも、車種によってサイズに違いが出てくることをお分かり頂けたかと思います!
お次は、さらにサイズが大きい8トンクラスの寸法について、触れていきたいと思います★
8t(トン)クラスの増トントラックサイズ・寸法
増トントラックの8トントラックについて、順番に見ていきましょう!
8トントラックの寸法には決まりがないので、メーカーや車種、形状によってサイズが変わってきます。
三菱ふそう・ファイター(平ボディ) | |
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最大積載量 | 8,500キログラム |
車両総重量 | 13,250キログラム |
全長 | 7,540ミリメートル |
全幅 | 2,290ミリメートル |
全高 | 2,565ミリメートル |
いすゞ・フォワード(アルミブロック) | |
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最大積載量 | 8,000キログラム |
車両総重量 | 13,590キログラム |
全長 | 8,450ミリメートル |
全幅 | 2,330ミリメートル |
全高 | 2,720ミリメートル |
UDトラックス・コンドル(平ボディ) | |
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最大積載量 | 8,600キログラム |
車両総重量 | 15,240キログラム |
全長 | 10,955ミリメートル |
全幅 | 2,460ミリメートル |
全高 | 2,750ミリメートル |
先程ご紹介してきた6トントラックと同様に、こちらもそれぞれの車両に違いがありますね。
増t(トン)トラックを運転するために必要な免許![中型免許・大型免許]
では、増トントラックを「運転したい!」と思った場合は、どのような免許が必要なのでしょうか?
この増トントラックの中でも中型規格に該当する車両であれば、中型免許で運転が可能となります!
また、積載量を求めている人の中には「大型トラックで良いんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、大型トラックを運転するためには新規で大型免許を取得しなければいけません。
【関連記事】新規で大型免許取得時の視力検査が不合格の場合は?
増トントラックは中型規格でも、大型規格に迫る積載が可能でありながら、中型免許のみで運転できちゃうのです◎。
ちなみに、増トントラックの中には中型扱いのものと、大型扱いになってしまうものがあるため、中型免許を所持している方が大型クラスの増トントラックを運転してしまうと交通違反になってしまうので要注意!!
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過去には確認を怠ったことで規格外の車両を運転してしまい、無免許運転と見なされ警察に「検挙されてしまった」ケースも…
上記のような注意点はありますが、増トントラックは大型トラックよりも積載量が少ない代わりに車両価格が安くなっているため、費用を削減したい方にオススメですよ!!
免許・費用などの増トントラックならではの特徴がありますが、購入の際はご自身の条件に合っているかをじっくり判断することが大切です★
中古の増t(トン)トラック車種一覧[各メーカーの車両紹介]
先程から説明している増トントラックですが、近年では中古車市場にも状態の良い車両がラインナップされてきています。
増トントラックは各メーカーが積極的に取り扱うようになり、主要メーカーも多くなってきています!
以下では、主要メーカー・増トントラックの車種を一覧にしてみました。
- ■増トントラックのメーカー・車種
- 三菱ふそう ファイター
- いすゞ フォワード
- 日野 レンジャー
- UDトラックス コンドル
このように「増トントラック」といったら、主に上記の車種が該当します。
ちなみに、新車よりも中古で購入した方が費用を安く抑えることが可能ですよ◎。
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費用を抑えたい場合は中古の方がお得なんじゃな!
次の項目では、それぞれの車種についてもう少し掘り下げていきます!!
三菱ふそう/ファイター
最初にご紹介するのが、1984年から2002年に三菱自動車工業が2003年以降は三菱ふそうトラック・バスが製造・販売しているファイター!
中型トラック・FKシリーズのフルモデルチェンジをする時に、名称がファイターになりました。
このファイターという名前には「戦士」という意味があるそうです。
型式に関しては、フルモデルチェンジ前に引き続いてFKやFMが使われています。
2代目のマイナーチェンジ時には、機械式オートマチックトランスミッション(INOMAT)が採用されました。
また、ラインナップとしては、フルキャブのファイター・ベッドレスショートキャブのファイターNXの2車種の構成となっており、大型クラスの増トン車も組み込まれています!!
荷台寸法・車両寸法・最大積載量
気になる三菱ふそう・ファイターの寸法は、こちらになります!
三菱ふそう ファイター(ショートキャブ) | |
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型式 | TKG-FK71F-D3 |
最大積載量 | 4トン |
荷台長 | 4,000ミリメートル |
全長 | 5,935ミリメートル |
荷台幅 | 2,120ミリメートル |
全幅 | 2,240ミリメートル |
荷台高 | 400ミリメートル |
全高 | 2,470ミリメートル |
いすゞ/フォワード
いすゞのフォワードは1970年に発売され、名前には「前進する」「促進する」という意味があります。
日々モデルチェンジを重ね、現在の車両は2007年に発売された5代目となっています!
中型規格のトラックであるフォワードと同じくいすゞが販売しているエルフは、一つのグループとなっているため、車両の部品が共有化されているのです!!
このフォワードは、8トン~11トンまでとラインナップが豊富であり、バン・ウイング・冷蔵冷凍車はオリジナルの完成車が販売されています。
さらに、増トントラックの種類は多く、選ぶ選択肢も広がります!
機能面では、D-CORE(ディーコア)という新世代エンジン、スムーサーFXと呼ばれているトランスミッションが搭載されているのです!
荷台寸法・車両寸法・最大積載量
では、いすゞ・フォワードの寸法は、このようになっています!
いすゞ フォワード カーゴ・フルキャブ | |
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型式 | TKG-FRR90S2 |
最大積載量 | 8トン |
荷台長 | 6,210ミリメートル |
全長 | 8,195ミリメートル |
荷台幅 | 2,155ミリメートル |
全幅 | 2,260ミリメートル |
荷台高 | 390ミリメートル |
全高 | 2,550ミリメートル |
日野/レンジャー
日野の中型トラックを代表するレンジャー!
このレンジャーのラインナップは、4トン~10トンという種類が用意されています。
レンジャーの製造・発売は1964年から開始され、現行車となる5代目は2001年に販売されています!!
インドネシアで2015年には、全世界に先駆け6代目の新型が発表されています。
機能面では「エンジン回転と過度な加速・減速をなくした走行を最適化」する日野エコランというシステムが搭載されているんです!!
また、クリーンディーゼル技術を駆使したエンジンは、排出ガスのクリーン化や燃費の向上を実現しています★
荷台寸法・車両寸法・最大積載量
日野・レンジャーの寸法は、以下の通りです!
日野 レンジャー(ショートキャブ・平ボディ) | |
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型式 | FC7JLAA |
最大積載量 | 4トン |
荷台長 | 6,705ミリメートル |
全長 | 8,677ミリメートル |
荷台幅 | 2,130ミリメートル |
全幅 | 2,230ミリメートル |
荷台高 | 395ミリメートル |
全高 | 2,445ミリメートル |
日産UDトラックス/コンドル
日産UDトラックスが製造・販売している中型トラックのコンドル!
2002年には世界初の電気エネルギーの蓄積に電気二重層コンデンサを使用した、パラレルハイブリッド方式の「キャパシタハイブリッド」を発表しました。
キャパシタハイブリッドの技術供与に加え、日野製のディーゼルエンジン供給の提携契約が日野自動車との間で結ばれています。
中型のエンジンは、2004年から日野自動車製となっていたのですが、4代目から自社製であるUDトラックスに戻りました!!
荷台寸法・車両寸法・最大積載量
こちらが日産UDトラックス・コンドルの寸法になります!
日産UDトラックス コンドル(木製三方開 カーゴ・8t車) | |
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型式 | TKG-MK38LKHHDB |
最大積載量 | 4トン |
荷台長 | 6,200ミリメートル |
全長 | 8,455ミリメートル |
荷台幅 | 2,120ミリメートル |
全幅 | 2,230ミリメートル |
荷台高 | 400ミリメートル |
全高 | 2,465ミリメートル |
増t(トン)トラックのメリット&デメリット[購入のポイント]
以上の説明によって最大積載量の多い増トン車を「購入したい!」「欲しくなった!」という方も多いのではないでしょうか?
【体験記事】中古トラックのお得な買い方は?
増トン車は仕事に役立つ車両として需要が増え続け、今や各トラックメーカーのラインナップに欠かせないサイズですからね。
前述したように、増トントラックは4トン車をベースにして最大積載量を大幅にアップさせているトラックですが、これによる「メリット」「デメリット」はどんなもんなのでしょうか?
■増トントラックのメリット
- 費用が安い
- 中型規格なのに積載量が多い
増トントラックの「最大のメリット」といったら、購入の時の費用が安いこと!
大型トラックであると高額で手が出せないということもありますが、増トントラックであれば安い値段で購入ができちゃうのです!
大型トラックを新車で購入する場合は、最低でも1,000万円以上が必要。
中古の場合はもう少し安いですが、それでも「まだ高い!」とお悩みの方がいたら、増トントラックがオススメです!!
増トントラックは大型トラックよりも30%ぐらい安く購入することができ、車種にもよりますが中古車だと200万円~600万円ぐらいで購入が可能となっています◎。
また、増トントラックは購入する以外でも、今使用しているトラックを増トンすることも可能となっています!
2つ目のメリットとしては、大型トラックに近いサイズのボディとなっているため、積載できる荷物が「ドドーン」と増えることです!!
積載量が増える事で輸送・積載の作業効率が向上します。
また、作業効率が上がることにより、人件費の削減・燃費向上も期待できるのです★
■増トントラックのデメリット(ちょっとした注意点☆)
- 中型規格を超える場合がある
増トントラックを購入する際のデメリットですが、8トンの増トントラックの場合、車両総重量が8トンを超えているものも少なくありません…。
例え8トンギリギリであっても、搭乗者が車両総重量に換算されるため、8トンの増トントラックを運転するためには免許区分が8トン以上のものとなってしまうのです!
このため、車両総重量・最大積載量の増加により、中型免許の規定値を越えるので大型免許が必要になります…
この規格の確認を怠ることで規格外の車両を運転してしまうと、警察に検挙されることがあるのでご注意を!
以上が増トントラックの内容でしたが、費用・積載量などのメリットを考えれば、デメリットは気になる程でもないような気がします!!
購入を考えている方は増トントラックのメリット・デメリットを確認し、ご自身の条件に照らし合わせてから決断してみてはいかがでしょうか?
「決められない!どれがいいの?」とお悩みの方は、下記にお電話くださいね☆
ワタクシ展子のようなプロスタッフが無料相談に応じますよぅ!!
増t(トン)トラックまとめ
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増トントラックの全知識はいかがでしたか?
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いつもながら分かりやすいのぉ。姫もそう思うじゃろ?
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もちろんトラー。姫も増トンしちゃうトラー。
まずはケーキを1ホール食べるトラ!
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それは体重が増えるだけじゃ!
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